碧山森緑地保全地域

 保谷中町の交差点から、都道234号沿いに600mほど南下して、果樹園の角を右に曲がって少し歩くと、突然雑木林が現れる。クヌギ、コナラ、エゴノキ、ミズキなどの落葉樹の林で、秋にはどんぐり拾いが楽しめそうだが、今は真冬なので林と言うより巨大な竹箒の集まりといった感じである。しかし、分譲マンションのチラシなどに頻出する「武蔵野の面影を残す」の中の「武蔵野の面影」とはまさにこういうことだったのかと納得させられる趣を持った林である。

 名前が示すように、この林は公園というより保全林で、下草刈りや落ち葉掃きなどの手入れ、そして15-20年に一度の伐採と再生のサイクルを通して、雑木林の大切さを理解してもらおうという狙いがあるらしい。それでも、林の中にはベンチとテーブルが置かれて公園としての機能も提供している。

 このベンチに座ってテーブルに置いたお茶を飲みながら話をしている人をたまに見かけるが、別の際には、数人の子供たちが林の中を走り回って、テーブルの上に飛び乗るのを見たこともある。このベンチとテーブルは多目的に利用されているようだ。

 この林のある地域は果樹園が多い。秋ならば、ぶらぶらと散歩してぶどうやなしを買って、この林で食べるのも楽しそうだ。


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<ひばりが丘通信>