となりのユキ
外は雨の土曜日午前。
PAUSEにしたWiiのBGMが小さく流れてる。
コタツのこっち側にはオレと雪也。まだコントローラーは持っているけれど――。
すふー… すふー… すふーぅぅ…
雪也のくるりとまるい頭、つやつや綺麗な長い黒髪を、オレはすうすう嗅ぎまくりで。
「んっ♪ くっ♪ ああぅ……♪」
雪也はもたれて悶えてる。
どんどんどんどん「エイジさんおっはよぉ! 何寝てんの早く入れて!」
こんな感じで乗り込んでくる、雪也は元気な四年生だが、服装はいつもスカートだ。
今日もビスチェっぽいレースのブラウスとピンクのミニ。おまけに白のオーバーニーで来やがった。
「なぁ、おまえなんでいつも女装なん……?」
「いいでしょ別にオレ似合うし! うざいんだったらやめるけど?」
「や、別に……好きにすれば」
見上げる雪也を適当にあしらって、オレはいつも中に入れる。
上がってきた雪也はキッチンへ直行、手早くおかずを二、三品作る。オレが顔を洗って着替えて戻ってくると、朝食の準備をして待っている。
「どうぞ、あなた。召し上がれ♪」
「んーす……サンキュ」
ぼそっと座ってもそもそ食べる。雪也はにこにこ眺めてる。
休みの日だから食後はゲームだ。コタツに入ってのそのそ始める。オレがテレビの正面、雪也が右手席。
しかし今日は雪也が言った。
「横からだと見にくいっつーの。ね、隣いいでしょエイジさん!」
ピカピカの笑顔ですっぽり隣に入ってきた。細い肩がぎゅっと当たる。
「っだよ狭ぇなあ」
「邪魔? オレ邪魔? んしししし、どかねー♪」
すげー楽しそうにそう言って、ぐいぐい押しながらゲームをする。
オレはなんとなく、雪也の横顔をちらちら見てた。
長いまつげと白い肌。まだちょっと子供っぽい鼻とピンクの唇。
こいつ女顔だよなぁ……。
ほんのり柑橘系シャンプーの香り。多分それも女物だ。
つい冗談で、ぎゅっと捕まえて嗅いだ。
くんくんくんっ
「ひゃあっ!」
びくーんと震える雪也。笑うオレ。
「あ、びびった? マジびびった?」
「う、うん……」
「そんなカッコーしてくるからだ。いつか襲うぞおめー」
やってみろよー! と言い返してくると思ってた。
ところが雪也はうつむいたまま。耳がぽーっと赤くなる。
「え、それ……マジ?」
「え?」
「エイジさん、そういうのOK……なん?」
ちらっと見上げる上気した顔。まつ毛が不安に震えてる。
「OKだったら、オレ……いい、けど……って、キモかったら、別に? ていうか」
オレはびっくりして黙ってた。雪也が少しずつ顔を伏せた。
えっと、これって……マジなのか? いきなりバーッと笑いださねえ?
