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春丘さんちの陽子さん


 春丘さんちはご町内の人気者。ご主人奥さんお嬢さん、ほんわかやさしい三人家族。

 どんと突き飛ばされて、走太はブランコから落っこちた。
「いってえ! 何すんだよ、しげる!」
 頭を押さえて後ろを向くと、ガキ大将の茂がにひひひとピースを出していた。走太は怒って飛びかかる。
「このやろー、覚悟しろ!」
「うっせー弱虫そーた! ぼこぼこにしてやる!」
 周りを囲んだ子供たちの間でくんずほぐれつしていると、ぱたぱたとサンダルの足音がした。
「あらあらあらあら、ケンカはだめよ」
 走ってきたのは陽子さん。春丘さんちのお母さん。軽いパーマのロングヘアーに、清楚なワンピースとカーディガン、美人でやさしい人気者。
 だけど陽子さんはおっちょこちょい。止めに入って、大失敗。
「ほら、二人とも離れて。キックなんかしないで――あきゃっ!」
 茂のキックが顔面直撃。陽子さんは目を回してひっくり返る。いじめっ子たちはおおあわて、しーらんぺっと走って逃げる。
 残った走太もおおあわて。陽子さんの頭を抱えてのぞきこむ。
「おばさん、大丈夫?」
「うーん……あら、走太くん」
「あらじゃないよ、ケガしてない?」
「大丈夫、ちょっとびっくりしただけよ。それより走太くんはケガしてない?」
 起き上がった陽子さんは、走太のおでこに手を当てる。
「あらあら、血が出てるじゃない。ちちんぷいぷいー、ほいっ!」
 ぺろっとなめてにっこり笑顔。走太のほっぺはまっかになる。
 それから後ろを振り向いて、陽子さんは心配顔。
「茂くんも大丈夫かしら」
「あんなやつ、心配しないでいいんだよ!」
「そんなこと言っちゃダメよ。ケンカは両方が悪いんだから。ねっ」
 糸目を細めてほんわり笑う。とことんやさしい陽子さん。それから走太のほっぺをはさむ。ふわりと甘いリンスの匂い。
「あ、でも……おばさん、走太くん好きよ。やさしく介抱してくれたしね」
「おばさん……」
 走太もこの人が大好きだ。胸がきゅうんと痛くなる。
「それじゃ仲良くするのよ」
「う、うん……」
「ばいばーい」
 笑って陽子さんは歩いていく。片手のかごはお買い物の印。旦那様と娘さんに、おいしい晩御飯を作るすてきなお母さん。
「あんなお母さんがいたらいいなあ……」
 走太はほうっとため息をつく。

 走太は小学六年生。性教育の授業には胸がどきどき。クラスの男子は大騒ぎ、走太の気持ちも大騒ぎ。
 エッチな興味で頭がいっぱい。あこがれるのは年上の人。クラスの女子なんか子供っぽい。すてきな女の人に教えてほしい。
 思いつくのは陽子さん。やさしくてきれいな陽子さん。おばさんなんて呼んでいるけど、陽子さんは二十九歳、走太のママより十五も若い。
 だけどどうしたらいいのやら。ラブレターなんてとても書けない。映画みたいに告白もできない。ただもう一目陽子さんが見たくて、春丘さんちの前をうろうろ。
 そこに出てくる陽子さん。庭のお花に水をやろうとすると、生垣の向こうに小学校の帽子。のぞいて見ればまっかな走太。
「あらあら、どうしたの、走太くん」
「はっ、はい!」
 走太はぴしっと気をつけをする。ううん落ち着け、こんなチャンスはまたとない。
「こ、こないだのお礼が言いたくって……」
「あら、ありがと。茂くんとなかよくできた?」
「できました!」
「そう。それはよかったねー」
 陽子さんはおひさまの笑顔。へなへなへなー、と走太は溶ける。
 溶けてちゃダメだ、今しかない! ランドセルをひっくり返して、スケッチブックをひっぱり出す。
「これ、お礼です!」
「なあに?」
「図工で、おばさんの絵を描いたの」
「あらあ……」
 陽子さんはもっとにっこり。
「上手ねえ。これ、くれるの?」
「は、はい」
「うれしいわあ。それじゃああたしもお礼しなくちゃ。ちょっと上がってく?」
「はい!」
 春丘さんちの中は初めて。広くて明るい部屋の中に、お人形や壁掛けがたくさん。陽子さんのかわいい趣味に、走太はますますあこがれる。
「はあい、紅茶よ。パイ食べる?」
「は、はい……」
 ソファでかちこちの走太の前に、ふっくら狐色のアップルパイ。一口食べてほっぺを押さえる。
「お、おいしー……」
「そお? あたしが焼いたんだけど。昨日の残りでごめんなさいね」
「いっ、いーえ!」
 首をぶんぶん。陽子さんの手作りのパイを食べられて、走太の頭の上で天使がラッパ。
 走太の向かいに陽子さん。カップをつまんで小指を立てる。白いカーディガンの下にふっくらおっぱい。藤色のワンピースのひざ下からつるつるの素足。走太はもう一度頭をぶんぶん。やらしいこと考えちゃダメだ、陽子さんはおじさんのなんだから!
「おじさんいますか?」
「優助さんはお仕事なのよ。ほのみは塾なの。だからあたしたち、二人っきりよ」
 こうなるともう止まらない。男だったら当たってくだけろ。走太は頭のてっぺんから声を出す。
「おっ、おばさん!」
「なあに?」
「ぼくっ、おばさんのこと好きです!」
「あら」
 陽子さんは首を斜めに。にっこりのままでうんうんうなずく。
「あたしも走太くんのこと好きよ」
「お……」
 陽子さん今度も大失敗。舞い上がってる走太の前で、そんなこと言っちゃいけなかった。走太はぴょんと立ち上がって、テーブルに乗って顔をつきだす。
「おばさんっ!」
 一気に胸に飛び込んだ。おっぱいは思ったよりこわこわ硬い。甘い匂いが鼻から入って、頭の中がぐるぐるになる。
「おばさん、ぼく、ぼく……」
「あら、ちょっと」
「おばさんとしたい! おばさんとエッチしたいです!」
「あらあらあらあら」
 そのままソファにころんと転がる。なんだか硬いと思ったら、ほっぺに当たっているのはブラジャーだった。顔を上げてそれを見たら、陽子さんと目が合った。
 走太はぎくり。僕、とんでもないことしちゃった。だけど不思議。陽子さんは怒ってない。
「あらあら……」
 ちょっぴり困った顔をしながら、陽子さんは人差し指をほっぺに当てる。
「好きって、そういう意味だったの?」
「う……うん」
「がまんできないの?」
「は……は、い……」
「おばさんとエッチなことしたいのね?」
「そう……です。僕、陽子さんと……」
「ま、陽子さんだって。走太くんのおませさん」
 ぽっと赤くなる陽子さんのほっぺ。走太はびっくり。
「ひとからそんな風に呼ばれたの、ひさしぶりだわあ。おばさんなんだかうれしくなっちゃったな」
「おばさんじゃないです! よ、陽子さんです!」
「うわあ、新鮮。うーん、うれしい。しょうがないなあ、みんなには秘密だからね」
 陽子さんは走太のほっぺを押さえて、とびきり熱い大人のキス。まっかな走太に、ぱちりとウインク。
「あたしも、走太くんとそういうことするの、いやじゃないよ」
「よ、陽子さあん……」
「教えてあげるね、走太くん」
 走太はかちこち。おちんちんもかちこち。

