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妙高火山群の主稜からやや離れた、西端に位置する双耳峰が雨飾山です。百
名山の影響で夏には賑わいますが、それでも秘境ムードがたっぷり味わえる
山です。雄大な景色とともに、ブナの原生林や急なヤセ尾根など、変化に富
んだ山歩きを楽しめます。
JR南小谷駅から、松本電鉄バスで小谷温泉まで入ります。道路が整備されて
便利になったとはいえ、小谷温泉はまだまだひなびた雰囲気を残した秘湯で
す。小谷温泉からは鎌池林道をたどります。村営雨飾荘を過ぎたあたりで林
道小谷笹ガ峰線を分けて、さらに30分ほど歩いて、雨飾山登山道の道標から
右に入ります。林道の終点には「雨飾高原キャンプ場」と50台ほどの収容ス
ペースを備えた駐車場があるので、自家用車を利用する場合は、ここで幕営
をしてから頂上を目指すのも良いかと思います。
休憩舎からいったん下り、大海川沿いの湿地帯の中の平坦な道を進みます。
登山道には頂上まで400m毎に11本の標識があり、現在地やペース配分の目安
にすることができます。2本目の標識から山腹にとりつくと、ブナ林の中の登
りが始まります。ブナの根が網のように入り組んだ急坂を登ります。尾根を
右に巻くように進むと道が平らになり、やがて前方から沢の音が聞こえてく
ると、荒菅沢（あらすげさわ）に到着です。
荒菅沢に下る登山道は7月上旬まで雪が残り、地肌が完全には出ていないの
で、滑落に注意して降りてください。雪渓に埋まった沢まで降りると、上流
に雨飾山をみることができます。また、布団菱（ふとんびし）と呼ばれる白
い岩壁の一部も顔を出しています。なお、雪渓は遅い時期になると崩壊が始
まるので、コースをよく確認し、陥没にも気をつけてください。
対岸の枝尾根にとりつくと急登の連続となります。林の中をグイグイと登っ
ていきます。やがて潅木帯の尾根となり、周りの景色が見えてきます。稜線
まではガレ場が続くので、浮き石には充分な注意が必要です。急坂を登りき
ると笹の原が広がる笹平です。高原状の稜線は夏にはお花畑となり、いたる
ところに高山植物が咲き乱れます。
途中で梶山温泉（雨飾山荘）からの道を併せてコルに出ると、ここから最後
の登りです。距離的には短いのですが、岩混じりの急な坂道です。ひょいと
出たところが吊尾根部分になります。
雨飾山は双耳峰で、右にいけば石仏と石祠のある北峰、左は山頂標識と三角
点のある南峰です。どちらも展望が開ける場所で、特に北アルプスから日本
海まで見渡せる景色が印象的です。展望を充分に堪能したら下山です。頂上
直下の下りと、笹平から荒菅沢までの下りは慎重さが必要です。くれぐれも
石車に載って転げ落ちることのないようにご注意を。
雨飾山は、自家用車を利用した場合は日帰りが可能ですが、それ以外は小谷
温泉で一泊してから登るか、または山中の雨飾山荘で一泊して山口経由で糸
魚川に降りる行程をお勧めします。
＜問合せ先＞
小谷村観光連盟観光商工課 0261-82-2233
↓小谷村のサイト：夏の登山・ハイキング、冬のスキーと情報が豊富です。
http://www.vill.otari.nagano.jp/
松本電鉄白馬営業所 0261-72-3155
↓アルピコグループのサイト：松本電鉄もこちらから
http://www.alpico.co.jp/
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＠ひとっ風呂 ＜小谷温泉 村営雨飾荘＞
小谷温泉は武田の武将、岡田甚一郎が発見したといわれる歴史のある名湯で、
武田信玄の隠し湯と伝えられています。雨飾荘は小谷温泉バス停から歩いて
20分ほどのところにある村営温泉です。雨飾山の登山基地として親しまれて
いる温泉宿で、日帰り入浴も可能です。内湯と露天風呂が男女それぞれ1つず
つ用意されています。泉質が良いと評判で、肌をスベスベにしてくれます。
また、雨飾荘から裏道を2分ほど歩いたところに村営の露天風呂があり、一般
開放されています。ブナの林の中の風情のある岩風呂です。自然石から源泉の
お湯が流れ込む、野趣満点の贅沢な露天風呂です。男湯と女湯に分かれてい
ますが、どうやら女湯の方が景色が良いようです。料金は「寸志」というこ
とになっていますが、「清掃協力金」として、利用したら必ずお金を払いま
しょうね。
＜場 所＞ 長野県北安曇郡小谷村中土小谷温泉
＜電 話＞ 0261-85-1607
＜泉 質＞ ナトリウム・炭酸水素塩泉
＜効 能＞ 神経痛、筋肉痛、慢性消化器病、切り傷、火傷、五十肩、痔
疾、関節痛等
＜営業時間＞ 10：00〜20：00（12月〜4月は営業休止）
＜料 金＞ 大人300円、小人200円
*山の状況は変わっておりますので、表示ルート・内容が異なる場合もございます。
地域の山小屋、観光課などにお問合せの上、自己責任において登山を行なって下さい。 |
