タコイカダイブろぐ日記
タコイカ

知床半島 ラウス
中村征夫さんの写真集「カムイの海」に写っているテカギイカ(タコイカ)が見たくて、
5月上旬がベストシーズンと聞いて女ばかり4人で行ってきました。

タコイカとは、8本足で全長1m位の深海にいるイカの仲間なのですが、
5月上旬頃、水深10〜20mまで上がってきて、産卵するそうです。
なかなか見るのは難しいそうです。


1日目
2泊3日で、金曜日の朝出発、札幌から車1台に4人と全員のダイビング機材、カメラ、ビデオを積んでぎゅうぎゅうになりながら、8時間もかけて羅臼に着きました。宿泊は「きくや旅館」。一息ついて、夕食に。カニが食べたいとリクエストしていたので、この日はタラバが出ました。(1人片足分)タラバ以外もエビや魚など魚介類づくしの食事で大満足。おなかもいっぱいになったところで、腹ごなしに近くにある「熊の湯」という無料の温泉に行くことに、途中、浴衣のままコンビニでビールを買い込み、他のお客さんがいなかったのでだらだらと露天風呂で星を見ながらビールを飲みました。ここ熊の湯は周りが木や沢に囲まれているので鹿などがすぐ近くまで来たりしてロケーションが最高です。
2日目
この日は「知床ダイビング企画」さんで潜りました。朝、ここの関さんが旅館に挨拶にきて、色々質問などにも応えてくれてとても親切にしてもらいました。その後、スタッフの小林さん、古沢さんが迎えにきてくれ、ポイントに移動。なんと、このポイントに番屋があって、中でくつろぐことができるんです。ここでブリーフィングのあと、いよいよエントリーです。
ポイントはローソク岩。ゴロタを進んで行くと急に落ち込んでいて水深20m前後の所で遊ぶような感じです。さすがにオホーツクというんでしょうか?水温が0℃でした。積丹よりちょっと冷たいぐらいだと思っていたのでビックリ!(ちなみに積丹は5/5日で水温7℃ありました。)普段よりちょっと厚着していただけで、周りの方たちのインナー見て、ヤバイかなーと思っていたのが当ってしまったんです。グローブも普通の冬用だったのですが、これは3本指とかの方が絶対にいいです。寒さが指先からきます!!!!!
寒いのですが、海の中はうじゃうじゃ状態。最初に目に入ったのはオキアミ類。もうどこ見てもいるんです。豊かな海なんですね。そして、流氷でも見ることができなかった“クリオネ”5月でもまだいるんですね。(クリオネ見れたら幸せになれるらしいです)水族館では見たことがあったのですが、海の中で見るとやっぱりカワイイです。カメラがマクロじゃなかったのが残念!さらに“タコイカの赤ちゃん”2cm位でこれもまたカワイイんですね。さらに特大サイズのタコ。そして、アツモリウオ、シチロウウオ、クマガイウオ、エビ類と今まで見たことのない魚達。そして、とってもカワイイ“イボダンゴウオ”ホントに写真に撮れないのが悔しかったです。残念ながら、テカギイカは出なかったけどガイドの小林さんが色々見せてくれてとても楽しい1本でした。約40分潜っていたのですが、20分頃から指先がしびれてきて最後はガタガタになり、指先が麻痺してフィンが脱げなかったほどです。インナーには気を付けましょう。
ダイブNo. 197
ポイント 羅臼 ローソク岩
AVG 12.0m
MAX 18.0m
潜水時間 39分
透視度 10m
水温 0℃
ダイブNo. 198
ポイント 羅臼 ローソク岩
AVG 14.2m
MAX 22.0m
潜水時間 29分
透視度 5m
水温 0℃
タコイカ 番屋にもどり、冷えきった体をストーブで暖めて、昼食に。このとき、同じ旅館に泊まっていた方たちが「神々の詩」の撮影スタッフ(水中カメラマンの古島茂さん)で、タコイカの撮影にきていることを教えてもらいました。1本目はボートで別のポイントだったのですが、タコイカが出ずに2本目は同じローソク岩を潜ることになったそうです。私達も2本目は別のルートでここを潜りました。

寒さを堪えてエントリー。またまた“イボダンゴウオ”も見れ、ちっちゃいホタテ貝やカジカ、タケギンポ、白いアツモリウオなどを見て、15分位たったでしょうか、またまた指先からしびれてきて寒さが増したころ、“カンカン”と呼ぶ音が! 振り返るとガイドの小林さんが指差す方向には、タコイカ(テカギイカ)が!一瞬なんだかわからずに?状態だったのですが、すぐにシャッターを押しました。興奮していたので、フレームからはみ出てしまっていましたが、数枚の写真を撮ることができました。このおかげで、寒さもふっとんでしまいとってもラッキーでした。この撮影したテカギイカは80cm位で、もう産卵が終わった後らしくほとんど卵はついていませんでした。産卵後は死んでしまうそうです。テカギイカが見れたのも、ガイドの関さんがわざわざ見つけてくれ、私達のいるところまで連れてきてくれたのです。一般のダイバーでタコイカだけを見に来る人はいないらしくて、さらに1日目で見れたのも珍しいそうです。ほんとに「知床ダイビング企画」さんに感謝です。ありがとうございます。
後で、古島さんが去年タコイカの撮影で10日間滞在したけど、見れなかったそうです。だから本当にラッキーだねと言われました。
タコイカ
そしてダイビングの後はやっぱり温泉へ。またまた熊の湯へ行きゆっくりとお湯につかって疲れを落としました。宿に帰り、機材を洗い(きくや旅館の横に知床ダイビング企画さん用の機材置き場と洗い場がちゃんとありとても便利です)今日の夕食は? でました大きい毛ガニ(1人1匹)しかし季節が悪くて冷凍ものでしたがその他また魚介類づくしでした。宿泊料金も安いので、今度はカニのおいしい季節に来ようかな。

夜には「知床ダイビング企画」の関さんの自宅にお邪魔して、羅臼の海のことなどを教えてもらいました。関さんは羅臼の海が大好きだそうで、羅臼で撮った写真が沢山飾られていました。お土産にステッカーやポストカードまでもらい、写真も一緒に写してもらったりと、夜遅くまでおじゃましてしまい奥様には迷惑をかけたことと思います。

後日、放送された「神々の詩」であのタコイカが写されていました。
さらに卵を沢山つけた立派な固体も写っており、羅臼の魚達もあり、
とても素晴らしい番組になっていました。


今度はマクロレンズをつけて、イボダンゴウオを写したい!と思います。
イボダンゴウオを見てみたい方は
中村征夫さんの写真集「カムイの海」を見て下さい。
とても素晴らしい写真集ですよ。(ビデオも出てます)
知床ダイビング企画
〒086-1800 北海道目梨群羅臼町麻生町50
TEL.01538-8-2909


戻る 進む
HOMEへ
くじら
メールは こちらへ