写真もつけました。by あんどう
99/5/4-5/5しまなみ海道徒歩の旅
- 1.しまなみ海道とは
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尾道-今治ルートの本州-四国連絡道で確か正式には「西瀬戸内自動車道」ていいます。99/5/1にすべての橋が開通しました。なんで「しまなみ海道」なのかというと、それは尾道-今治間に点在する島々を結んでいる道路、つまり街並み、山並みならぬ「島並み」なのです。たぶん。「しまなみ海道」ていいネーミングだと思います。だれも「西瀬戸内自動車道」なんて言わないでしょ。
さらに僕のお気に入りは「徒歩でも、自転車でも、原付でも渡ることができる」ところ。徒歩なら無料。これを歩いて渡らずにどうする!!
- 2.今治まで
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しまなみ海道には行ってみたかったけどお金のない僕。青春18切符はないし...と思っていたら京都発松山行きの快速「ムーンライト松山」があるじゃないか。これ使うと早朝今治に着くし、んじゃその日のうちにしまなみ海道渡ってしまえば夜には西脇に戻れるかも。こりゃいいぞ。
ということで今治までの切符を購入。「ムーンライト松山」は全席指定だけど席代約¥500だし、気にしない。
乗るのは今回三ノ宮から。しかし三ノ宮駅前って何でコンビニないんだ?もー暇で暇でしょうがないじゃないか!仕方ないから駅のホームで「ぼけー。」
三ノ宮0:18発、今治6:41着。まあ6時間あれば熟睡...と思ったらこれが何と眠れない。このごろ寝るときの姿勢が限定されつつある。おっかしいなー。5/4の朝まで飲んでて4時間くらいしか寝てないのに。普通は熟睡してもおかしくないのに。結局今治まで断続的にしか眠れなかった。
さて5/5朝。今治着。朝日がまぶしい。今日はいい天気。よーししゅっぱーつ!!
- 3.徒歩その1
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ありゃ?今治っていうのに橋が見えないぞ。案内板があるから迷うことはないけど。まあ天気もいいし鼻歌まじりでウォーキング。いつ橋のたもとに着くのかなーと思ったら1時間ちょっと歩かされた。あちゃー。実は今治よりもう一駅先で降りればよかったのだ。
最初に渡るのは「来島第1〜第3大橋。」といっても連続しているのでまとめて「来島海峡大橋」という。実は実際に橋を渡るまでさらに歩かされる。というのは橋自体は高いところにかけてあり、自転車でも渡れるように橋の付け根までスロープになっているからだ。このスロープがまた長いのだ。実際に橋を渡るまで今治駅出てから1時間半かかっていた。朝早いのに割りと人が多い。原因は「来島海峡大橋」だけ渡る人が多いから。実はしなまみ海道、どの橋の両端に駐車場があり特定の橋だけ徒歩横断、何てことが可能なのだ。橋自体は長くても2Kmほど(来島海峡大橋は合計約4km)。往復すればちょうどいい散歩になるというものだ。
橋から下を覗いて完全に海の上とわかったときの妙な満足感。だって海の上に立っているんだもん。明石/鳴門大橋でも、瀬戸大橋でもこれは味わえない。海を歩いて渡るというのは快感だ。そして潮風が心地よい。これは最高だ!!
 | 奥が来島海峡大橋 手前はスロープです |
- 4.徒歩その2
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来島海峡大橋を渡り終わって、次の伯方・大島大橋までは「大島」を縦断しなければならない。行程約10km。さして長くないはずだ。んじゃしゅっぱーつ!!
