SUSE向けのF6FBBの設定

SUSEはF6FBBの開発者JPRも使っているディストリビューションです(StarOfficeの問題も解決?して,秋葉の店頭にもv8.1から復活,v9.1からは日本語版も登場しました)。

AX.25を有効にするためのkernelの再構築は不要で,モジュールも AX.25から(私が使っているマイナーな?)マルチポート・シリアルカードのRocketPortまで 豊富に用意されていています。

またソフトのインストールは以下のパッケージを追加インストールするだけ。アマチュア無線家向けのパッケージはv9.3からDVDに収録されなくなりましたが,こちらから入手可能です。update

  • ax25tool-0.0.8
  • libax25-0.0.10
  • fbbsrv-7.04h
  • rpmファイルなのでRedHatなどでも 一応 動作します。(ローカルのJF1GPW須賀さんに,fbbsrv-7.01の頃に,動作確認して頂きました。)


    AX.25の設定ファイルの修正

    /etc/ax25の下にAX.25のポートやNET/ROMなどの設定ファイルが格納されています。
    今回はF6FBB RBBSの運用に必要なファイルだけを修正します。

    ax25portsを修正します。
    TNCと4800baudで接続して,Paclen=110, MaxFrame=2に設定する場合...
    /etc/ax25/axports 
    --- 
    ax0     JL4NGF-4        4800    110     2       43X.XXMHz (1200bps)
    ---

    F6FBBの設定ファイルの修正

    port.sys, reject.sysなど自分に合った設定に書き換えます。

    port.sysの修正。
    port.sys
    --- 
    # FBB7.00 
    #Ports TNCs
     2     2
    #Com Interface Adress (Hex) Baud
     1   9         ****          4800
     2   9         189c          0 
    #TNC NbCh Com MultCh Pacln Maxfr NbFwd MxBloc M/P-Fwd Mode  Freq
     0   0    0   0      0     0     0     0      00/01   ----  File-fwd.
     1   2    1   ax0    110   2     1     10     20/20   XUWYL 438.98
     2   2    2   0      250   2     1     10     00/60   TUWR  Telnet 
    ---
    reject.sysの修正。以下の行をコメントアウトしないと,書き込みはすべてHOLDされます。
    reject.sys 
    --- 
    L B    *      *       *       *          0
    ---
    langue.sysの修正。JAの局には英語のヘルプがでるように以下の行を追加します。
    langue.sys 
    --- 
    7* 1
    J* 1 
    ---
    cron.sysの修正。AUTO7Pは配布されないので,以下の行をコメントアウトします。
    cron.sys 
    ---
    X AUTO7P INQUIRYFILE M_FILTER.FWD
    ---
    passwd.sysの修正。telnetアクセス用に自分のコールサインとパスワードを設定します。2つの数字はアクセス権の設定かと思われます。取り敢えず1行上のF6FBB局と同じ設定にしてあります。(^^;
    passwd.sys 
    --- 
    F6FBB  63 1023 THIS IS THE PASSWORD OF F6FBB 
    JL4NGF 63 1023 ****** 
    ---
      ↑             ↑ 
    ユーザ名      パスワード(伏せ字にさせて頂きました)

    /etc/ax25/fbb/epurmess.iniがコピーされませんので,忘れずに作成して下さい。

    /usr/lib/fbb/scripts/maintenance/20_epurmess, 20_epurwpは,/usr/lib/fbb/toolにパスが通っていないので,スクリプトは そのままでは 実行されません。それぞれのスクリプトを編集して,epurmess, epurwpっを絶対パスで指定して下さい。


    KISS TNCの接続

    kissattachの書式が変更になっています。下線部のinetaddrを忘れずに指定して下さい。

    # /usr/sbin/kissattach /dev/ttyS1 ax0 192.168.0.200

    必要に応じてTNCのパラメータを設定します。ここでは P-Persistを127,Slottimeを100ms,TX Delayを350ms に設定しました。他のオプションなどについてはmanを参照して下さい。

    # /usr/sbin/kissparms -p ax0 -r 127 -s 100 -t 350 

    F6FBBの起動

    xfbb.shは起動に使いません。以下のように起動します。

    # /usr/sbin/fbb 

    初回の起動時には,*.SYSファイルなど幾つか存在しないシステムファイルの作成を確認してくるので Y を入力していきます。

    Cannot open /var/ax25/fbb/sat/satel.dat
    Creating file /var/ax25/fbb/sat/satel.dat (Y/N)?

    shellスクリプト内部で$XFBBDIRにcdしているので,HKの結果ファイル:*.resは /var/ax25/fbbに作成されます。

    この後,SuSEならば,YaST2→「ランレベルエディタ」→「ランレベルのプロパティ」から,fbbを設定するのが良いでしょう。起動するランレベルを3.5と設定すれば,マシン起動時にFBBも起動してくれるようになります。


    F6FBBのコンパイル

    標準で配布されているソースではコンパイルできません。

    http://www.f6fbb.org/pipermail/xfbb/2002-May/002230.html

    を参考にして,src/driver.cとinclude/fbb_serv.hから #include <linux/xxx.h> なエントリーを削除して下さい。TKS JA2DHC 大橋OM。

    またkernel 2.6では,上記修正だけだとtelnetなど外部からの接続を受け付けません。

    http://he.fi/archive/linux-hams/200402/0037.html

    を参考にして,PE1RXQ局 Jeroen Vreekenさんのパッチをダウンロードしてパッチをあてて下さい。fbb703用のパッチですが,fbb 7.0.4hでも有効です。

    こちらではSUSE 9.1(kernel 2.6.5)で約一ヶ月運用しましたが,問題ありません。JA0BXP 高田OMは同じパッチを利用してFedora Core 2でFBBを動かしているとのこと。

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    (C) 1997 JH4XSY/1(ex JL4NGF/1)
    Last revised 23-July-2005