かなり長く、待ったと思う。雪也は噴かない。うつむいて待ってる。
と思ったら顔を上げて、裏返った声でいきなり叫んだ。
「ーっていうネタでしたー! へはははっと、えと、どうだった――」
その叫びが終わらないうちに、オレは思いっきり雪也を抱きしめてた。
細い肩を腕に収めて、ぎゅぅーっ……、と。
「へっ」
雪也が固まる。
「マジでネタ?」
オレは慎重に聞く。まだ後戻りできる軽い声で。
そうじゃないのはすぐにわかった。雪也の体がすごく固い。かすれた声でぽそぽそ言う。
「や、その……ネタでもいい、けど、別に……どっちでも」
「じゃ、マジ?」
「……エイジさん次第……かな」
「じゃあ、マジで」
じゃあビールで、と頼むのと同じ調子で注文した。
雪也がこくっと唾を飲んだ。
「うん、マジでいいし」
それでオレはくんくんしている。
いい匂いのする、細い四年生を。
胸に収めて、腕を回して。ふにふにした二の腕を何度も撫でて、細い首を半ば絞めるようにして。
雪也は逃げない。それどころか溶けそうなほどくっついてくる。小鳥みたいにぴくぴく震える。はあぁぁぁ、と息を吐く。
それがまたえらく幸せそうで。
「エイジさん……」
「ん」
「ほんと、いい、のかな。オレで」
「なんで」
「なんじゃねーし。オレ、男……」
「いやそれオレも聞きたいけど……」
「え、だってオレはオッケーだから……」
言いかけた雪也が、はっと顔上げる。
「あ、エイジさんだけ。ここだけだから!」
「それってまさか、好きってこと?」
小さな顔に、動揺の色。恥ずかしそうに目を伏せる。
「エイジさん、頼れそうで、オレいつも……」
「おまえ父ちゃんいないもんな」
そう言うとオレは唇を奪った。「んんっ?」と目を見張り、すぐにトロンとなる雪也。
舌を入れると受け止める。舐めてやるとびくびく震える。
「んっんっ んっ んっん んん……♪」
腕の中でへなへなになる。効き目がすごくてこっちが驚く。
顔を離すと唾液が垂れる。ふわふわの顔で雪也がこぼす。
「……ジさん、すっげ……オレ溶けそう。もっとして……♪」
「されてーの?」
「ん、うん。されたい。エイジさんにメチャクチャされたい」
「女みてえ。おまえ、彼女にしてほしいのか」
「カノジョ……」
胸の前でぎゅうっと拳を握ると、雪也は首に抱きついてきた。
ちゅっちゅっ、ちゅっ、とオレの首にキスをする。
「マジで……? オレエイジさんのカノジョなれるの? それめがっさ嬉しいんだけど……」
「おまえ、中身はすっげえメスだったのなぁ」
言いながらオレは股間に手を入れた。雪也のミニスカの中の太腿の間。するとバシッと雪也が手をつかんだ。
「ちょ、ダメ」
「なんで」
「ダメだって」
「なんでよ」
「だって、そこ……」
「いや、わかってるし……」
「あるよ、オレ?」
「当たり前だろ」
力任せにギリギリ押し戻して、股間に触れた。
ふにっ、と柔らかフィーリング。下着の中にぷよぷよ物体の詰まった股間。
「ひはっ!」
びくっと背中そらす雪也。感度よすぎだろそれ。
ふにふにふに、と揉んでやると、つやつや頭をぐりぐりとこっちの顎にぶつけてきた。
「それぇぇ……だめだってぇ……」
「でもいいだろ」
「そんなの、オレ……」
「オレっての、やめない?」
「え……じゃあなんて……んゅぅぅぅ!」
「あたし、って言ってみ」
「あた……あたし……ダメ……」
「ん、可愛い」
「あたし……あたし……そこ、じんじん……」
雪也が目を閉じ顔を真っ赤にする。その顔を胸に抱いて下半身をいじる。
ニーソの上、すべすべの細い太腿を撫でて。猫の顎くすぐるように袋をくすぐって。
はー、はー、と雪也の息。相当いっぱいいっぱいだ。
「エイジさぁん……なんでそこばっか……すんのぉ……」
「パンツいじるの普通だろ? ってか普通だから。おまえ知らんかもだけど」
「じゃ、なくてぇ……」
