24. コンクリート研アラカルト      広田誠秀


   大学入学以来,あっというまに4年間がすぎてしまった。今になって光陰矢のごとしの格言が身にしみる思いである。特に4年では卒論のみで他の勉強は何もやっていない気がしてならない。我がコンクリート研は4年生7名,院生4名の大所帯である。以下院生の紹介をしよう。 院生中で最古参のM1氏(通説によると37才)は最近「おいらくの恋」がめばえ,教室中一番幸福そうな顔をしている。彼は常にギターを弾いているが「別れのサンバ」が気に入ったとみえて,よく弾いている。彼は「おいらくの恋」の未来がわかっているのかもしれない。 恋愛の話が出たのでもう一つ。「風のうわさを……信じて……」と歌が流れると京都の彼女を思い出し,悲しい顔になるM2氏。彼は山本有三をこよなく愛する文学青年である。失恋?のいたでを本でまぎらわしているのだろう。彼も又なやみ多き人生である。 M2氏もまたよくギターを弾く。しかし,彼のギターは気分の乗っている時以外は歩きを覚えたての子供のようで,すこしも前に進まない。 コンクリート研の名物の一つに「横の会」がある。これは「楯の会」に対抗したのかどうか,あの三島事件以来,その名がついた。この会の会長がW氏である。この会の入会条件として女性にふられなければならないので,入会資格がない方が良いのである。その会の会長であるW氏の容貌は推察できると思う。ちなみにもう一つの入会条件として美男子であること,(自称でも可)とつけ加えておく。 最後に残れしは,Made in …… の外国製であるK氏。彼は日本に来て,はや6年。日本語もペラペラである。こちらが知らない日本のことわざでも知っていて,自分がはずかしい位だ。ただ,School Worksにあまりはげまず,時々カミナリがおちている。 以上が我々コンクリート研の院生の面々である。4年生については,M2氏が書かれているので,読んでほしい。

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