今回の旅行の目的は、のぶやの長年の夢だった「日本最北端」へ行くこと、そしてなによりもJR北海道宗谷本線に今年からお目見えした特急列車「スーパー宗谷」に乗車することなのだ。

今まで札幌から稚内までは急行「宗谷」、「サロベツ」、夜行急行「利尻」が走っていたが、今年春のダイヤ改正から宗谷が新型車両を使用して特急「スーパー宗谷」に、サロベツ、利尻もそれぞれ特急列車に格上げになったのだそうだ。この特急格上げにより、「宗谷」は所要時間が約50分短縮となり、札幌−稚内間が約5時間となった。(在来線で50分という短縮時間は大きいね。)
今回使った切符は、JR北海道から発売されている「夫婦ふたり旅きっぷグリーン車用」(右の写真)。去年まであったJR東日本の「もっといい夫婦の日きっぷ」が今年からなくなったらしく、その代わりにJR北海道から出た同じような切符。68000円で5日間2人でJR北海道、JR東日本の新幹線を含む全線のグリーン車、北斗星の個室A寝台「ツインDX」に乗り放題になるというもの。ただ、JR北海道の企画きっぷなので北海道内の旅行代理店か、JR北海道の窓口でしか売っていないらしい。

今年は駅のポスターにも時刻表にも「いい夫婦の日切符」の広告が出ていなくて、この切符がなければ電車賃が高くて鉄道で北海道まで行くのはつらいなぁと思っていたところに、みちこがJR時刻表10月号のお得切符情報からこの切符の記事を見つけてきた。

最初はJR北海道の企画切符だとは思っていなかったので最寄りの駅にこの切符を買いに行ったらJR北海道でなければ買えないということが判明。どうしたものかと考えたら、東京駅の地下にJR北海道プラザがあることを思い出し、その足で東京駅まで遠征。というわけで、足の心配もなくなったので晴れて北海道への旅に出発することになったのだった。
旅程はこちら
☆みちこのコメント
今回の旅行は、スーパー宗谷に乗ること!という強い目的があったから、飛行機のお安いパックツアーは使えなかった。企画、予算係としては、なんとしても企画切符を見つける必要があり、困っていたところでした。よかったよかった。

10月7日

8:30起床。本当は7:00には起きて8:30頃の電車に乗り、横浜駅の「関東の駅百選スタンプラリー」認定を受ける予定だったが、前日の夜更かしがたたり、二人とも起きられなかった(笑)

本当は前日の夜に済ませるはずだった今回の旅行の準備を急いでして、クリーニング屋に洗濯物を出したあと高尾駅から電車に乗って出発。まずは「関東の駅百選」の認定を受けるために横浜へと向かう。

関東の駅百選スタンプラリーも今年は3年目。毎年25駅のペースなので、すでに75駅を消化したことになる。来年回ることになる25駅はすでに決定しており、水郡線、日立電鉄などが苦しい旅になりそう。

横浜駅で認定を受け、東北新幹線に乗るために東京駅へ東海道線の普通列車で移動(当然グリーン車)、13:25発のやまびこ・こまち15号のグリーン車に乗り込む。

この列車は長野新幹線と同じタイプの車両を使用した編成なので、車両そのものが新しくてグッド。盛岡までの間は仙台にしか止まらないタイプなので、2時間20分後には盛岡へと到着。

新幹線に乗る直前に新幹線ホームで昼食用の弁当をゲットしようとしたが、世の中一般が3連休の週末で混雑していること、そしてちょうどお昼時直後だったこともあってどの売店でも軒並み弁当が売り切れ。発車時刻の5分前になんとか補充用の弁当が届き、発車ぎりぎりにゲットできた。

弁当の支払いには「トレイング2000」で当てた弁当券1000円分X2枚を使用。売り子のおねえさんはこの弁当券の取り扱いが初めてだったらしく、顔面蒼白になりながら対応してくれた。今日の弁当調達係みちこはみちこで、発車時刻が迫っていたのに売り子のおねえさんの対応がのろいので、はやり顔面蒼白。顔面蒼白同士の対決をしていた。

