使ってみて、数カ月…Zaurusは確かに速くて便利ですが、 自分のメモやスケッチを残すという意味では、 非常に不自由です。これは、数年ごしに使っていた私の実感です。 この部分は、かなりNewtonで克服されました。一応、1台を 持って歩くと、かなりいろいろなことができます。なんと いっても、会社でLocalTalkケーブル越しにLaserPrinterに 出力できます(ちゃんとAppleTalkを認識する)。
でも、MP120は実際に購入して使ってみると、けっこう遅かった のです。メモの量がたまると、かなり呼び出しに時間がかかる… 使用感覚が自然で楽しい分、これが逆に苦痛にもなります。 それでも使っていたのは、この「使うと楽しい」部分が強い からです(楽しく使えると、ちゃんとそこにメモするように なる)。私はやはり、Apple taste とでも呼ぶ、独特の使用感覚が 好きなのかもしれません。使用感覚ですが、コンピューターとは別ものと思った方がいいでしょう。 また、Zaurusとも全然違います。フリースタイルのノートに、とにかく 思いついたことや覚えておかなければならないことをガンガン 書き込み、日付順に整理してくれるのでいつでも読み返せるのが いいです。
このノートに、スケジューラーや名刺帳がついており、さらに、 ノートにメモした予定などを解釈して、スケジューラーのデータに 放り込んでくれる「Assist機能」などもあります。
通信、FAX、印刷、ビーム(赤外線でデータ交換)により、 外部とのデータのやりとりが可能になります(これらは、すべて Zaurus以前に実現されていました…シャープは一度Appleと手を 組み、自分のところでZaurusとの競合状態を見て、結局自分で Zaurusの方にGalileoの様々な機能を取り込みながら、独自の 改良をしていったのかもしれません)。これらは、実はOS1.5Jで動いていたのですが、速度が遅いのが難点 でした。しかし、1995年秋に出た最新OSであるOS 2.0 で 劇的に改善され、ストレスのない環境に生まれ変わりました。 これはCOMDEXにおいて、Windows95と同じ時期のデビューである にもかかわらず、Win95を抑えて "Best OS Award" を授賞して います。
そして、日本語対応がUniFEPを開発したエヌフォー社を中心に 進められて、1996年7月にデビューしました。
OS2.0になり、従来のわかりにくかった部分がことごとく わかりやすくなり、動作が機敏になり、英文手書き入力も 著しくスムーズになり、といいことづくめです。
MP120の日本語版も、OS2.0にアップデートできるのですが、 電子手帳の大型みたいなマシンなので、ROM交換が必要に なっています。(つまり、OSがそこに入っているのだな。)
もし、今から入るなら、MessagePad 130 というマシンが、最初から UniFEPの日本語環境込で発売されたので、これが一番です。