言いたいことはわかる。雪也は腿をすり合わせて悶える。オレは股間の下半分だけを揉んでいる。船の形にした手で包んで。
「だってここ、可愛いし。それ、ふにふに、むにむに……」
温まった頼りない袋の中にギンナンみたいな粒が二つ。ぷっくりふくれて切なげだ。
「くーっ、ふぅー、ふぅーっ……」
雪也が声を殺す。足も尻もびくびく跳ねてて、すごい感じっぷりだ。
「エイジさん、エイジさぁん……」
ふと見ると、ピンクのミニの前がぷくっと盛り上がって、じんわり汁がにじんでた。
いくらなんでも可哀そうで、オレはようやく触ってやった。
「うん、これな」
袋の上に反り返って、べったり腹に張り付いてる小さなアレをきゅっと握ってやると――
「んぐ、んぐぅっ……!」
がくがくっ、と腰を二回ぐらい痙攣させて、雪也がうめいた。
「……おまえ、だいじょぶ?」
「やばいって……でちゃう……」
「出したことあんの?」
「エイジさんのこと考えて……」
こく、と雪也がうなずいた。こいつはほんとにやばい。目が潤んでる。
「じゃあ、ちゃっちゃっとしちまおーか」
オレはいったん体を離して、自分のズボンに手をかけた。「え……」と戸惑った雪也が、わかったみたいにうなずいた。
スカートに手を入れて、脱ごうとする。その手を、オレは止めてやった。
「いやいや、待てって。いきなり本番しねえから」
「……しないの?」
「していいのか」
硬い顔で、こくっとうなずく雪也。オイオイ。
「無理だろ、そんな急には……まあ待てって」
言いながらオレはあれを出した。ずびん、と反り返る太い肉。見つめた雪也が、う、とうめく。
「すご……」
「おまえは半分ぐらいかな?」
「や、っていうか……うん、普通に負けてる、いろいろ……」
魔法にかけられたようにじーっとソレを見つめてから、雪也はオレの顔を見て、なんか尊敬の目でうなずいた。
「やっぱ、エイジさんて……」
「いいから」
そんな雪也を抱き寄せて、オレの腰の上にまたがらせた。雪也の股間から生えるオレのもの。
「足閉じて」
「あ……うん」
「ぎゅっと締めてな。素股っていうの」
「うん、知ってる」
足をクロスする雪也。弾力ある温かい太腿がオレのを挟む。背中側には袋が当たって、ぷにっと潰れて持ち上がった。試しに動くと、ずるずるっとなめらかに滑った。
「これ、パンツも女物?」
「うん……」
「今度見せて」
「うんっ♪」
腿の下をつかんで、ぐいぐい上下させる。雪也の股間を、オレがずしゅずしゅ貫く。
「あっあっ、これいい、すごくいい、あっ♪」
オレの太いのが、雪也をこする。それがいいのか、ぎゅぅっと腿を締める。
「雪也」
オレは雪也を抱きしめる。カーッと熱くなった細くて可愛い体を。
「エイジさんっ♪ あたし、あたしいい、気持ちいいっ♪」
雪也が頬ずりする。スカートの中で、小さな男の子をガチガチにして。
「行くぞッ、行くからな?」
「うん、うんうんっ♪」
オレは右手で股間を包んだ。自分のと、ショーツからはみ出した雪也を握る。
そこに雪也が左手をぎゅうっとかぶせた。
「くうっ」
びゅくんびゅくんびゅくんっ! と吐き出した。雪也も同時に痙攣した。
「くぅぅんっ、くぅぅぅんっ!」
びゅるるるぅ、びゅるるるぅ、っと背伸びするみたいに噴く雪也。
あふれた汁がとっぷり混ざった。
昼までWiiをやって雪也は帰る。
帰りがけに玄関で、少しもじもじためらった。
「エイジさん」
「ん」
「オレ……じゃない、あたし……っと」
「何」
「さっきの……」
言い方がわからないようで、言葉を切る。代わりにオレが言ってやる。
「ヤったら冷めた?」
「それ! そうだった? エイジさん……」
「あー、いや」
オレは頭をごしごしかいて答えてやる。
「別に冷めてないから。いいよ、オレ今フリーだし」
ぱあっと雪也の顔が輝いた。
「やたっ……オレ、また今度うまいもん作るね!」
(2009/03/01)