Ibanez MC924PW


Specification

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準備中

Body Ash
Neck Maple Through Neck
Finger Board Ebony
Pickup Ibanez Original
Control Master Volume、F/R balance、Master Tone、3band EQ、EQ Switch
Bridge Ibanez Original
Color Pearl White
Hardware Chrome Plate
Manufacturer Ibanez(Hoshino Musical Instruments)
Date of purchase May, 2003

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気が付いたら6本目のベースです。

1970年代後半は、日本の楽器メーカーも脱フェンダーシェイプを目指して続々とオリジナルデザインのベースを出していました。たとえばGrecoのGOB、Aria ProIIのSBシリーズ、YAMAHAのBBシリーズなどなど。BBはデザインの上でフェンダーの匂いがプンプンしていたので、自分的にはオリジナルデザインとは言いたくないところはありますが...

そんな中で出てきたのがこのIbanezのMC924です。

発売は1978年頃だったと思いますが、それから生産終了までの間に3種類のバリエーションがあるそうです。初代はポリスのスティングが使ってMC924が有名になるきっかけになったモデルで、GrecoのGOBとほぼ同じ構成。フロントマイクとリアマイクが同じハムバッキングタイプのものでした。

その次に出た中期モデルが今回購入したタイプで、フロントがプレシジョンベースのようなスプリットタイプ、リアがジャズベースのようなシングルコイルタイプのマイクが付いたPJタイプっていうやつ。これはデビッド・ハンゲイトの代わりにTOTOに加入したマイク・ポーカロが使って有名になりました。

ちなみに、最後に出た後期型というやつは実物を見たことがないんですが、写真などで見た限りではピックアップが中期型のスプリットタイプをフロントとリアに付けて、トーン・コントロールの構成が変わっているようです。



今回手に入れたものは、新大久保の中古楽器店で見つけたもので、シリアルナンバーから見て1982年の生産だと思います。その時期はちょうど大学に入った頃で、ESPのJAZZ BASSを買った頃でしたが、当時ESPのJAZZ BASSをオーダーするかMC924を買うか迷っていて、最終的にESPのJAZZ BASSにしたのでした。

構造はアッシュのボディにメイプルのスルーネック、24フレットあります。ネックとボディのつなぎ目はB.C.Richと同じくヒールレスカッタウエイになっています。このころはB.C.Richやアレンビックの影響かスルーネック構造をとる楽器が増え始めていました。先ほど書いたGrecoのGOB、Aria ProIIのSB、YAMAHAのBBも高いモデルはみんなスルーネックでした。スルーネック構造はネックの上に弦の振動を司るものがすべて乗っているので、弦の振動を阻害しない、という長所がありますが、ネックが壊れたときに交換が出来ないという面倒なところもあります。

音色は記憶していたよりもJAZZ BASSに近い音で、生産されてから20年以上経っている割には元気のある音がします。3バンEQが内蔵されていますが、なんとなくEQをオフにした方がいいような気がしますね。EQを通すと妙に音が煌びやかになってベースらしくないような感じです。また、この楽器も2マイクの楽器にしては珍しくリアマイクの音量を絞ってフロントマイクだけの音にしてもちゃんと使える音がしますよ。

2005年1月9日 加筆

その後、弦を張り替えてネックの調整をして、と自分が使いやすいように調整をしようとしたら、ロッドを一杯に締めてもネックの反りが直らない、ってことが判明。しばらくそのままにしておいたんですが、2004年の年末に調整に出しました。ついでなので減りの酷かったフレットの打ち直しとブリッジの交換も一緒に依頼。

ところが、ロッドがネックの溝の中で遊んでいて、ロッドをいくら締めてもネックに力が加わらず、そもそも調整ができない代物であったことが判明。ロッドと溝の間にスペーサーを入れて、応急処置をしてもらいました。

完全に修理しようと思えば指板を一度はがして、ロッドのはいる溝を浅くするように詰め物をするしかないのでしょうが、そこまでやったら新品の立派な楽器が買えてしまうほどの費用がかかるに違いありません。

なかなか音が良い楽器であることには違いないので、捨てるのももったいないですし可哀想なので、その応急処置の状態のまま使い続けることにしました。

なんでこんなことになってるんだか。
2005年2月12日 加筆

調整から戻ってきてから、弦を普段よく使っているアニーボール製に張り替えて、音だししてみました。なんか、随分印象が変わった気がします。音の出方が以前より増してストレートになり、サスティンも増しています。高域の倍音成分も増えたみたい。なんか、よりロックな音になって戻ってきたんですね。

フレットを打ち替えたせいなのか、ブリッジをバダスに変えたせいなのか、とにかく調整に出す前とは別物のような気がします。音が生き生きしています。

2弦の弦巻きのギアの歯が欠けているらしくて、ペグを回しているうちに弦巻きが逆向きに戻ってしまうポイントがあるので、これを何とかしたいとは思いますが、それ以外はバッチリです。

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