1998.5.3
1998バドワイザー500観戦レポート
byぐーぐー

1.初めに「'98バドワイザー500」とは
自動車レースの「F1」といえばかなりの方がご存じと思いますが、「F1」また「フォーミュラ・ニッポン」「F3」といった「フォーミュラ」というカテゴリーがヨーロッパ中心なのに対して、「Championship Auto Racing Teams(CART)」というのはU.S.を中心としています。マシンの見ためはフォーミュラカーとほとんど変わりません。そしてこのCARTシリーズの第2戦として「'98バドワイザー500」が栃木県はツインリングもてぎで98.3.26〜3.28に開催されたわけです。CARTシリーズは日本初上陸です。あ、つい最近までは「インディ」と言っていたんですが、この名称のもとである「インディ500」が現在CARTシリーズから外れているため、「インディ」とか「インディカー」とは言えません。「CART」や「チャンピオンシップカー(チャンプカー)」と言ってください。
2.F1とCARTの違い
項目 CART(チャンプカー) F1
エンジン 2.65リットルV8ターボ付き 3リットル12気筒以下ターボ禁止
エンジンメーカー ホンダ/フォード/メルセデス・ベンツ/トヨタ フェラーリ/フォード/メルセデス・ベンツ/メカクローム/無限ホンダ/プジョー/アロウズ/ペトロナス/プレイライフ
燃料 メタノール ガソリン系
シャーシ(車体) 市販のものを購入する
(現在はレイナード/ペンスキー/スウィフト/ローラの4種)
基本的には各チームが独自に制作する
ウィングカー 採用可 禁止
モノコック アルミ製 カーボン製
ブレーキ 基本は鉄製 カーボン製
タイヤ 晴天用はスリックタイヤ
メーカーはGoodyearとFirestone(Bridgestone系)
晴天用はグルーブド(溝付き)タイヤ
メーカーはGoodyearとBridgestone
コースタイプ オーバルコース/常設サーキット/市街地コース 常設サーキット/市街地コース

※ウィングカー
マシンサイド部分の断面が飛行機の翼を上下逆にした形状をしており、マシンを地面に押し付ける力を生み出すことができる。
※モノコック
コクピットを含む車体の中心部分。この部分は頑丈に作り、他の部分はある程度壊れやすくすることにより、事故の際ドライバーへの被害を最小限にする。

3.金曜日
バドワイザー500は木曜日が公式練習、金曜日が予選、土曜日が決勝です。F1と比べると1日ずつ前になっています。またツインリングもてぎのようなオーバルコース(楕円型コース)の場合、決勝日が雨天の場合は翌日に順延されます。バドワイザー500では日/月が開催予定日になっていました。新幹線の中では「関東地方;雨のち曇り」という予報で若干の不安が胸をよぎっていました。ツインリングに近づくと、雨はやんでいましたが、道路は濡れていました。「まさか...」そうそのとおり、予選中止。木曜日の公式練習のタイムで決勝のスターティング・グリッドが決定したとのこと。がくー。通りですいていると思った。会社有給休暇取ってきたのに中止か。せっかくなんで\1000払ってオーバルコース周回バスに乗ってやりました。予想外にバンク(コースの傾斜)が切ってありました(最大15°ていってたかな)。
4.土曜日
昨日とうって変わっていい天気。こりゃいいぞと思ってバスでツインリング入り口まできたら、あれ?昨日はここからさらに中央ゲート前まで送迎バスがあったのに今日は歩けってか?ということで1.5〜2Km徒歩、しかも坂道。汗だらだら。中にはいるとF1と比べて器の容量にもよるのか、日本ではまだマイナーなためか、思ったほど混んでいない。
さて、レースですが、なんといってもスピードがすごい!!約2.5Kmを25〜26秒で走ってしまう。単純計算で平均速度がなんと350Km/h。オーバルコースなんでほとんどアクセルは緩めません。ほんと速いです。それでサイドバイサイドで抜きつ抜かれつやるんだから根性座ってます。
5.日本人
ヒロ松下(松下幸之助の孫)と松田秀士(ビートたけしの義理の弟)が参加。ヒロはフル参戦しているが最高位は10位、松田秀士は今回はスポット参戦で最高位8位というように、F1参戦の日本人と比べると「低い」という印象はいがめない。レースでもほとんど目立ってなかったな、確か二人とも完走したと思うけど。ちなみに今年でヒロは引退するそうです。

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