(85)3人の女神


              

「ちょっとプラタナス広場に行ってくるよ」直径1m程のプラタナスの木が3本ある広場
  。樹齢200年にはなろうか、枝先が別の木と接ぎ木され一体化している。夏場の日除け
  には最高で、木の葉を通して入り込む日差しが心地よい。よく子供を寝かせにこの広場ま
  でバギーを押して通った。高台にあり隣のサブレの村がスッポリ木の間に収まる。ここに
  来ていつも思うことは決まっている。木のシルエットが、(1)抱擁するカップル(2)天を支
  える3人の女神(3)飛び立つ鳥に似ていることだ。見れば見る程力があっておもしろい。「
  いつか絵にしてやろう」20年がたった今、脳裏、キャンバス、思いは、いつの間にか融
  合、次第にキャンヴァスに現われる。「踊るプラタナス」「憩い」等の作品が出来た。普
  段は駐車場に使われフランスの他ドイツ、ベルギー、イギリスナンバーの車が止まってい
   る。「100年昔は荷馬車が並んでたのかな」プロヴァンスの風は、私の心を郷愁に誘う。
  

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(86)目標は高く、大きく