両神山


日程
2003年6月30日(月)

メンバー
M君

コースタイム
日向大谷8:00〜清滝小屋9:50〜両神神社10:40〜両神山11:40〜両神神社12:30〜清滝小屋13:00〜滝13:30〜日向大谷14:30

概要
先週、皇海山を往復して、「しばらく山に行かなくてもいいや」という最後の感想を書きながら、1週間も経つとまた行っているのは、ほとんど病気のようなもの。
今回は、友人のM君(ほんとは、Mーと表記するのが正しい。ーは音をのばす棒。)とともに、両神山に行ってきた。(ちなみに、「両神山」は、ATOKでは、「りょうかみさん」で変換しないと出てこない。「りょうがみさん」と言ってきたが。)
両神山は、M君は3度目、僕はもちろん初めて。百名山でもあり、標高1723m。地主と行政のトラブルで、最近、白井差(しろいさす)からの登山道が閉鎖されており、日向大谷(ひなたおおや)からの往復となった。また、このトラブルに関する実態をいろいろなところで目の当たりにすることとなった。


5時半にM君を拾って、一路、登山口まで車を走らす。平日の早朝ということもあり、道の混雑はほとんどない。秩父路には不慣れだが、途中、M君に抜け道を教えてもらったりして、今後に役立ちそう。山というよりは、岩場に行くことの方が多いだろうけど。
途中、路線バス(乗客は誰も乗っていない)を追い越して、登山口手前の駐車場。ここは、路線バスの終点ともなっており、車が10台くらいは余裕でとめられる。一応、ここが、"無料"の第一駐車場である。ここまでの途中に、第2、第3駐車場があった。車はもう少し上まで入ることが出来て、登山口にある民宿の有料駐車場(500円)があり、ここにも、10台ほどとめられる。(とはいうものの、自己申告で払うものらしく、払っていない人もいた。)
一応、無料の方にとめて、上の駐車場までとりあえず登る。といっても、道路とは別に歩道があり、ほんの2、3分で登れるので、ほんとに金を払わなくてはならないなら、下の方が絶対いい。
有料駐車場にある、立派なトイレで用をたす。一組の中年夫婦が念入りにストレッチをしている。「よろしく」と声をかけられる。
休日は、車であふれるのだと思われるが、さすがに月曜日。上下の駐車場の車を全部あわせても10台足らずである。

さて、という感じで、先頭で歩き始める。M君の荷物は僕のより重い。ボンベなどのお湯を沸かす道具(カップラーメンを食う)、充実したファーストエイド(ダニに食いつかれても安心)、アヒル隊長(?)などなど、僕の持たない装備も担いでいるからだ。まあ、年が若い分ハンデということで。

両神山というくらいだから、信仰登山が行われたという感じで、祠やら石仏やらが途中途中に現れる。後ろを歩くM君と雑談しながら登っていく。気温はやや高めで、登っているとかなり汗ばむ。ほとんどが樹林帯の中を歩くので、直射日光ににさらされる場所は少なく、その点は助かったという感じ。はじめは、アップダウンを繰り返す感じで、高度がなかなか上がらない。しばらく行くと、七滝沢コースとの分岐点に至る。

沢沿いを登っていく

それを過ぎると、沢沿いに登っていく。秋には紅葉がすばらしそうな林相である。渡渉して、これから、登りがきつくなりそうだというあたりで、休憩をとる。おなかがすいたので、パンを食べるとともに、水を補給したり、写真を撮ったり。M君のアヒル隊長が水を噴いたり(?)。

しばらく急坂を登って、八海山。といっても、なにかの山頂というわけではない。
さらに行くと、弘法の井戸という水場がある。岩の上には弘法大師の石像がある。
水を補給して、一登りすると、清滝小屋。途中で、3人組のグループを追い抜いた。ここの小屋はかなり新しく立派。ビールにジュースいろいろと販売している。最近、百名山バッジ集めを始めたというM君が両神山バッジを買っている。本日の目的は果たしたという感じか。

清滝小屋

トイレ横のやや臭う休憩所で休んでいると、先ほど追い越した3人組が到着。いろいろと雑談。ここからの登りがきついとのこと。
コーヒーをわかし始めた彼らを後にして、再び登りを再開。鎖場なども出てくる急登となるが、むしろ、下りに注意が必要な感じ。登りは別に鎖を使わなければいけないということもない。
ほどなく稜線に出て、ちょっと開放的な感じになる。山頂方面はガスってて見えない。さらに登って、両神神社に到着。

両神神社

ここは、白井差からの登山道と合流するところであるが、その方面は 通行止め となっており、ロープが張られている。しばらく休んだ後、頂上に進もうとするが、M君に指摘されて、絶壁の見晴台へ。ここは、分岐の案内板が外されているだけで、とりあえず進める。けれども、しばらく進むとロープが張って、入りにくいようにしている。さらに、先にすすむと、見晴台に出る。絶壁に足がすくむ。

神社に戻って、再び、頂上に向かって進む。ここから頂上まで、この地権者と行政のトラブルに関して、ばかばかしいことになっている。通行止めにされた登山道と平行して、尾根をはさんで右側に新たな登山道がわざわざ作られているのだ。元の登山道は所々、ロープが張られていて通れないようにしているのだが、徹底されていなくて、普通に入り込めるところもある。もちろん、元の道の方が状態がいいから、歩くのにはそちらが都合がいい。新しい道の方は、木の根っこなどで歩きにくいことこの上ない。それに、道を作るためにかなり木を切ったりしているようである。詳しいことは知らないので、地主と行政のどちらがどうなのかはわからないが、現実は、このとおりである。まあ、こんなことになるほど、根が深い問題であるということは想像されるのだが。

山頂より

と、考えながら、登っていき、頂上に到達。見晴らしが良く、日も出てきたのだが、残念ながら、遠くはかすんでよく見えない。ここで、中年夫婦と会う。おそらく、今日一番はじめの登頂者(日向大谷からの)。写真を撮ったあと、お湯をわかしたりするには、足場が悪いので、頂上手前の休憩場所に移動する。ここには、机といすがあって良いのだが、日差しをさえぎるものがなく、非常に暑い。そこで、山頂から少し下りた木陰で(少し狭いが)昼飯とする。

お湯を沸かしていると、小屋で会った3人組と登山口で会った夫婦が登ってくる。M君からお湯をもらって、自分もしっかりとカップラーメンを食う。これがなかなかうまい。
暑いといって、避難してきたものの、休んでいると曇ってきて、汗で濡れたTシャツが冷やされて、結構肌寒くなる。暑いとはいうものの、動かない分には木陰はかなり涼しいのだ。

食ったら、あとは、ひたすら下る。途中、神社から下りたところで、中高年のグループ。結局今日、出会った登山者は、これで全部。10人あまり。百名山とは思えない。

弘法の井戸を過ぎた先にある、滝による(分岐に標識がある。滝の名前は忘れた)。登山道から、どんどん下って10分ほど。水量は今ひとつだが、高さはそこそこの滝。結構下ったので、登り返しでえらく疲れた。M君には、いい写真をとってもらい感謝。


途中、1回休憩を挟んで、登山口へ。天気が良く、暑い。荷物を整理して、休んでいると、路線バスがやってきた。またしても、空である。

帰りは、国民宿舎の温泉で一風呂(800円。ちょい高め)。さすがに平日なので誰もいない。


山ホームホーム