盛岡までの移動中は、弁当を食べたあと急に眠くなり、ほぼ全線にわたり爆睡。

盛岡で1時間ほど時間をつぶし、はつかり17号のグリーン席に乗車。本当はやまびこ・こまち15号に接続するスーパーはつかり15号に乗りたかったけど、座席を予約した時点でグリーン車はすでに満席。

はつかりのグリーン車というのは、普通座席指定車の前半分を仕切り、グリーン車用のシートを入れて作ったモノ。なのでもともとグリーン席の席数は少なくて5列X4で20人分ぐらいしかない。考えてみればグリーン車って新幹線以外はどの特急列車でもいつもガラガラだから、このぐらいの席数でも十分なんだろう。

あちこちで東北新幹線盛岡以北の工事を車窓から見ながら、青森駅へと到着。盛岡−青森間もとっても眠くて、ふたりでずーっと寝ていた。

青森駅到着後、寒さにびっくりしつつ青森市営バスでのぶやの実家へ。事前に「家に寄るから晩ご飯たべさせて」と連絡しておいたので、家についたときには晩ご飯の準備ができていて、ビールを飲みながら温かい鍋をつついて夕食。その後一休みしてから今度はみちこの実家へ。みちこの実家の犬と猫に挨拶をして23時ちょっと前にみちこの実家から歩いて10分ほどの青森駅へ移動。歩いても10分ほどなんだけど、おにいさんがわざわざ車で送ってくれた。所要時間約3分。エンジンを始動して車に乗り込むまでの時間の方が長かったような気がする。

青森駅に着いたら、次に乗り込む夜行急行「はまなす」札幌行きはすでにホームに入っていて、寝台車のベッドに荷物をおいてからお約束の写真撮影。

この列車は、今時珍しい夜行急行。青森を夜11時過ぎに発車して、次の日の朝6時過ぎに札幌に到着する列車だが、寝台車が1台だけ連結されている。後で調べてみたら、北海道内の長距離列車にはこういう編成が多いみたい。寝台車が1台ということは寝台車の競争率が高いということで、座席の車両は結構空いていたのに寝台車は満席。

青森を発車してから青函トンネルの入り口まではとりあえず起きていて、トンネルに入ったことを確認してから就寝モード。でも、青函トンネルから出るまで寝られなかったような気がする...。

☆みちこのコメント
いつもいろんなところに列車を使って旅行をする。列車を見るとわくわくするのはのぶやくん。もともと私は、車派で、列車に乗るのは苦痛だった。でも、いろんなところにいくうちに楽しみがわかってきたの。それでもわからないことがひとつ!。のぶやくんはそんなに列車が好きなのに、列車に乗るととにかく爆睡するのだ。どして???私は列車ではなかなか眠れないので、ひたすらぼーっとしてるというのに。今回は、日頃の疲れからか、ふたりで爆睡したため、同じ時間を同じ空間で過ごした気がした。

10月8日

6:18札幌着。急行はまなすの寝台車はなんとなくガラが悪くてちょっと怖かったけど、特に何事も起こらず。5時すぎに苫小牧あたりで目が覚めたけど、まだ早いと思ってもう一度寝ようと試みた。でもそのうちみちこが起きてきたのでそのまま起きることに。毛布を片づけて顔を洗っているうちに札幌到着。

札幌駅で朝食をゲットしようと地下街を少し歩いてみたけどどこも開いていなくてめげる。そのうち弁当売りのスタンドが店を開けたので弁当をゲットし、改札の中に入ったら改札の中の食べ物屋が開いていた。さっき地下街をさまよったのはいったい何だったの?と思いつつ先ほどゲットした弁当を平らげ、8:30発のスーパー宗谷の出札時間を待つ。

1時間ほど時間をつぶし、スーパー宗谷が入る札幌駅8番ホームへと向かう。ホームには、見慣れない列車がたくさん。JR北海道の列車はどこかヨーロッパ風で、洗練されている。普通列車にしても、どこかおしゃれだ。それに、列車の気動車の至る所にドラえもんが…。こりゃ、子供にはたまらないでしょう。と、うろうろしているうちに、スーパー宗谷が入線してきた。

