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中央線の車窓から見える、大月の北側に聳える岩壁、それが岩殿山です。
標高は低いものの戦国時代の山城として堅固を誇った遺構です。変化に富ん
だスリリングな岩登りを楽しめます。
大月駅から駅前通りを左に進み、商店街へと入ります。中央線の踏切に突き
当たるので、これを渡り、T字路を右に折れて国道139号線に出ます。桂川に
掛かる高月橋を渡ってしばらく行くと、岩殿山の登山口に到着です。
ここから左に入り、石段を登って丸山公園へと向かいます。整備された道と
はいえ、なかなかの急坂が続きます。丸山公園は桜の名所として有名で、4月
の上旬頃には花見客で賑わうところです。また「岩殿山ふれあいの館」もあ
り、憩いの場所となっているようです。
丸山公園を抜け、階段と坂道が繰り返される道を登り、岩壁を見上げながら
更に登りつづけると、岩殿山と築坂峠（つきさかとうげ）への分岐に出ます。
ここを右に折れて、岩殿山へと向かいます。揚城戸跡、番所跡などの岩殿城
の遺構を過ぎ、ひと登りすれば岩殿山の展望台です。
展望台はかつての馬場跡で、眼下には大月市街が広がり、その向こうに御正
体山や三ツ峠山、さらに富士山を眺望することができます。展望台から東に
上ったところが岩殿山の山頂で、岩殿城の本丸跡になり、現在ではパラボラ
アンテナが立っています。
さて、山頂から先程の分岐点まで戻ります。分岐からは西に向かい、林の中
の急な坂道を下っていきます。下りきったところが築坂峠で、下畑倉への道
を分けています。築坂峠から直進し天神山へと向かいます。途中に、鎧岩
（よろいいわ）と兜岩（かぶといわ）があり、数カ所の鎖場を通過します。
スリリングな岩登りの連続ですが、鎖や足場はしっかりしているので、落ち
着いて登っていきましょう。鎧岩を過ぎ、兜岩に登る場所には、切れ落ちた
岩壁をトラバースするところがあるので、高所恐怖症の人は下を見ずに慎重
に進みましょう。
最後の鎖場の直登を登りきって、兜岩の上にでます。ここから雑木林の中を
急降し、再び登り返します。稜線に出たところが天神山で、高圧線の鉄塔の
下がちょうど良い休憩場所となっています。この先に小さな祠があり、浅利
天神と呼ばれています。
浅利天神からは尾根道を辿ります。やがて前方に大きくえぐられたような岩
壁が現れますが、ここが「稚児落し（ちごおとし）」です。100mを越す大絶
壁を楽しみながら、ぐるりと辿って稚児落しの最高地点に到着すると、今度
は西側の尾根を下ります。
尾根道から雑木林の中への道に変わり、ぐんぐんと高度を下げていきます。
急な斜面に注意をして下っていくと、やがて傾斜が緩やかになり、浅利の集
落へと出ます。浅利川にかかる吊橋を渡るとバスの通る道へと到着です。左
に下っていくと浅利公民館前のバス停がありますが、一日4本しか通らない
ので、大月駅までは歩いて行くことになります。運良く、13時44分のバスに
乗れたら儲けものです。また、この辺りは自由乗降区間になっているので、
バス停以外でもバスを見つけたら、タクシーのように手を挙げればどこでも
停まってくれます。
＜問合せ先＞
大月市役所 0554-22-2111
↓大月市のサイト
http://www.city.otsuki.yamanashi.jp/
*山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。
地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。 |
