猫時間通信

2002年10月

 

■2002/10/25■ 葛湯

吉野葛だけを使った葛湯を飲んでみる。かたくり粉と砂糖で作るやつと違って、とろみと、舌触りがなめらか。香りが豊か。でも、結構お腹がいっぱいになってくる・・・そういえば京都は祇園の鍵善良房、有名な葛切りを食べるとお腹がそこそこ膨れるもんなぁ。


北朝鮮との間でいろいろなことが起きているが、それ以上に世間が物騒なことになっている。あちこちでテロが起き、日本でも代議士の刺殺事件が起きた。

テロは戦争じゃない、それは確かにそう。ただ、なんでこういうことになるかといえば、圧倒的な質量の軍事力を背景に、言いたいことを言いまくる国(つまり米国だ)があって、それとまったく異なる生き方が許されにくい空気ができ上がりつつあり、異議申し立て自体も非常にやりにくい、そのいらいらが募るから。そして、宣戦布告さえなしに、暴力が暴発する。誰かがいらいらし、それに誘発されて、別のいらいらがまたはじける。

イスラム(本来は見かけよりずっと寛容な宗教です)に限らず、圧倒的な相手がいて、しかもその意見に従いたくない時、しかもどうあってもその相手はこちらを認めない時、どうするか。暴力に走るのはかなしい。そんなことは許されない。ただ、そういう人々が現実に存在する・・・それはどの時代でも、どこの国にも、いる。そういう人々に、どんなまなざしを送るか。その想像力が、米国の主流派の政治家に欠けてきている。それは昔からなのだが、しかし、現政権になってからの度合いは目に余るものがある。

祈りは、こういう時にこそ、必要なのだと思う。「祈りじゃないだろ、行動だろ」って? いや、祈りで心を整えることも大切。


■2002/10/23■ 携帯電話の明かりに・・・

夜、所用で外出しようとして、歩きながら携帯電話(折り畳み式)を開けたら、光にひかれて虫が一匹やってきた。たぶん、ディスプレイの光を、私の眼が反射していたんだろう。一瞬のことだったが、ちょっとびっくり。


闘病通信の「あとがき」については、10月中はちょっと無理で、11月に入らないと公開できそうにない。ある程度書き上がってはいるが、もう少し見直したい。


■2002/10/22■ 就寝前、唐突の光

21日の夜、就寝しようと明かりを消した。窓がカーテン越しに明るい。夕方まで雨が降っていた東京、しかも帰宅後も一時雨脚が強まったので、かなり驚く。窓に寄り、そっと開ける。遠くに小さくぽっかりと、まぁるい月が光を放ち、その青白さがもう秋が深まることを告げている。空はただ群青で雲ひとつない。あぁ、明日は晴れだ。

朝、気持ちよい日の光で目覚める。確かに午前はよく晴れたが、午後から雲が増えてきた。昨夜の満月を調べてみると、満月そのものはまさに雨が降っていた夕方で、すでに欠けはじめていたそうな。

いずれにせよ、そろそろ空気が切り替わってきてる。


■2002/10/18■ 京都ページ・観光篇リニューアル

日比谷公園では猫や烏(カラス)を見かける。烏は一羽ごとの個性がすごく強い。人が鳩に餌をやっていると、人の背後の鳩だけを脅して押しのけては餌を食べ、人が振り向くとささーっと逃げるやつなんざ、まるでいじめっこの小学生だ。かと思うと、一羽だけで群れから離れて、花壇の柵でシーソーに乗るような動作をしつつ、ぶらぶらとバランス遊びするやつもいる。よく見ると、瞳はつぶらでけっこうかわいいのだ。ただ、大きい鳥だから群れるとちょっと怖いけどね。

猫は人と微妙に距離をとりつつ、時々おやつを食べる人のそばに寄っては視線で餌をねだる。じーっと見つめて、時々場所を変えて、自分の位置を相手に知らしめて、まったく見向きもされないと、他のベンチに営業をかける。これは大人の猫の場合。子猫は純粋に遊んでる。茂みをもぞもぞしてたかと思うと、道に出てきてまた植え込みや茂みの近くに行く。近くで見ていると、一人でジャンプしては地面を踏み踏み、何を味わっているのか。急にぴょーんと植え込みを飛び越えて、走っては歩き、別の茂みへ。身体が存在して、それを動かすこと自体が楽しいらしい。幸せそうだ。

それにしても、今年は10月に入っても暑い、というか、湿っぽい。そろそろ夜景が澄んでくるはずだが、相変わらず潤んでいる。どうなっちゃてるんだろう。子猫にはあったかくていいかもしれないが。


今朝すでに、京都ページの観光篇トップを変更してある。

以前は「洛東」を押すと、フレームのページへ飛んで、そこで初めて洛東の寺社を一覧できるようになっていた。ただ、フレームは便利なようで融通がきかず、私がフレームをあまり好まないこともあり、トップページから内容一覧がある程度わかるようにした。ここまで来ると、四神相応の図(青龍、朱雀、玄武、白虎という架空の聖獣が四方を守るという地理風水の考え方)にしちゃうのもいいかもしれない、とも思う。

テーブルの中に項目を整理して並べているが、ここでの位置関係自体が地図上の位置関係に対応するわけではない。東西南北の分け方も、一般的な観光ガイドを複数参照した上で、私なりに分けているし、だいたいテーブルで地理関係をすべて反映するのは不可能なので、ご承知いただきたい。ただ、おおよそのルートの参考になれば、とは思う。(マップは重いからイヤ。地図を起こすのも大仕事になるし。)

土台が出来てきたので、洛中の概略を上げてから、細かいポイントも入れていく。


■2002/10/08■ 再開

更新ペースをどうするか明確に決めたわけじゃないけど、前より少し緩めに、更新していく。「猫時間通信」であって、日記じゃないんだから、気楽に。あと、前のフォント、でっかすぎたように思うので、小さくしてみました。(スタイルシートは同じママなんで、古い猫時間通信も一括して変化。)


手始めではないけど、闘病通信が放置されたままなので、ひっそりと前書きを追加してみた。10月中には、後書きも入れてみたいけど、間に合うかな。10月から11月、忙しいんだが・・・とにかく、少々書いたので、今日はこれまで。

ちなみに、昨年1年間、とても楽しみに連載を読んでいた「本格小説」(水村美苗)が、上下巻の単行本になった。写真が入っていて、びっくり。印象が少し変わる。まだ全部読んでいないけど。


 


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