地下聖堂の歴史


王国の町ストーンブリッジのすぐ南東に、エッブ全土において最も尊ばれている墓地がある。
ここには、エッブ王国歴代の王と王妃の亡骸が、司令官や代魔術師、そして第10部隊の英雄達と並んで埋葬されている。

解放戦争時に最も熾烈な戦闘が繰り広げられ、最も多くの血が流されたこの場所に聖なる血の地下聖堂は建てられた。
ここは、セックの専制からエッブを解放するために戦い抜いた第10部隊の兵士たちの犠牲によって清められた場所なのである。

戦いの後、累々たる戦死者の屍を前にした部隊司令官カリーズ ノアニは、戦場のちょうど中央に当たる地点に場所を定め、そこを掘り下げるよう命じた。
このとき、ノアニはこんな言葉を残したといわれている。
「今日からのち、我々が手にするものすべては、この勇敢な兵士たちの血によって購われたものである。」

その後数百年という歳月にわたって、埋葬されている大切な人々を盗掘から守るため、数々の裕福な一族が秘密の通路や落とし穴を何層にも設けていったため、今日ではこの地下聖堂はもはや通行不可能であると考えられており、遺体もその多くは地下聖堂内部ではなく入口周辺の墓地に埋葬されるようになった。


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