札幌駅でみた特急車両。右がこれから乗るスーパー宗谷、左は函館行きのスーパー北斗。

3連休のためか、いつもは4両編成の列車に、2両増設した仕様。のぶやとみちこは当然のごとくグリーン車へ。のぶやがこの旅行でスーパー宗谷にこだわったのは、このスーパー宗谷が、デンマークの国鉄と共同開発した車両だからという理由。グリーン車の座席は皮シート。肘掛けは白木。そして、振り子走法にエアショック。なにもかも目新しい。グリーン車の座席ははつかりと同様、普通指定席車両を仕切ったもの。たった9席ということもあり、満席。皮肉にもほかの指定席、自由席はがらがら。狭い部屋に、満席ということもあって、ちょっと息苦かったけど、皮シートだし快適ではあった。おまけに窓の下にはパソコン用の電源コンセントが用意されていて、こうしてバッテリー残量を気にせずに日記を付けることができた。

おしりに根っこが生えること5時間。13:28稚内に到着。日本の鉄道最北端の標識をフィルムに納める。ここ稚内は本当に鉄道の最北端らしくて、普通ならホームから先に引き込み線やらなにやらレールが続いているものだけど、列車が到着したすぐ先でレールが途切れている。札幌から約5時間、本当に日本の最北端の街にやってきたのだ、と実感した。
稚内駅から徒歩5分の稚内港フェリーターミナルへ移動し、ちょっと遅めの昼食。あまり食べるところがなくて、フェリーターミナル内の食堂へ入る。みちこはうに丼を期待したらしいけど、すでにご飯ものは終了し、麺類しかないと言われる。仕方ないのでのぶやはみそラーメン、みちこは塩ラーメンを頼んだ。船の出航時間が迫っていたので滅茶苦茶熱いラーメンを5分ほどで平らげ、東日本海フェリーの「プリンス宗谷号」に乗り込む。約2時間で今日の宿泊地、利尻島へ。

船は500人乗りの比較的大きな船だったが、結構揺れた。しかし、前夜の寝台列車での疲れのせいか、2等船室の桟敷席に横になっているうちに寝入ってしまい、目が覚めたのは到着10分前。みちこの話によると結構激しく揺れたのだそうだ。のぶやは全く気がつかず、熟睡していた。16:55利尻島の表玄関、雨の鴛泊港に上陸。

利尻島といえば昆布と利尻富士と呼ばれる利尻山で有名な島、島内は見るところがたくさんあるらしい。しかしいつもながらゆっくりと観光をしている時間なんてなくて、明日の朝9時過ぎには礼文島行きの船に乗らなければならないのだった。うちの旅行って、なんでいつもこうなんだろう?

今晩泊まるホテル「利尻マリンホテル」の送迎バスを待ち、ホテルへと移動し、チェックイン。部屋は和室で、各部屋にユニットバスが付いているが、この宿には温泉大浴場があるらしい。

部屋に荷物をおいて少し休んだ後大浴場でお風呂につかり、夕食。夕食は海の幸がメインで、うに、ほや、北寄貝、ほたて、そしてカニなど。無言でカニに立ち向かうのぶやとみちこだった。このメニューで1泊2食付き1万2千円はお得かも。おすすめのお宿であった。

しかし、この日はどうやら2Fから4F間である客室フロアのうち、4Fにしか客が入っていないらしい。宿泊料はそんなに高くないし、空いているし、これで採算がとれているんだろうか?とちょっと心配になるのぶやだった。宿泊客何人が採算ラインなんだろ?

