漢字Talk7.5.3と7.5.5

漢字Talk7.5.3が96年10月に、漢字Talk7.5.5が11月に相次いで 出ました。
7.5.3の方は、OSのアップデーションだけなら 各雑誌の付録CD-ROMに、フル・インストールできるものなら 店頭販売されています。また、7.5.5の方は、各雑誌の付録 CD-ROMのアップデーターだけです。

7.5.3、7.5.5ともに、やや安定度の低かったここ最近の システムを、安定させることが目的になっています。 また、特にPowerPCマシンでの性能向上(具体的には、 Finderや各種Manager、ライブラリの最適化)がはかられて います。
その一方で、あまりにマシンの種類が増えたのに対応仕切れず、 最新のマシンでのアップデーションは劇的な速度向上がありながら、 古いマシンではインストール自体がうまくいかないケースまで 生じ始めています。


そろそろ、さすがに新しいOS、新しいラインナップで、 仕切り直しの時なのでしょうね。これを、本来なら コードネームCoplandと呼ばれるSystem8で実施する予定だ ったのが、開発の遅れやら、トップの交替やらで、 だいぶ予定が変わってきました。
まず、来年(97年)1月に、コードネームHarmonyと呼ばれる アップデーションがあります。これで、System8に移行するから いいや、といい加減にしていた部分を少し整理して、 安定度の向上をはかるようです。
次に、その7月に、コードネームTempoと呼ばれるアップ デーションがあります。これは、システムのカーネル部分は 今までのものの改良でいきますが、その時点で採り入れること ができるSystem8搭載予定だったGUIなどを採り入れるようです。 ここで、外見というか、外面がかなり変わるようです。
ここまでは、今年のうちに発表されたロードマップです。 このように、かなりコマメなアップデーションが行なわれ、 段階的に新しいシステムに移行していくようです。Harmony は12月中旬の段階ではほぼゴールデンマスターが完成して おり、細かいバグフィックスのみのようです。

でも、問題は全然解決していない。Macのシステムはもう 相当老朽化しており(特に以前からの Toolbox routine の エラーチェックの甘さや、multitaskingへの未対応なども含めて、 OSの作り替え作業自体が難航していた)、メモリ管理、 タスク管理、ディスクI/Oの管理などの、OSとしての基礎体力の 向上したカーネルにしないとまずい状態になっているのに、 それに誰も触れていない。
それによって、逆にマスコミやファンが噂の流しあいになり、 様々な話が漂流しています。BeOSは、その中でも極めて 有望なものになってしまいました。
アップルの新しい上層部は、何度かロードマップを発表 するといっては延期してきましたが、秋に「来年1月に MacOS8について、本格的なロードマップを発表する」 といって、それ以後は撤回していません。アメリカでは そろそろクリスマス休暇になりますので、このまま 事態が進めば、本当に1月に発表されるでしょう。

私はここ数カ月、OpenDoc + CyberDog を使ってきました。 そして、その他のモジュールについても、アップル・ ジャパンの社員達が実に迅速に対応してくれるのを 目にしてきました。
ここは、来年1月の発表を見てみよう、見捨てるのは それからでも遅くはないさ、と思っています。


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