入笠山は、その名のとおり笠を伏せたような形をしています。頂上一帯は草
原が広がり、林道も整備されているので、気軽にハイキングを楽しめる山で
す。夏には頂上近くまでバスが入りますが、それ以外の季節はタクシーを利
用すると便利です。また、ゴンドラを利用することも可能です。
今回は富士見駅からタクシーに乗り、大阿原(おおあはら)湿原の入り口ま
で入ります。大阿原湿原は林の中に広がる高層湿原で、乾燥化が進んでいま
すが、スズラン、ニッコウキスゲ、マツムシソウなどの湿性植物の宝庫になっ
ています。湿原の外周は約2kmで、1時間もかからずに1周できるので、ぜひ散
策を楽しんでください。
湿原の入り口に戻ったら、車道を北に進み、首切清水までたどります。そこ
から少し先の仏平峠(ぶっぺいとうげ)から道標にしたがい、入笠山への登
山道に入ります。林の中の尾根道を進み、やがて潅木帯の急な登りになりま
す。徐々に周囲が開けてき頃に、最後の難関となる急登が現れますが、これ
を過ぎれば間もなく頂上に到着です。
入笠山の山頂からは、遮るものが何もない360°の大パノラマが広がります。
富士見の町を挟んだ八ヶ岳連峰や、北アルプス、中央アルプス、南アルプス
など、中部山岳の名だたる山がぐるりと見渡せます。
展望を充分に楽しんだら、北の尾根を下ります。6月下旬までは、下山中にツ
ツジを楽しむことができます。やがてマナスル山荘の建つ御所平に到着です。
夏期の土日祝は臨時バスが富士見駅から御所平まで、1日に2本ずつと少な
いながらもバスが運行していますので、諏訪バスにご確認ください。
また、30台ほど収容できる駐車場もあり、自家用車で入ることもできます。
今回は青柳駅まで歩いて下ってみましょう。
マナスル山荘から車道を下ります。沢入登山口への道を右に見送ると眼下に
入笠湿原の木道がみえてきます。湿原を散策した後、再び車道を鐘打平に向
かって下ります。途中でパノラマスキー場のゴンドラ駅への道を分け、ひた
すらに車道を歩きます。夫婦岩とお花茶屋を過ぎてからさらに下ると、見晴
らし茶屋に到着です。ここから青柳に向かう登山道に入りますが、やや草深
い道なので、そのまま車道を下っても良いかもしれません。
登山道を進む場合は入笠湖分岐から再び車道に戻り、大沢の集落を通って青
柳駅へとたどります。車道を下った場合は入笠湖経由で青柳駅か、そのまま
「すずらんの里駅」を目指すこともできます。
<問合せ先>
富士見高原タクシー 0266-62-2381(台数が少ないのでシーズン中は要予約)
諏訪バス 0266-72-7455(路線案内)
http://www.alpico.co.jp/suwabus/
マナスル山荘 0266-62-2083
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@ひとっ風呂 <富士見温泉 ゆーとろん水神の湯>
下山駅ではありませんが、今回は富士見駅から車で10分ほどの日帰り温泉を
紹介します。露天風呂を中心とした造りで、内風呂は男女それぞれ1つずつな
のですが、露天風呂は薬草風呂、打たせ湯など8種類もあります。樽風呂や自
然石を組み合わせた岩風呂があり、開放的な空間になっています。
「東の湯」と「西の湯」に分かれており、日替わりで男女が入れ替わってい
ます。ぬるめのお湯が多いので、ノンビリ、ユッタリと入ることができます。
無料休憩所やお食事処もあります。
<場 所> 長野県諏訪郡富士見町富士見9547
<電 話> 0266-62-8080
<泉 質> 単純硫黄温泉
<効 能> 神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、打ち身、挫き、
慢性消化器病、冷え性、痔疾、慢性皮膚病、糖尿病等
<営業時間> 10:00〜21:30
<休 館 日> 毎週木曜日(祝日並びに、8月は無休)
<料 金> 大人700円、小人500円 (3時間制)
↓ゆーとろん水神の湯
http://www.valley.ne.jp/~yuutoron/
*山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。
地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。 |