再度大浴場へと向かい、一風呂浴びてから就寝。おやすみなさい。

☆みちこのコメント
根がぐうらたのみちこは、のんびりとした動物をみると異様なあこがれをしめす。普段は、実家で飼ってる猫のキキになりたいと思ってる。今回のあこがれは、牧草地に放されていた牛。ホルスタインだったら、食べられることないもんね。くっちゃね、くっちゃねの生活が保障されるし。ちなみに、猫になりたい願望は、母親に、”猫になってもいいけど、その代わり、毛皮一枚とキャットフードで生活してね”と言われ、あえなく断念。そこまでの根性はなかった。だれか私の夢を叶えてちょうだい。

10月9日

8:00起床。この宿は9:00チェックアウトということなので、急いで身支度をして朝食をとる。朝食は焼き魚に生卵、味付けのりの和定食。味付けのりが2つ付いてくるなんてサービスがいいな、と思ったらみちこのお膳には1つしか付いてない。どうやらホテルの人が間違えてのぶやのお膳に二つつけたらしい。ラッキー!(大げさか?)ホテルの売店で部屋のお茶請けにおいてあった都昆布のようなものを職場のおみやげ用にゲット。前日売店で見つけたキタキツネのかわいいぬいぐるみを一緒にゲット。また家の中にぬいぐるみが増えることに...

前日からの雨がやまずどこにも行けないので、ホテルからまっすぐフェリーターミナルへ。フロントに港まで送ってほしい旨交渉したら、車で送ってくれた。本当は歩いてもいける距離なんだけど、傘を持ってこなかったので助かった。船の時間までは50分ほどあるので、ターミナルの中の喫茶店でコーヒーをすする。

9:50発のフェリーに乗り込み、40分ほどで礼文島へ。その間のぶやは熟睡していたが、みちこのはなしによれば船は結構揺れたらしい。昨日の船も結構揺れたらしいが、やはりのぶやは熟睡。あの船の揺れがゆりかご効果をもたらすのだろうか

10:30いつの間にか雨が上がった礼文島の香深港フェリーターミナルに上陸。

礼文島についてすぐレンタカーを借りる。前日の夜、礼文ではレンタカーを借りて島内を回ることに決めたのだが、シーズンオフのせいか予約なしで借りることができた。6時間でガソリン代込みで7000円っていうことだったけど、レンタカー屋の親爺は「サービス」と言っていたものの安いんだか高いんだかよくわからない。とにもかくにもさあ出発!

まずはレンタカー屋の親爺一押し澄海(すかい)岬へ。西船泊は香深港から約40分ほど北上したところにある岬。途中の道も牧草地がひろがり、すてきな見晴らし。こういう見晴らしは島でないと見られない。駐車場に車を止め、見晴台まで歩くこと5分。目の前には、波によって腐食された岩と岸壁。青い海。白い波。この岩もいずれは波によってなくなっちゃうのかしらと思いつつ、次へ向かう。

お次はスコトン岬へ。漢字では須古屯と書く。ここには最北限の地という看板が。最北端と最北限はどう違うのか???よくわからないが、”きた”ってことには変わりない。驚くことに、ここに最北端の民宿があった。一度泊まってみたいものだ。でも眺め的には、澄海岬の方がよかった。

気が付いてみると12時がまわってた。そろそろおなかが空いてきたから、香深港に戻ることにした。南下すること1時間。お昼を食べる前に今度は桃岩へ。島だけあって、山が多い。ここもまた高台だった。車を駐車場において、坂を上ること10分。のぶやは息絶え絶え。がんばれぇぇぇ。頂上から見える景色は、自然がたくさん。写真をたくさん撮ったからできるのが楽しみ。

それにしても何で桃岩というのか不思議。と思っていたら、下から見てやっとわかった。岩のてっぺんが桃の形をしているからだ。なかなかかわいい岩だった。

桃岩から地蔵岩へ移動し、その姿を写真に納めてから香深港へ戻り、港の食堂で昼食。みちこはいかさし定食、のぶやは焼魚定食を頼む。焼魚の魚はなんだろう?と思っていたら、ほっけの漬け焼きだった。ほっけは冬の魚だからまだ旬ではないのだけれど、それでも脂がのっておいしかった。

レンタカー屋の親爺に車を返し、フェリーターミナルへ戻ることに。最初予定していた船より一便早い15:10のフェリーで稚内へ。船の出航ってどことなくもの悲しい。また来るからと心に誓い、礼文島を後にした。

