武尊山


日程
2000年2月10日(木)〜2月12日(土)

メンバー
川崎橘山想会 CL Sさん、Hさん、Iさん
ブロッケン山の会のみなさん(5名)

武尊山と書いて、ほたかやま。穂高とまぎらわしいので、上州武尊山と呼ばれることが多いようだ。標高2158.3m。
3年ぶりとなる雪の山。雪洞も利尻以来でさらに久しぶり。雪が多く、ひさしぶりにしんどい思いをしたけど、楽しかった。

コースタイム
2/11(金)
宝台樹スキー場駐車場 7:30〜登山口 7:50〜宝台樹尾根コル(雪洞作成地点 1600m付近)13:30
2/12(土)
雪洞 7:30〜避難小屋分岐 9:00〜折返し点(2000m付近)11:30〜雪洞 13:30 〜登山口 15:10〜駐車場 15:30


2/10(木)
 メンバーの中で、僕だけが離れた場所に住んでいる。今回の合流場所は、秩父鉄道の永山駅というところ。関越道、花園IC付近の駅である。集合時間は22時であったが、車の方が1時間ほど遅れ、23時集合となる。永山駅は無人駅で暖房もないので、思わぬところで耐寒訓練をすることとなった(3℃)。寒い。体が冷え切った。
 その後、関越道で水上方面へ向かう。今回の山行はブロッケン山の会との合同山行で、「雪洞山行」である。すなわち、頂上に行くより雪洞を掘って泊まることが重要?なわけである。
 赤城のSAにてブロッケンのパーティと一時合流する。彼らは、明日メンバーを拾う都合があるため、我々が先行して山に入ることとなる。
 水上ICで降り、今夜の寝床探しをするが、いきあたりばったりという感じで、水上の道の駅ということになった。軒下にテントを張り、軽く飲んで就寝。2時。

2/11(金)
 5時半に起床し、宝台樹(ぼうだいぎ)スキー場へ。登山口の出来るだけ近くに、駐車スペースを探すが、見あたらず、結局スキー場の駐車場に駐車(登山口に駐車スペースはあった)。20分ほど車道を歩き、登山口に行き着く。登山届けのポストは雪に埋まっている。なんとなく、予想はしていたことだが、この週かなりの積雪があったようだ(ブロッケンの情報によると、今月はじめはほとんど雪がなかったらしい)。登山口からのトレースは全くないという状態である。
 「しょうがねえなあ」という感じで観念してわかん(わかんじき)をはき、「贅沢な大人の雪遊び」(Sさん談)を開始する。
 雪は新雪で重くはないのだが、軽く膝まで雪に沈むので、さすがにしんどい。夏時間のおよそ3倍ペースである。コース自体は名倉沢沿いに単純につめて行けばよいので、迷う心配はほとんどない。先頭を交代しながら延々とラッセルをして進んでいく。日頃の運動不足がたたって、しんどい。ちなみに天気は晴れ。夕方に向かって雪となる。
 3ピッチぐらい来たときに、他の3人のパーティに追いつかれる。ここぞとばかり、ラッセルを交代してもらい大休止。というか、ブロッケンのパーティも引き続き追いついて来たので、結果として大休止になった。
 その後、3パーティ交代でラッセルをして進んでいく。
 さらに、2時間程経過して、お昼を大きくまわった頃に、なんとか宝台樹尾根にたどり着いた。しかし、避難小屋のある尾根筋まではさらに急坂を登らなければならず、雪洞作成の時間を考えると、もう先には進める時間ではない。結局、この付近に雪洞を作ろうということとなる。探してみると、ちょうど良い具合に、尾根から雪が大きく張り出した場所があり、そこに2パーティの雪洞を並べて作成する。
 ちなみに、他の3人のパーティ(テント泊)は、さらに先に進んだ。

2時間で掘った雪洞

 雪洞の作成は2時間以上かかった。さすがに4人入る雪洞というのは大変である。雪があまり固くないのが幸いした。奥の方で隣のブロッケンの雪洞とつながっているという構造になっている。
 あとは、夕食、交流の宴会。就寝は、9時頃。

2/12(土)
 6:00起床。小雪が降っている。気温-8℃くらい。前夜20cm程度の積雪。3人のパーティのトレースもなんとか残っている。
 雪洞に余分な荷物を置いて、昨日と同様、交代でラッセルをして進んでいく。一登りして、避難小屋のある尾根筋にたどり着くと、昨日の3人のパーティのテントがあった。既に頂上に向けて出発した後のようで、新しいトレースがついている。先行した彼らのトレースによりかなり助けられた。
 そこからアップダウンを繰り返し、避難小屋への分岐(避難小屋はほとんど埋まっていた)を過ぎたあたりで、引き返してきた先行パーティに出会う。頂上まではあきらめたとのこと。
 先行パーティの引き返し地点から先は、再びゼロからのラッセルである。傾斜もかなりきつくなる。早め早めに先頭の交代を行い進んでいく。たいそうしんどい。
 タイムリミットは、おおよそ昼前とみていたので、頂上の見晴らしの良い場所に出たところでタイムアップとなる。頂上まで、あと1時間から1時間半というところだろうか。十分にしんどい思いをしたので、頂上に行けないことにも、そんなにくやしい気はしない。また来ればいいやという感じ。
 この頃は雪はほとんどあがっており、見晴らしが良い。山頂をバックに写真撮影の後下山となる。

武尊山頂を背景に

 登る時間に比べ、下りの速いこと、速いこと。2ピッチで雪洞まで降りた。ブロッケンのパーティは雪洞付近で何かの訓練を行うということで、ここでお別れとなる。2日間の労をお互いねぎらった。
 そこから、さらに1ピッチ強で登山口着。賑わうスキー客を横目に駐車場に戻った。
 温泉が楽しみであったが、都合の良いところが見つからず、今回はなし。でも、高速で渋滞にはまったから、かえって良かったのかも。


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