「叱られて」の曲説明

江戸時代から見習い奉公という制度がありました。
次第に貧富の差が拡大し、貧困な家からは口減らしのために
子供が裕福な家に奉公に出されます。(丁稚奉公、児童労働)
人身売買に近いと言えるかも知れませんが、戦後にこの制度は無くなりました。

この歌は大正時代、貧しい家から町の裕福な家に子守り・使い走りとして奉公に
来ている、10歳前後の少年少女のことを歌った童謡と思われます。

この曲の内容は「差別」に近い解釈も出来るかも知れません。
演奏会には曲名だけを紹介し、曲の「解説」はしない 方が良いと思います。


「叱られて」 作詞:清水かつら 作曲:弘田龍太郎

(一)                 (二)
 叱られて 叱られて        叱られて 叱られて
 あの子は町まで お使いに    口にはださねど 目に涙
 この子は坊やを 寝んねしな   二人のお里は あの山を
 夕べさみしい 村はずれ     超えて彼方の 花の村
 コンと狐が 鳴きゃあせぬか   ほんに花見は 何時のこと


T.Hirakoso