フェリーの中では、爆睡。あっという間の2時間だった。

17:05稚内着。なんだか、帰ってきたって感じ。早速本日の宿、全日空ホテルにチェックイン。なんで稚内にこんなでかいホテルが?って思うほど、でかくてゴージャスなホテル。お部屋もなかなか快適。ぐっすり眠れそうだね。

落ち着く暇もなく、市街の探索へ。まずは駅へ。そこで驚くべき事実が判明!なんと宗谷本線が、和幌別から稚内間が脱線のため不通になってる。復旧はいつ??いつ?なにがどうなってるの?と思ったが、なんとかなるさということで、気を取り直す。

今日の夜ご飯を探すこと20分。結局、全日空ホテルに戻って、レストランで食事をした。夢の稚内牛ステーキ。あぁあステーキ。見ている目の前で、生々しい赤色が何ともいえない焼き色へ。う〜う。早く食べさせてぇぇって感じ。お味のほどは、石垣牛に匹敵するほどいけてた。脂肪とお肉のバランスが絶妙。柔らかく、ジューシー。それでいて重たくない。おいしいよぉ…。至福のひととき。

その後いったん部屋に戻り、しばらくテレビを見た後最上階のラウンジへ。稚内港の夜景を見ながらホテルオリジナルのカクテルと豊富産のソーセージを食してしばしご歓談。日本最北端の地の夜は更けていくのだった。なんか恋人時代に戻ったみたい(笑)

というわけで、今日はこれでおやすみなさい。

☆みちこのコメント
おととい、きのうと移動、移動、移動だったから、今日は初めての観光って感じだった。いままでいくつか島を訪れているが、石垣島にしても、礼文島にしても、島って同じような雰囲気を持ってる気がする。それがなにかはわからない。わかるまで、しばらく島への旅が必要みたい。
旅行の時に困ることが、食事である。のぶやくんはとにかく3食ご飯を食べないとへなへなになってしまう。いっぽう、みちこは食べなければ食べないで、なんとかなってしまう。従って、みちこのペースで旅行をすると、ごはんを食べずに移動を続けるから、のぶやくんはおなかが減って、へなへなしてしまう(ということに最近気づいた)ので、ご飯を食べることを忘れてはいけないと気をつけているつもり。今回も、のぶやくんが気を失わないうちにご飯を確保しなければと必死でお食事どころを探したのであった。
10月10日

朝起きたら、昨日までの天候不順がうそのような快晴。バイキング形式の朝食をとり8:00にチェックアウト、前日知った鉄道不通の状況を確かめにまず稚内駅へ向かう。今日は午前中レンタカーを借りてノシャップ岬、宗谷岬を見物したあと特急「サロベツ」で札幌へと移動する予定。

稚内駅で運転状況を駅員に聞いてみたところ、昨日のテレビニュースで言っていたとおり復旧まで今日いっぱいはかかるだろうということで、稚内から名寄までバスの代行輸送を行っているとのことだった。代行輸送のバスは列車の出発時刻にあわせて発車するそうだが、札幌への到着が20〜30分遅れる見込みのだそうだ。これだと乗り継ぎ列車の北斗星4号に間に合わない。

駅員さんとあれこれ話した結果、レンタカーを借りて稚内周辺の観光をした後そのまま旭川までレンタカーで移動することに決定。稚内からオホーツク海沿いに南下、興部から内陸に入り名寄、士別、比布経由で旭川に至るルートで、走行距離は約300kmの予定。

 
ノシャップ岬、宗谷岬を見物。右は、日本最北端である宗谷岬に行った記念の証明書。何の権威もないけど。

さらに、昭和58年(1983年)、航空路をはずれた大韓航空の旅客機007便が、ソ連空軍の戦闘機に撃墜された事件の慰霊の塔を見学。稚内の目と鼻の先で墜とされたんだよね。しかも、ミサイル被弾から墜落まで10分もの時間がかかったらしくて、亡くなった方々はさぞかし怖い思いをしながら亡くなっていったことだと思う。

