生死を誓った盟友として一致団結し、父なる祖国といった空疎な観念は横において、自分の家庭、妻、子供そしてこの妻子と共有する我々の未来を守れ。
この試練の秋、ドイツ全国民が、兵士、東部正面の我が戦士を頼りとし、不動の信念と烈々たる闘争心により、手にする武器により、そしてまた果敢な指導精神によって、共産主義者の攻撃が血の海の中で息の根をとめられることを願っている。
赤い旗の出現。
そしてドイツ民族の天敵である共産主義者の登場である。
それから30年近い日々が過ぎた。
ドイツは、いまだ戦闘を続けていた。
耕地を、工場を、都市を、領土を焼きながら
必死に後退を続けていた。
西部国境に迫った敵軍に対し、
陸軍総司令部はあたう限りの装甲兵力を動員して決戦を挑んだ。
決戦場所はアルデンヌ高原。
「バルジの戦い」と呼ばれたこの会戦の結果、
西部戦線における敵の進撃は一時食い止められることとなった。
だが、ドイツもまたその装甲兵力の大半を失った。
16歳から60歳以上に至るまでの武装可能な全国民を根こそぎ動員、
訓練もそこそこに投入。
ベルリンを中心に敵を引きつけ
国家要塞の完成まで可能な限り戦線を維持する。
一人の青年の物語である…
「ベーメン・メーレン保護領は慣れましたか?…そうですか。校舎はこっちです」
「これが、あなた達が乗るパンツァー・カバリエ。鋼鉄で出来た中世の騎士です」
「すげぇ、おまえ上級中隊指揮官まで行ってたのか?上級中隊指揮官っていや、国防軍で言うと、中尉だぞ」
「私か?政治委員をやっておる。心配するな、ただのクラスメイトだ」
「…ふっ、政治委員の制度もまだそれほど浸透していないと見える」
「このSであらわされるのがスターリン戦車。動きは鈍いが装甲が厚い上に射程も長い、いわば敵の移動要塞だ。これにはラケッテン・パンツァーブクセか、近距離まで近づいて車体に爆雷を仕掛ける他はない」
「へへっ、思ったほど共産主義者って強くないな。これなら週間ニュースに出れる日も遠くないかもな」
「…苦しいときには、マーチを歌いなさい。
そうよいつだって アカと反動に倒された友の
魂は 私たちと共に行軍する」
「やっぱスウィングだよな、そう思うだろ?」
「この部品は、猶太人か捕虜のものでしょうね。それにしても、人のそれを制御系に使うなんて、国際法違反だわ。…いい、あなたたちは何も見なかったのよ」
「私は思うのですが…共産主義者というのはそれほど悪いことは言っていないのじゃないかと…」
空襲で焼け出された!所持金0!
「この戦争、アーリア人の健康な若い男女が一組でも生き残れば、ドイツの勝利だ!」
「私のオトーサン、モニュメント・ロードを抜けてきた宇宙人ね。うふふ」
「我々の社会は英雄を生み出すことが出来るのだ!これぞ、国家社会主義が生み出した若き英雄であります!」
「私の兄は、両手を納屋の扉に打ち付けられて飾ってありました。
それに、母と妹は…共産主義者はドイツ民族の敵です。そして、ドイツ民族と共産主義者は決して相容れることはないでしょう」
「お久しぶりです。<アリアン>ですよ…北方民族の」
「OKWから命令が下りました。最重要コードです。我が国最後の油田が敵手に落ちました。我々はSS第9装甲軍に協力、バラトン湖周辺に進出してこれを奪還する任にあたります」
「共産主義者には、高い知能があるわ。ただ、ドイツ語を解さないからコミュニケーションが取れないだけ…悲劇ね。どこにでもある、よくある悲劇」
「炊き出しか。野戦給養みたいなもんだな。…許可する。
…委員長、かつて食うことにも困った国が、戦争に勝った例があったか」
「お前に頼みがある。SS将校と通訳が一名、敵地で孤立している。…外交官だ、敵とのな」
「あんたは、真実を知る勇気があるね?…1tの靴下がある。純度99%の人毛製のものだ…信じんのなら、それもよかばい」
「OKWから連絡があった。本日9時、総統大本営がお前に黄金柏葉騎士十字章を授与することを決定した。今、宣伝中隊がそちらに向かっている。礼服は持っているな。化粧をしたことはあるか?…まあいい」
「お前にも見えるのか、この光が。…これは、英霊という。戦場で散華した者達の強い想いが集まったものだ」
「ぶぶぶぶぶ、転ぶ、転向(ころ)ぶぅぅぅぅぅ!」
Gewehrparademaersche(仮)
制作快調(嘘)、乞う御期待!
我が民族の生存をかけた戦いは、敵の戦闘力を弱めその進撃を阻止するため、帝国領内であっても、その目的に資するならばあらゆる手段をとらざるを得ぬ状況にたちいたった。敵の攻撃力に直接間接に決定的打撃を与えるため、あらゆる措置を講じなければならない。輸送機関、通信設備、産業施設、補給処等、これまで破壊されていないもの、あるいは一時休止の状態にあるものが、失地奪回の暁には、再度我々のために役立つとする意見は誤りである。敵は撤退する時、住民のことはまったく念頭になく、焦土しか残してくれない。以上に鑑み、余は次のごとく命令する。軍用輸送機関、通信手段、施設、産業施設及び補給処等、敵に即刻あるいは近い将来利用される帝国領内の資産は、すべて破壊する。
アドルフ・ヒトラー(署名)