愛山渓〜当麻岳〜沼ノ平 8月8日(日) 愛山渓青少年の家で札幌の仲間(男性4名、女性2名)と泊り。途中の林道は数日来 の大雨の影響で5〜6ヶ所路肩が崩落していたが,車の通行には影響なし。 やどの料理はボリュームもあり、特に揚げたての山菜てんぷらが好評でビールが進む。 ヒュッテ前からの夕日がとても綺麗で写真撮影、よるには花火大会。 旭川市内は34℃の気温で真夏日とか。 8月8日(月) 6:05 宿の弁当と十分な量の水を持って登山開始。天気は快晴で今日も暑くなり そう。女性も混じっているのでこまめに休憩を取りながらゆっくりとした ペースで行くことにする。 7:15 滝ノ上分岐着。途中のコースは若干ぬかるんでいたものの、ほぼコースタ イム通りに経過した。村雨の滝に高巻き川をまたぐ直前の登山道が0.8〜 1m位崩落しており、勢いをつけて飛び越す。川岸ではまだヤチブキが黄 色い花をつけていた。ここを過ぎると展望が開け下に沼ノ平が望まれる。 この景色の素晴らしさに一瞬疲れも忘れる思いがする。 8:50 銀明水の水場着。非常に大きな雪渓が残っており、人間の入れるほどの大 きな空洞から雪解け水が滴り、水量も非常に豊富であった。雪渓のため周 囲の気温も上がらない為か、稜線では既に枯れていたチングルマの花が咲 いていた。ペットボトルに水を補充しながら約40分の大休止となる。 登山者もそれほどいないと思われるのに、この先の登山道が複線化してお り、いずれはロープによる規制も必要になると思われる。 10:10 永山岳着。思いのほかきつい山道を、これが山頂かなと言いながらいくつ かのピークを越えるが本峰は遥かむこうであった。このあたりの比布岳・ 愛別岳を含む一帯は大雪には珍しく急峻な山容を見せ、稜線北側は地獄谷 とも呼ばれ90度近い絶壁を見せている。ガスった日にここを歩く事を想 像すると30℃近い気温にもかかわらず、思わず身震いする様な心地がし た。 11:00 安足間岳着。なだらかな北鎮岳も望まれる。永山岳からここまでの稜線で 無数のトンボが飛んでいたが、何処から飛来したのであろうか?沼ノ平で 生まれ上昇気流に乗ってこの様な高地まで飛んできたのではないか、と言 われ全員が何となく納得してしまった。ガイドブックのコースタイムより 大分送れ出したが天気も安定しているので、約50分間のんびりと昼食を 取る。宿のお握りの他に各自持参のおかずをつつきあい、最後はカップラ ーメンで仕上げとする。これもなかなか美味かった。しかし、この気温で 大量の汗を流している我々にとって一番は何と言っても銀明水で補充した 冷たい水であった。とはいえ雪渓もあちこちに残っており、この雪でビー ルが冷やせたのにと、持ってこなかったのを残念がった。 またここから当麻岳にかけての稜線沿いにはエゾツガザクラなどの高山植 物が鮮やかに咲いていた。稜線の左下方にある独特な姿の大塚・小塚をは じめあまり見る事の出来ない旭岳の横顔を見ながら、やがて登山道は当麻 乗越にいたる長い下りとなり、眼下の湿原の素晴らしい景観を愛でながら ヒザを痛めないようゆっくりと行動する。 13:30 当麻乗越着。ここから沼ノ平の木道に至る道は笹や雑木が張り出し、道も かなりの部分がぬかるんでおり苦労させられた。 14:50 沼入り口。ここからは立派な木道が設置されており、非常に歩きやすくな っていた。登山者の増加によって湿原があらされ植物が枯れていくことを 考えると木道設置もやむを得ないのであろうが、整備する事によってさら に登山者が増加し、また自然が荒廃して行くといった悪循環にならないか、 いささかの危惧を感じる。 ところで、トンボがいない!?ここは安足間岳で見たトンボの生まれた所 ではないのか?まだ山の上で遊んでいるのかな? これらの沼は近くで見るより、稜線から大小の沼が草原の中に点在し、そ れらが光線の加減で紺や緑に輝いている全体の景色のほうが何倍も素晴ら しいものであった。 15:30 いよいよ三十三曲がりに達する。ここからは林道の中をひたすら下るだけ であった。いやになるほどの下りが続き、"早く小屋に着かないかなー"とた だ黙々と歩くのみ。1時間ちょっとの苦行であった。 16:50 全員無事に青少年の家着。ようやく風呂に入れる〜! 情報PV 立原 祥弘 |
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