2004年は台風が多く,気象情報を発信されている個人のHPを参照する機会が多かった。でも,できるならば自宅近辺の情報を知りたい。というものだ。
国内だとVantage Proを使う人が多いので,天の邪鬼に1-WIREのシステムを組むことにした。構築にあたり,トランジスタ技術SPECIAL No.69 特集 「作ってわかる通信ネットワーク技術」が役に立ったが,最近は入手困難になっている。
マンション住まいなので,制約がある。風や雨の測定は建物に遮られるのでパス。温度などの測定器はベランダの室外機の影響がでない位置に設置した。
観測は2004年12/29日から開始。
DS9097UをMaxim/Dallas Direct! で購入。本体$28.95+送料$50.00! RS-232Cポートの確保が困難になりつつあるので,USBタイプのDS9490Rが良かったかも。
センサー類とは電話線で接続するだけでOK。電話線で信号のやりとりと電源供給できるのでハンドリングが非常に楽!で良い。
センサー類を収める百葉箱のような箱。Davis社の正規代理店であるAORから part #7714 を購入。¥15,330円(送料無料)
Weather Displayがメジャーらしいのだが,One-wire weather : owwを選択した。コンパイルにはgtk2,gtk2-devel,curl, curl-devel
libghttp,libghttp- develのパッケージを追加しておくこと。 ver 0.81.3 以降のコンパイルにはgtk2-2.4が必要。設定ファイルは
/usr/local/sharever 0.81.8 以降 /usr/local/etc/oww に書き込まれる。owwを利用するユーザには適当な権利が必要。owwを起動したら,メニューからEdit->Devicesを選択して,1-WIREデバイスの接続を確認する。Searchボタンを押して, センサーの数だけリストアップされたらOKだ。
今回のシステムでは,センサを一度に全部接続すると,認識しないデバイスが発生する。どうやらDS2438があるので,設定がやや面倒になるという印象 だ。次のような操作を行うと良いようだ。
先ずX1W-2だけ接続してSearchボタンを押す。スマート・バッテリ・モニタ:DS2438は単なるADなので,測定項目の設定を切り替える必要 がある。起動時には温度計になっているので,湿度計に変更する。
代表的なデバイスとIDの関係は下記表の通りだが,owwでは説明が表示されるので迷うことはないだろう。
ID Device 用途 xxxxxxxxxxxxxx10 DS18S20 温度 xxxxxxxxxxxxxx26 DS2438 湿度・気圧 その後TAI8570を接続して,デバイスが認識されることを確認する。最終的には次のようになる。設定はSaveボタンを押して保存する。owwでは 温度・湿度・気圧を最大8個まで管理可能だ。
測定値をリアルタイムに表示することが可能。owwnoguiというdaemon版もあるが,owwの方が見ていて楽しい。
owwはXASTIR等の他のソフトと連携が可能。XASTIR からは oww の 8888番 ポートを指定して,Arneのプロトコルでデータを読み出す。ただし oww からは湿度と気圧を出力しないのでソフトの改造が必要。
![]()
oww 単体ではトレンド情報を表示することができない。自分はCitizen Weather Observer Program:CWOPに参加しているので,こちらから草加市の天気を参照可能。ちなみに oww からは 湿度+気圧 を簡単に出力できる。
CWOP へのデータアップロードの設定は下記画面を参照のこと。自分の緯度経度は世界座標系で指定する。サーバは日本国内では aprsjp.net が Tier2 サーバになっているので,利用すると良い。ユーザ名とパスワードはアマチュア無線家なら,APRSで使っているアレでOKだ。
観測結果は CSVファイルで保存することが可能。$HOME/.oww-setup の 26 行目以降で,保存ディレクトリ/ファイル名及びフォーマットを指定する。
![]()
例えば,このフォーマット指定だと
logform $localtime%d/%m/%y , %H:%M:%S$ , $t1%7.1$,$tunit$ , $dpc1%7.1$ , $barmbar1%7.1$,$barunit$このようにファイル出力される。
30/08/07 , 21:47:58 , 24.5,�C , 20.4 , 1001.9,mBarオフィシャルの解説が詳しいです。よ
(C) 1995 岩本
Last Revised 25-Aug-2013