指のけがの中で一番多いのは、俗に言う「突き指」と言われる物ですが

これがまたやっかいな物で、われわれの所に来る患者も本人は大したことがないと

思っていても、骨折があったり、また大騒ぎしてきても骨折がない場合も多くあります。

ただ靱帯や腱を伸ばしただけであってもその後の処置がちゃんとしていないと、

関節が固まったりして、いつまで経っても痛かったり、また、腫れが引かなかったりする場合もよく有ります。

　まずは靱帯や関節包等がやられる「軟部組織損傷」これが一般に言われる突き指です！　

これを捻挫と言います。
　　　　　このような場所が痛くなります。

これは上の絵の靱帯が切れてしまったレントゲン写真です。

右側のレントゲンを見ると何でもないようですが、左に様にストレスをかけると

隙間が広がるのがわかると思います。

よく指を引っ張ればいいと言うが、むやみに普通の人がやってはいけません！

我々がやっているのは「徒手整復」という物でこれは微妙に狂った関節を正しい位置に

戻し、元のうごく範囲に上手に戻してやっています。

我々はこれを昔からやっており、批判もされては来ましたが、最近はトレーナー達が

関節の恒常性がなんとかと言い始めています。

このような靱帯が切れた物であっても、ちゃんと処置さえすれば、元通り直るります。

指のけがというのは。どんなスポーツにも起こる物です。

まあ　普通の人には、捻挫　骨折　脱臼の区別をするのは難しい物じゃ。

自分で動かして痛みがあるようなら、早めに見てもらった方が良いでしょう。

その際、日曜で休みだったり、遠いところでけがをしたら、どうするか？

運動場などでけがをしたのなら、コンビニなどに行って、ロックアイスを買ってきて

それにタオルなど巻いて、それをけがをしたところに当てておけばいいです。

凍傷には気をつけてください。

この捻挫よりもひどくなると骨折などが起きます。

これがまたやっかいな骨折です。

骨が小さく折れると言うより、はがれるようになるのでそう呼ばれます。

やっかいな理由は、指の曲がる関節の部分で起こるのです。

指の関節というのは小さく精密な物で、その部分でこのような骨折が起きて

しばらくほったらかしにしておくと、７−１０日ほどで骨が出来始めてしまうため

曲がらなくなったりする場合があります。

矢印の部分の丸い骨が見えますか？

このように見える種子骨と言う骨もありますが

これは剥離されて出来た骨片です。

このままにしておくと、指が曲がらなくなってしまうから、注意が必要です。

これは一番指先の関節部分の腱が切れたり、腱が骨をむしり取って剥離骨折を

起こしてしまい指先が伸びなくなる症状です。

ボールを受ける際や、手を伸ばした際、指の先が瞬間的に当たったときに、

発生します。

腱が切れるだけだと、あまり痛みはないが剥離骨折を起こすと痛みも出るが、

治りは骨折の方が良いようです。

指先が少し曲がった状態になるのですが、痛みがあまりないためほっといて

おかれる場合が結構あります。

ほっておくとどうなるか？

指をピンと伸ばすことが出来なくなってしまいます。

これだけといっては差し障りがありますが、女性などはつらいかもしれません。

またこれには先ほど説明した剥離骨折を起こし、腱が切れずに腱のくっついている

骨の部分をむしって同じような症状になってしまいます。

青い矢印の部分の小さな骨が見えるかな？

そんなに痛みがない場合もあり

そのままにしておいて指が伸びなくなる場合があります。

指の脱臼は比較的簡単に整復できるが親指は結構難しいです。

指の場合脱臼してもあまり痛みが無く変形して動かせない場合が多い。

このレントゲンを見ると一番先の

骨が脱臼しているのがわかります。

しかしピンクでなぞった表面はあまり

腫れてはいないのがわかるかな？

腫れがあまり無い状態だが全く指は

曲がらない。

これは文字通りボクシングのように、こぶしを握った状態で固い壁等に

強くぶつかったり、打ち付けたりして起こる骨折です。

ボクサー骨折とは言うがボクサーはこんな場所あまり折ません。

だいたい喧嘩でやってきます。

薬指や小指側のこぶしのすぐ上が骨折し、腫れ上がり指の曲げ伸ばしが

不自由になります。　これもただの打撲だと思って放っておくと

後々手の格好が悪くなったり痛みもなかなか取れす、泣くことになる骨折です。

これは小指と薬指の２本が折れた物です。

こぶしの部分青い方は小指側で

こぶしの部分の少し手前が折れ

ピンクの部分はそれよりも手首側の部分が、折れています。

これは小指だけが折れたのですがかなり変形があります。

正面からのレントゲンです。

まあこれだけ折れると痛くて大変です。

整復したレントゲンです。

これは、足の指のけがですが、

どんなけがだと思いますか？

脱臼と骨折が両方あるけがなのですが

捻挫のひどいので、もっと腫れが出ることも

あります。

普通の人には、わからないともいます。

専門的にはまだまだ山ほど心配なけがもありますが、

入門編と言うことで「指のけが」はこの辺にしておくきます。