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■ワンポイント<凍傷

<凍傷>
冬山登山の際に特に注意しなければならない疾病として凍傷があります。
顔に凍傷を被った、足の指を凍傷で切断しなければならないと言う話しは実際に耳にした事があるかたも多いのではないでしょうか。

凍傷とは一体どのような状況を言うのか簡単に説明いたします。
凍傷は、氷点以下の温度で生体の組織が凍結して、皮膚ならびに深部組織が傷害されます。0℃以下の寒冷に一定時間以上さらされた時大部分の人に発生します。日常生活の上ではほとんど見られず、特に冬山登山、猛吹雪のスキー場などで起き、窒素ガスなどの低温ガスを取り扱い中にも起こるようです。


凍傷は大きく2つの要因で分けられていて、一つ目は細胞組織の凍結、もう一つは抹消小血管が寒さにより縮小し血液が濃縮され、血栓を起こすことによる末梢組織の循環障害です。
体の部位では、足・手・耳などの抹消、顔面・鼻などの外気に触れやすい場所で、血流が悪くなり、白っぽくなります。感覚がないのですが、次第にジンジンした疼き腫れなどが起こり、変色していき、組織が壊死します。
凍傷が進行する事により、皮膚の部分から次第に組織内部深く、皮膚→筋肉→骨へと組織を破壊し、治癒が困難になります。

段階と諸症状
T度:発赤腫脹 表皮のみの障害 治癒可能
U度:浮腫・水泡形成 紫紅色 真皮の障害 治癒可能
V度:腫瘍形成 脂肪・筋肉組織の壊死(黒変) 治癒不可
W度:骨・軟骨組織の壊死 治癒不可

予防方法は、防寒対策をしっかりすることが大前提です。
氷点下の状況で身体を外気に晒すことを避け、防寒性の高い衣類、手袋、帽子、フェイスマスクなどを着用しましょう。
また、濡れた状態に強風を受けると気温がそれほど低くなくても凍傷になりますので、防風対策と濡れた衣服・グローブなどは直ぐに交換しましょう。
凍傷で多い足ですが、登山靴やアイゼン、スキーブーツの締め過ぎによる血行不良によるものが殆どですので、必要以上に締めないことと、休憩時には少しゆるめて指などを動かし、血行を良くしてください。
凍傷の初期は、患部が白くなって、疼くような痛みを覚えます。この段階で、ぬるま湯につけたり、体温が戻るまで入念にマッサージするなどの処置を施せばほとんど大事に至ることはありません。

T度の場合にはマッサージなどで対処できますが、U度以上では凍傷の治療が必要ですので、凍傷に詳しい皮膚科などで治療を行なってください。
水泡が出来てしまったら、破らないようにし、もし破れたら軟膏などを塗り、清潔なガーゼ等で保護し、感染症を防ぐ。
自力下山が基本ですが、足等の凍傷により下山が無理な場合には救助要請をして下さい。
以前は、ぬるま湯でゆっくりと暖めると言われておりましたが、現在は凍傷にかかった手足などを40度前後の湯に入れ、急速に温める。

凍傷治療については第一人者である金田正樹先生の居られます東京・向島リハビリクリニックセンター(2005/01現在)や、信州大学病院などがあります。

■向島リハビリクリニック tel:03-5630-6555
131-0032 東京都墨田区東向島2丁目36-11

■信州大学医学部附属病院 tel:0263-35-4600
390-8621 長野県松本市旭三丁目1-1




 

 


 

 

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