【日本】 MLDの原因となる遺伝子異常は、コーカソイド(白人)の場合609A、2381Tなどが多いとされているが、日本人の場合にはこれとまったく異なり、G99D(455A)が圧倒的に多いことがわかっている。このように、同じ遺伝子病であっても、突然変異の位置が白人と日本人(を含めた東アジアの患者)でパターンが違う、というのは、MLD以外のリピドーシスにも見られる傾向であり、歴史的な解明に注目が集まっている。
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【ドイツ】
Heim Pらによってかなり厳密に行われた調査によると、ドイツにおける白質ジストロフィーの発病率は2/100,000であり、その内訳は次の通り。
- ALD 0.8/100,000
- MLD 0.6/100,000
- Krabbe 0.6/100,000
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【米国】
トーマス・ジェファーソン大学の調査によれば、ナバホ・インディアンには幼児型MLDを引き起こす特定のDNA上の転移(イントロン4の最初のヌクレオチドのG>A)の因子をもった人が一定数いる。また、Department
of Medicineの調査によると、アラスカ南部のエスキモーにも同じ転移が見られる。ナバホ・インディアンとの遺伝的関係が想像される。これらの地域ではスクリーニングが行われているらしく、血液を染み込ませた紙を郵便で回収することで診断可能という報告がされている。
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【オーストラリア】
2381Tが半分で609Aが25%だった。 |