2001年10月の猫時間通信

 

●2001.10.24(水)

用事がたまってきて、京都ページのリニューアル、ストップのまま・・・


出ましたな、AppleのiPod

しかし、これのどこがどう画期的なのだろうか・・・

ハードディスク内蔵で、これほど軽くスマートなMP3プレイヤーは、確かに他にはない。でも、MP3プレイヤーは他にも多数ある。確かに1000曲も持ち歩けるのは面白いかもしれないが、iTune(あるいはMP3)の音にやや飽きている私には、ちょっと食傷ぎみの新製品になってしまった。

実物を見て「あぁ、結構いいな」と思えるといいんだけどね。個人的にはFireWireストレージとして使えるのは悪くないと思う。持ち歩けるiDisk(違うって>自分)。

ちなみに、NECもinfoAudioというのを出しているけど、こっちのほうがある意味、スマートで画期的に見えちゃう私って、日本人のメンタリティたっぷりなのね、と思ってしまった。


●2001.10.16(火)

京都ページのリニューアルを思い立ったのだが、中途半端に旧ページの分量もあり、意外に手間取ってしまっている・・・


どうも読書に関しては、日記で思い付いたことを思い付いた時に綴るほうが楽である・・・

今月の「群像」、岡崎祥久「南へ下る道」。相変わらずの脱力ぶりなのだが、夫婦珍道中でだいぶ空気が違う。二人でいきなりずっと南へ行ってみたいとばかり、国道一、二、三号線を下ってみよう、というあたりからして、楽しい。
先へ先へ読み進めたくなり、その一方で、読み終わるのが惜しいような。移動中にせっせと読む、というペースで、数日で読了。

はっきり言って、面白いです、これ。細かい描写などなく、とにかく先へ進む。しかも、二人のやりとりの淡白さ。だが、微妙な気分の変化や、それに応じる相互の様子だけはしっかりと描かれている。
このあたり、多分たっぷり小説を読んで育った世代(つまり今なら50才以上か)は、物足りなく感じる人々もいるかもしれない。でも、この感じ、自分も含めてとてもリアルだ。このリアルさは、ちょっとたまらない。

おかげで、「新潮」の芥川賞作家の作品は、私はちょっと吹き飛んでしまった…(というのは大げさで、これはこれでもちろん読んでますけど)


●2001.10.09(火)

少しずついろいろなものが身体と心に満ちている。


徐々に寒くなってきてるけど、野良猫が声を出して営業をかけてくる。「なんかおくれ」「撫でておくれ」というところか。撫でるまではいいとしても、私はえさはあげない。

ところで、きず猫くんは、ほんとに見かけなくなった。だが、子猫も必ずどこかにいる。時々、あわれを誘う「ひみゃ〜〜〜」という声が聞こえたりする。寒いのかな、やっぱり。

ちなみに、よく行くビストロの近所に、今年の夏頃に生まれたちっこい野良猫達がいる。どうもあのあたりの大人達に可愛がられているようで、徐々に大きくなって来た。ぽかぽかと日の当たる塀で、横になって居眠りをしているのを見ると、いっちょまえにノラの背中になってきている。


●2001.10.05(金)

幕張メッセでCEATECを見てきた。いろんな雑誌がいろんな形で書いているけど、私もやっぱり村田製作所がデモしていたmorph君に感動。これは北野共生プロジェクトの実装部品に村田製作所のものが使われていて、それでデモされたもの。黒山の人だかりを予想して、最前列を早くから陣取ったのは正解だった。

何かというと、ヒューマノイドのロボット。すごいのは、関節のアクチュエータをリアルタイム制御して、瞬時にフルパワーにもっていったかと思うと、次の瞬間に脱力することが可能、というもの。
ちなみに、このプロジェクトはヒューマノイドを作ることが目的ではなく、これは実装実験。本来は生物の活動(遺伝子レベルまで)を「共生系」としてとらえ、システム工学や分子生物学の分野からモデリング、シミュレーションを通じて解析手法を探究するのが目的だそうだ。大きくシステムバイオロジーと、知能共生系の2グループに分かれており、morph君は知能共生系の実装実験。

準備体操の後で、空手の型を見せてくれる。これがなかなかおもしろい、というか、よくぞ、というか。(感慨)

デモ後に質問(忙しい中、答えていただけて感謝!)。PowerPC 603/200MHzをメインに、日立のH8をサブCPUとして使い、バッテリ駆動。VxWorks(リアルタイムOSです)を使っていて、当然いろいろカスタマイズしているそうだ。
これを、 Bluetoothでホストコンピュータから遠隔操作する。わたし、Bluetoothの未来的な実装活用を目前にしたのは(以前組み込み系で働いていたとはいえ)はじめてでございました。


●2001.10.02〜03(火〜水)

所用で京都に赴きました。まとめているので、京都のページに掲載予定。


京都に行った際には地元の街雑誌など見るのだが、今月のMeetsは京都特集。長い座談会があって、思わずレジに足を運んでしまった。

京都にカフェがなんでフレンチなのか、ほんとにそれでえぇんか?だいたいなんでパリや?といったあたりからはじまって、京都商法から何からあれこれ。これに触発されて、京都ページの改築をしたくなった。これもどっかで区切りをつけてやろう。

ちょっと思うのは「イノダの三条店の円いテーブルに、わざわざ東京から来た客が座りに来る」というくだり。確かにそういう人は多いのかもしれないけど、もしもまんまやっていたらやっぱり田舎者。だいたいカフェ・ブーム自体が嘘臭いし。
イノダはあくまで地元の店だろう。しかし、あそこは「こんなとこまでやっとけば客は満足するもんだ」という姿勢がない(あっても見せないように努力する)。まっとうな値段で、まっとうなサービス。この基本がある。だから、私などは安心して行く。
カフェ・ブームが来ようか来なかろうが、イノダはイノダ。だから、いいんだよね。
これと似たようなイメージに「横浜元町」があるのかも。地元の店なんだけど、全国レベルの名前になっているところなど。

ところで、イノダでは今回はじめて「京の朝食」というセットを食べた・・・ここまでしなくても、以前のジャンボンのセットとかでもいいと思う・・・そうか、だからロールパンのセットを食べる人がたくさんいたのね?!



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