鷹ノ巣山は、雲取山から東に長く延びる石尾根上のピークの1つですが、大き
くて山容の良い山で、独立峰のような展望を得られます。奥多摩でも特に人
気の山で、コースも整備されています。今回は浅間尾根(せんげんおね)を
登り、奥多摩の駅に直接下る石尾根(いしおね)コースをとることにしまし
た。
奥多摩駅から峰谷(みねたに)に向かうバスは本数が少ないうえに、奥多摩
湖畔の峰谷橋バス停から歩くと1時間半ほどかかるので、タクシーを利用して
奥集落まで入ります。奥集落上の鷹ノ巣山の登山口から、畑の中を通って浅
間神社(せんげんじんじゃ)に向かいます。鳥居をくぐって神社の裏手に出
ると、本格的な登山道が延びています。ヒノキの植林帯をたどって行くと、
やがてミズナラとコナラの雑木林になります。紅葉の時期や冬枯れのシーズ
ンには気持ち良く登っていけます。
広い尾根をしばらく登り、登山道が山腹を巻くようになった頃に、坊主谷の
源流の水場につきます。もうひと登りで鷹ノ巣山の避難小屋に到着です。避
難小屋前は台地状に開けた広場で、ひと息いれるのにちょうど良い場所になっ
ています。
鷹ノ巣山の南面を巻く水源林道を右に見ながら、明るく開けた尾根を登って
いきます。傾斜も徐々に増してきますが、登るにつれて展望も開けてくるの
で、それほど苦にはなりません。
広く開けた鷹ノ巣山の山頂からは、富士山、大菩薩、南アルプスが遠望でき
るほか、間近に奥多摩の山々もみることができます。お弁当を広げてゆっく
りと景色をながめながら休養したいものです。下山路は奥多摩の駅に直接下
る石尾根縦走路を選びました。なお、石尾根縦走路を西に進むと、七ツ石山
を経て、東京都の最高地点となる、2017mの雲取山に登り詰めることになりま
す。
鷹ノ巣山の山頂から、広く明るい尾根を南東に向かい、いったんコルまで下
ります。コルで榧ノ木尾根(かやのきおね)、水根沢林道に続く道を分けて、
登り返してブナに囲まれた水根山のピークを越していきます。さらにブナの
林の中を通れば、城山のピークに到着です。城山からは急な下りになります。
傾斜がゆるやかになったところで、水根沢林道と再び合流します。将門馬場
(まさかどばんば)と呼ばれる小広い尾根に出ますが、潅木に覆われている
ため、知らずに通り過ぎてしまいそうになります。
将門馬場から山腹のカラマツ林を通り、尾根に戻ると六ツ石山の肩になりま
す。10分ほどで往復できるので、六ツ石山(1479m)のピークもぜひ踏んでお
きましょう。草原の明るく開けた頂上で、今登ったばかりの鷹ノ巣山を見上
げることができます。六ツ石山の肩まで戻り、石尾根をふたたび下ります。
急坂を登って狩倉山(かりくらやま)を越え、小中沢源頭の水場の脇を通り、
さらに急降下します。尾根の北面を巻くようにして三ツ木戸山(さぬきどや
ま)を過ぎると、植林帯の樹相が現れます。絹笠山の麓の林道をたどってい
きますが、道なりに進むと遠回りになるので、途中の指導標にしたがって、
近道を通りぬけて羽黒神社に出ます。杉の古木に囲まれた境内を抜けて石段
を下り、青梅街道を左に進み、氷川大橋を渡ると奥多摩の駅に到着です。
<問合せ先>
奥多摩町役場観光課 0428-83-2111
↓奥多摩町のサイト:バス時刻表、登山ガイドもあります。
http://www.town.okutama.tokyo.jp/
西東京バス 0428-83-2126
↓西東京・多摩バスのサイト
http://www.nisitokyobus.co.jp/
*山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。
地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。 |