その後車は一路旭川にむけて走る。途中道の駅でお昼を食べたりしたけど、夕方17:30には旭川駅から列車に乗らないと、せっかくの北斗星に間に合わない。

ひたすら走って走って、17:00ごろ旭川駅に到着、車を返却して急いでホームへ。なんとか17:30旭川発のライラック22号に乗ることが出来た。

なんか列車で北海道に来るときには、この手のアクシデントに巻き込まれることが多い。釧路に行ったときには東北線の人身事故で北斗星が遅れて予定していた列車に乗れなかったし、同じ旅行の帰りには集中豪雨で帰りの北斗星が宇都宮で動かなくなったなんてことがあった。

 
19:25札幌駅を発車。今回はA寝台の個室「ツインDX」を利用する。2年前に「もっといい夫婦の日きっぷ」を使って北海道にきたときには、ツインDXが取れずにB寝台の個室「デュオ」を使った。

ツインDXは天井が高く、寝台のほかに椅子と机が付いているのだけれど、寝台が2段式というのがちょっと不満。ただ、北斗星のパンフレットを見ると個室の両側に向かい合ってベッドが付いてる車両もあるらしくて、その車両に当たればラッキーだったのに。

北斗星には最近少なくなった食堂車が連結されていて、予約をするとフランス料理のフルコースもしくは懐石料理が食べられるのだが、一人7500円と高いので、夕食は2年前と同様に今回もホームで買った弁当ということに。でもせっかくの食堂車、全く使わないのはしゃくなので、予約客が終わった後の予約が不要な「パブタイム」に出かけていってビールとチーズ盛り合わせを頼む。そのついでにラウンジカーで販売しているJR北海道特製の「北斗星グッツ」を物色して、北斗星エンブレム付きのキーホルダー3000円也をゲット

せめて函館到着23:26までは起きていようと思ったが、みちこはベッドに横になっているうちに眠りの世界へと行ってしまったようだ。下段は僕に使わせてくれると言っていたのに...

車窓には函館市街の灯が見えてきた。少し高いところに見える灯りは函館山だろうか。列車はこれから函館駅で機関車を交換し、進行方向を反対に変えて五稜郭から津軽海峡線に入る。函館から約1時間で青函トンネルに入り、北海道に別れを告げるはず。また近いうちに来たいな。真冬の稚内、もしくは夏の間しか船がない稚内サハリン航路でサハリンまで。

☆みちこのコメント

眠りにつくのがはやいみちこ。いつものぶやをおいて先に寝てしまう。でも、今回は上段に移動したよ。みちことしては、B寝台のデュエットの方が快適なような気がした。
10月11日

8:30ごろ起床。夜中何度か目を覚まし、青森駅で機関車を交換したこと、仙台駅で駅弁を積み込んだらしいことは覚えているけど、そのまままた寝てしまい、気が付いたら郡山を発車した直後だった。30分ほど部屋の中でぼーっとしながらみちこが目を覚ますのを待って、朝食の確保を試みるもののすでに弁当の車内販売は回ってこないし食堂車も営業していない。食堂車の営業時間が何時までか、どこにも書いていなかったし、車内放送もなかったような気がする。

この列車が終着の上野に着くのは11:18、終着駅まで行く人たちの中にはわざと朝寝坊をする人だっているはず。それなのに終着の2時間前ですでに営業終了とはどういうことなんだろ?一人7500円也の予約メニューを食べる人たち以外はどうでもいいのかな?なんか仕方なく営業しているようにしか思えないのぶやなのだった。16時間も走り続ける長距離列車だし、停車駅での停車時間も短いから、乗客は食べ物を車内で調達するしかないのに...駅弁、食堂車の営業はほぼ某1社の独占のようだから、競争原理が働かないんだろうな。どこかの会社の社員食堂みたいに。

仕方がないので、上野まで我慢して、上野で何か食べることにした。

☆みちこのコメント
 旅の余韻につかる間もなく、みちこはこのあと泣きながら職場へ向かったのであった。