沖縄の一歩手前〜与論島
「北と南、どっち?」といわれたら、間髪入れずに「北」と答えるだろう。もちろん、朝鮮半島の話ではなくて(笑)、旅する方位の話。まあ、生まれが東北ということもあるのだけど、なんとなく、足が北に向くことが多い。
そういう理由からというわけでもないのだが、北海道へ行く頻度というのがかなり多かった。南、というよりは、今住んでる場所からは西になるのだが、この方面は回数がぐっと減る。2回以上訪れたことのある場所となると、ほとんどなくて、とりあえずは、1回は隈無く行きましたという程度である。
じゃあ、極端な話、一番遠くはどこまで行ったんだとなると、これが、与論島だ。与論島は、沖縄本島のほんの少し北にある。けれども、沖縄県ではなく、鹿児島県である。この与論島には、なんの因果か2回足を運んでいる。
というわけで、今回は与論島の話。2回とも、学生時代で、一人旅どころか10人旅くらいだった。で、まあ人数はいいとして、その旅程がこれまた、聞いただけで疲れそうなものだった。大体こんな感じ。
川崎〜日向(フェリー1泊)
日向〜鹿児島(バス4時間)
鹿児島〜与論島(フェリー1泊)
与論島(3泊)
帰りは行きの逆。
ということで、7泊8日なのだが、そのうち船中4泊。船の旅って旅情を誘うものなんだけど、2等船室の雑魚寝で、しかも混雑がひどくてあまり眠れなかったので辛かった。さらには、車両甲板(非常にうるさい)にも寝かされる日もあった。
で、なにが行くキッカケだったかというと、ツアーの料金の安さにひかれてである。確か、最初に行った時は、サンキュッパくらいだっと思う。与論島が動機づけになったというよりは、1週間も旅行してこの価格、しかも遠くにいけるということで、決まったという言い方が正しい。
名目は、映画の自主上映のサークル(正確にはサークルではないが、長くなるので説明略)の「合宿」である。この「合宿」に関しても数多くの伝説があるのだが、これもまた長くなるので、ここでは触れない。
さて、肝心の与論島であるが、まあ、ありきたりの言葉になるのだけど、「海がきれい」なのだ。沖縄の海よりもきれいとも聞いた。その透明感は忘れられない。泳ぐことがとても楽しく気持ちいい。
島自体の大きさは直径5キロくらいと、とても小さい。自転車を借りてサイクリングするには手頃な大きさである。多少のアップダウンがあるが、ハイビスカスが咲き乱れる中を自転車をこぐのはとても楽しかった。ただし、日差しが強いので、日焼けには注意が必要だ。太ももが真っ赤になった記憶がある。
さらには、鍾乳洞もあった。頭をぶつけながら、真っ暗な中にもぐり込んだり。それなりに島自体も楽しめたと思う。
もう一つ。集団旅行の常である、夜は宴会という例に漏れなかったが、飲んだ酒が問題である。地酒の「有泉」(ゆうせん)という焼酎が強力に効いた。酒に強いはずの人達も軒並みダウンしていた。中には夜道を歩いてどぶに落ちたのも。
初めに行ったときは、毎日が快晴。2度目に行ったときは、ほとんど雨だった。