>秀山研>山データ>福島県　一切経山（いっさいきょうざん）、東吾妻山

「この地図の作成に当たっては、国土地理院長の承認を得て、同院発行の数値地図200000（地図画像）及び数値地図50メッシュ（標高）を使用したものである。（承認番号平16総使、第597号）」　地図作成に関しましてはDAN杉本様のカシミール３Dを使用させて頂きました。

＠ちょっと山まで　＜一切経山　1948.8m、東吾妻山　1974.7m＞ ＜場　　所＞　福島県福島市 ＜所要時間＞　約4時間20分 ＜レ ベ ル＞　体力☆☆　技術☆　（5段階の☆評価　易☆⇒難☆☆☆☆☆） ＜地　　図＞　25000分の1：　吾妻山、土湯温泉 JR東北本線福島駅（バス　1：10）⇒浄土平（1：10）⇒一切経山（0：30） ⇒酸ガ平（0：20）⇒姥ガ原（0：50）⇒東吾妻山（0：40）⇒姥ガ原（0：50） ⇒浄土平（バス　1：10）⇒JR福島駅

一切経山は吾妻連峰（あずまれんぽう）の東端の山で、今も噴煙を上げてい る活火山です。荒涼としたガレキに覆われた、赤茶けた山です。山名の由来 は、僧空海が一切の経典を埋めたという伝説からきています。吾妻修験道の 主峰です。また、東吾妻山はうっそうとした原生林に囲まれた山で、裏磐梯 の展望台とも呼ばれています。梅雨の季節には眼下に広がる雲海をみること ができ、また、あちらこちらに咲く高山植物のお花畑が登山者の目を楽しま せてくれることでしょう。 JR福島駅から福島交通バスに乗り、浄土平（じょうどだいら）で下車します。 浄土平は駐車場やレストハウス、ビジターセンターなどがあり、観光客で賑 わっています。駐車場脇から登山道に入ります。酸ガ平（すがだいら）と鎌 沼への分岐を右に折れたところから、一切経山への登りが始まります。いき なりガレた急登になるので、ゆっくりとペースを考えて登りましょう。 今でも噴煙が立ち昇る八幡焼の噴気口付近から見下ろすと、吾妻小富士や桶 沼がきれいにみえます。稜線上で酸ガ平の道と合流するあたりで、傾斜がや や緩やかになります。頂上まではもうしばらく時間がかかりますから、酸ガ 平の池塘群や鎌池をみながら息を整えましょう。 一切経山の頂上には一等三角点と、うず高く積まれたケルンがあるだけで遮 るものがまったくないため、360°の展望が得られます。東にはポッカリとス リバチ状の口をあけた吾妻小富士、南には東吾妻山や安達太良山、西には吾 妻連峰、飯豊山、そして磐梯山をぐるりと見渡すことができます。三角点か らやや北に下がると、鉱物質を含んだ神秘的なコバルトブルーの水をたたえ た五色沼が見下ろせます。なお、五色沼は「吾妻の瞳」、「魔女の瞳」とも 呼ばれています。 一切経山からは登って来た稜線をそのまま下り、分岐を右に進んで鎌沼を目 指します。こぎれいな酸ガ平避難小屋を過ぎると、池塘のある湿原の酸ガ平 に到着です。T字路を右に曲がり、木道をたどって沼をぐるりと半周します。 鎌沼はその名の通り、鎌の形をした明るい火口原湖です。7月の下旬にはハク サンシャクナゲやコバケイソウがみられます。わずかに登ると姥ガ原（うば がはら）です。ここから東吾妻山への道となりますが、登るにつれてオオシ ラビソやソウシカンバなどの原生林の中へと入りこみ、傾斜も増してきます。 やがて登りが緩やかになると、樹林が小さくなりハイマツ帯に出ます。ハイ マツ帯からは高山植物のお花畑となり、周囲の展望も開けてきます。頂上へ はもうわずかです。 東吾妻山の山頂からは、噴煙の立ち昇る一切経山、吾妻連峰、飯豊連峰など が見渡せますが、なんといっても磐梯山（裏磐梯）と磐梯高原の展望が特筆 ものです。また、グルリと見下ろす樹海が見事です。山頂からは先ほどの姥 ガ原まで戻り、十字路を右に折れて、姥ガ原を突っ切るかたちで浄土平まで 下ります。吾妻小富士や桶沼を見下ろしながら、緩やかに下山しましょう。 上記のコースは無理をすれば日帰りが可能ですが、できれば吾妻小舎にでも 泊まり、摺鉢山の別名をもつ吾妻小富士や、コニーデ型火山の古い火口湖で ある桶沼を巡ってみるのも面白いかと思います。 ＜問合せ先＞ 福島市役所観光課　024-535-1111 http://www.city.fukushima.fukushima.jp/ 福島交通本社　　　024-533-2131 http://www.fukushima-koutu.co.jp/ 吾妻小舎　　　　　024-591-3173 浄土平ビジターセンター　 http://www.bes.or.jp/joudo/vc --------------------------------------------------------------------- ＠ひとっ風呂　＜高湯温泉　あったか湯＞ 今年オープンした、できたてホヤホヤの日帰り専用公衆浴場です。昔の湯治 の湯屋をイメージしたという和風の建物で、気軽に入れる雰囲気です。 露天風呂は、男風呂が木製、女風呂が岩風呂です。現在、男女の風呂は固定 で、日替り、もしくは週替りでの入れ替えは考えていないようです。家族風 呂もあるのですが、現在は工事中で、使用開始日は未定とか。源泉のみを使 用した掛け流しで、白く濁ったぬるめのお湯にノンビリと気持ち良く浸かれ ます。畳敷きの休憩所もあります。 浄土平から途中下車することになりますが、バスの便が平日5本、土日3本と 少ないので、帰りは福島駅まで20分のタクシーを利用する方が良いかもしれ ません。 また、高湯温泉には日帰り入浴が可能な旅館もあるので、時間が許せば温泉 のハシゴもいかがでしょう。 ＜場　　所＞　福島市町庭坂字高湯25 ＜電　　話＞　024-591-1125 ＜泉　　質＞　酸性・含硫黄泉 ＜効　　能＞　高血圧症、慢性皮膚病、切傷、糖尿病、神経痛、筋肉痛、 　　　　　　　関節痛、五十肩、打ち身、挫き、痔疾、冷え性、疲労回復等 ＜営業時間＞　9：00〜21：00 ＜定 休 日＞　毎週木曜日　（祝日の場合は翌日） ＜料　　金＞　250円　（1時間） ↓高湯温泉　あったか湯のページ http://www.naf.co.jp/azumatakayu/atakayu.stm   *山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。 地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。