「黒川鶏冠山」は、三角点のある黒川山と、すぐ北にある鶏冠山の総称で、
いずれも、日本百名山のひとつに数えられる大菩薩嶺の北側に位置していま
す。山の麓を流れる黒川谷沿いには、戦国武将武田信玄の金山として知られ
る黒川金山跡があります。
登山口の柳沢峠までは現在バスの便がないため、タクシーを利用します。自
家用車の場合は、峠のドライブイン裏手の無料駐車場に車を止めると良いで
しょう。ドライブインの前を通る国道411号線を渡った先が登山口です。
登山口から、コンクリートの階段を通って登山道に入ります。笹の中をゆる
やかに登ると、やがて雑木林に囲まれた歩きやすい道になります。森林浴を
楽しみながら快適な道を30分ほど歩くと、ベンチが設置された展望地があり、
奥秩父方面を見渡すことができます。さらに進んで尾根に出たところが六本
木峠で、右に続く道は、丸川峠を経由して大菩薩嶺に続いています。
六本木峠からいったん上り坂を通り、スギの植林帯の中をゆるやかに下って
いきます。三本木周辺で泉水谷林道と合流し、再び登山道に入って横手峠に
向かいます。横手峠で黒川金山方面と落合方面への道を分けて、やや急になっ
た道を登っていきますが、すぐに傾斜はゆるみます。山腹を巻くようにつけ
られた道を進むと黒川山分岐に到着です。
分岐からひと登りで黒川山の山頂に到着します。標高は1710mで、三角点が置
かれています。周囲を樹林に囲まれているため展望はありませんが、風の強
い日には、強風から身を守る絶好の休憩地点になります。山頂からさらに進
むと見晴台があり、狭い岩場の間から360°の展望が得られます。大菩薩嶺、
富士山、南アルプス、八ヶ岳、奥秩父をぐるりと見渡すことができます。
分岐に戻り、今度は鶏冠山に向かいます。いったん下り、落合からの道を併
せて登り返します。木の根が露出した岩混じりの歩きにくい尾根を登ると、
鶏冠神社の奥宮が建つ鶏冠山の頂上に着きます。距離的には短いですが、雨
の日などは滑りやすくなっているので注意してください。
鶏冠山の山頂では南に大菩薩嶺、東に奥秩父や奥多摩方面を展望できます。
また、ちょうどこの時期には鶏冠山の北面に、ピンク色の花を咲かせるシャ
クナゲの群生をみることができるでしょう。
下山は往路を戻り、柳沢峠に向かって下りますが、別ルートとして、鶏冠山
のコルから落合集落に向けて下る道や、六本木峠から丸川峠を経由して、大
菩薩峠への登山口の裂石に下る道もあります。落合までは1時間半、裂石まで
は3時間半ほどの行程となります。
<問合せ先>
塩山市役所 0553-32-2111
↓塩山市のサイト
http://www.city.enzan.yamanashi.jp/
↓塩山市観光協会のサイト
http://www.kankou.city.enzan.yamanashi.jp/
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@ひとっ風呂 <はやぶさ温泉>
マイカー利用の方はちょっと脚を伸ばして、恵林寺方面に向かってください。
恵林寺は武田家の菩提寺で、快川和尚の「心頭滅却すれば火も自ずから涼し」
の名言で有名なお寺です。「はやぶさ温泉」は、恵林寺にほど近い、国道140
号線沿いにある民営の日帰り温泉施設です。旅館風の外観が特徴で、大きな
看板が目印です。
地下1000mから自噴する温泉で豊富な湯量を誇り、内風呂、露天風呂とも掛け
流しです。内風呂は15人ほど入れる大きさで、鯉の形をした湯口から勢いよ
くお湯が噴出しています。階段を降りたところにある露天風呂は大きな石に
囲まれ、開放感のある空間になっています。国道のすぐ側にあるので、男湯
が丸見えなのは一興でしょうか。
飲用も可能で、内湯の入口に飲泉所があるほか、売店でも販売しています。
<場 所> 山梨県東山梨郡牧丘町818-1
<電 話> 0553-35-2611
<料 金> 500円(2時間)、1400円(1日)
<営業時間> 10:00〜21:00
<休 館 日> 火曜日(祝日の場合は翌日)
<泉 質> アルカリ性単純温泉
<効 能> 神経痛、筋肉痛、関節痛など
*山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。
地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。 |