この「大島」内では実は「西瀬戸内自動車道」自体は未完成で車は一般道を通らなければならない。そのためこのG.W.の日中は結構混んでいたようだ。しかしもとから一般道を行く徒歩の人には関係ない。その一般道も整備仕立てで舗装が新しい。案内もばっちり。橋のたもとはそこそこ賑やかだが、少し島のなかに入って行くと自然がいっぱい、うぐいすも鳴いているし、いい感じ。
しかし途中の坂で足の付け根が痛くなってくる。足がこころもち重い。こんなところでもう痛くなるとは...と思っているとどんどん足が痛くなってくた。膝裏の筋を痛めたようだ。あちゃーこりゃ大変だ。どこまでいけるかなー。これは全線完歩は難しいかも。
 | 伯方・大島大橋 |
- 5.徒歩その3
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伯方・大島大橋に着く頃にはもう時速3kmの世界。全然足が進まない。でもやっと2つ目の橋。これはどこで見切りをつけるかが問題だ。まずは大島大橋を渡って休憩。下に降りると大きいおみやげセンターがあったのでそこでも休憩。ちなみに今は伯方島。「伯方の塩」で有名ですよね。
くそー、ビールがうまそうだけどこの体調じゃがまんがまん。それよりもほてっている顔と首を冷やさないと。トイレで顔と首を洗って鏡をみると顔は思ったほど焼けていないが、首それと手が真っ赤だ。こりゃ帽子のひさしを後ろ向けにした方がよさそうだ。トイレを出て(この徒歩だけでもきつくなってきた)またも休憩。この間足の柔軟しようにももう「カチンコチン」の状態。前屈ができなくなっていた。
重い足を引きずって再出発。次の大三島橋までは3kmちょっとだが、とぼとぼ歩きじゃ1時間かかる。さらに大三島橋渡ってから一般道に降りるまで長い長い。もうこの頃になると足を地面に付けるだけで痛みが走る。右足の付け根もかなり痛い。足がちゃんと上がってくれない。ここで
「次の多々羅大橋を渡って、その次の橋までが長ければ諦めよう」
と決心する。今までの旅で途中で断念するなんてことなかったのに。悔しいけど仕方がない。足もさることながら顔や首がヒリヒリしてきた。いかんこれはきつい日焼けをしてしまったよーだ。
もうこの辺だと景色を楽しむ余裕はほとんどない。潮の香りはいいけど。
 | 大三島橋 橋の上から撮ってます |
- 6.ついに断念、そして...
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やっと着いたぞ多々羅大橋。ほんとは大三島では大山祗神社に行きたかったけど(国宝の鎧があるのだ)、そんな体の余裕はまったくなし。この多々羅大橋、斜張橋ですらっとした形で優雅な感じがする。がそれよりもとにかく今は渡ることが第一。
 | 多々羅大橋 優雅でしょ |
渡り終わったらまた例の如く長ーいスロープを歩かされ、とんでもないところに降ろされる。標識をみると次の橋まで「15km。」
Give Up
さーてバス停は...と思ったが歩いて探すほどのパワーもない。仕方ないので多々羅大橋を引き返す。「何で引き返さなあかんねん...」
引き返したところの案内所でバス停の場所を聞く。結構近い。バス停に近づくと福山行きのバスが...たかだか10m先なのに走れない。声も出ない。情けない。なすすべなく見過ごす。でも約20分後に同じ行き先のバスが来た。やったー助かったー!!バスに乗ったらあっという間に意識をなくしていった...
気が付いたらもう終点。一応しまなみ海道の残りの橋を渡ったのだが全然気付かなかった。福山から新幹線。こんな体調でどこにも泊まりたくないので止むを得ない。福山〜岡山間はひかり。乗った瞬間僕はあることに気が付いた。
5/5はリターンラッシュ直撃だ
ということで座れない。痛い足で岡山まで踏ん張る。おー神よ、かくも我に災いを与えるか(おいおい大げさな)。岡山からこだまに乗り換えて「ほっ」としたらまた意識をなくしていった...気が付いたら姫路を出発するところ。はー情けない。なすすべなく西明石まで行って引き返す。とほほ。
とはいうものの結局23:00には寮に戻ることができた。部屋に入ってさっとシャワーを浴びてすぐベッドへ。
- 7.後日談
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5/6〜5/7と有給休暇を採っていたが、助かったのなんの。この2日間はベッドの上で
足痛ーい。顔痛ーい。首痛ーい。
ということで安静。顔と首はこの2日でほとんど直ってくれたが、足が、これがまた今でもちょっと痛いのだ。あーあ情けない。
しかしこのままではすまさんぞー。残りの3つの橋も絶対歩いて渡ってやる。くそー覚えてろよー!!
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