「あらあらあら……すごーい」
 半ズボンを脱いでソファに座ると、走太のシャツがぴょっこりテント。ひざをついた陽子さん、それをめくってほっぺを押さえる。
「走太くん、ぴんぴんじゃない。……おばさん困っちゃう」
「ご、ごめんなさい! こんなもの見せて……」
「あら、そうじゃないの。困っちゃうっていうのは……」
 陽子さんがちゅっとキス。走太はびくんとお尻でジャンプ。
「ほしくなっちゃうから。いけないのにねー、奥さんなのにね」
 そのままぺろぺろやさしくおしゃぶり。見下ろす走太は口をぱくぱく。まさか、まさか、きれいな陽子さんが口でおしゃぶりなんて……
「よ、陽子さん、ダメ……」
「こわい? 大丈夫、痛くないわよ」
「汚れちゃうよう、陽子さんが、陽子さんが……」
「そんなことないって。走太くんきれいよ」
 つるっとむかれて走太は悲鳴。口を押さえてぶるぶる我慢。陽子さんは舌までやさしい。皮の中まできれいにおそうじ。
「ほら、ね。ピンクでつるつる……」
 うっすら目を開けて走太はため息。つやつや光るおちんちんの下に、糸目の陽子さんのほんわり笑顔。上品なピンクのリップの口で、ほんとのお母さんみたいにやさしく聞く。
「白いの、出したことある?」
「し、白いって?」
「ないんだ。うわあ、おばさんがほんとに初めてかあ」
 陽子さんまたほっぺを押さえて、恥ずかしそうにうれし顔。そのほっぺも桜のピンク。楽しそうにおちんちんを飲み込む。ぬるぬるの舌で裏側をぺろーり。
「キモチいいわよお? ぴゅってするの」
「はあっ、よ、陽子さんダメっ……!」
「出しちゃいなさい、いたずらっ子め!」
 あっという間に走太は降参。きれいな陽子さんはお口の中もつるつる。足を広げて、ソファをつかんで、思いっきり腰を突き出して走太は発射。ぴゅうううっと長く精子を発射。
「はあっ! うあっ! んあっ!」
「んくう……」
 陽子さんも走太のお尻をつかんでうれしそう。こくこく飲み込んでぷはっとため息。唇をすくって白いのをとろり。
「ほうら、いっぱい出た。キモチよかったでしょ?」
「う、うん……」
 走太の両目はとろんと眠そう。がんばって開けて、陽子さんに謝る。
「ご、ごめんなさい、ごめんなさぁい……お、おちんちんから出たのなんか飲ませちゃって……」
「あらあら、いいのよ謝らなくって。これってすっごくおいしいんだから」
「そ、そうなの?」
「そうよお。特に、走太くんみたいなかわいいオトコノコのなら、よけいにね」
 かわいいなんて言われてしまって、走太はふるふる恥ずかしがる。だけどうれしい。不思議な気持ち。
 足ががくがく、立つこともできない。はあはあもたれてふと横を見ると、陽子さんがワンピースのボタンをぷちぷち。首からひざまで全部はずす。ひらりと開いて、まっしろな素肌。走太は両目をまんまるに。
「陽子さん、な、なに?」
「何じゃないわよお、走太くんてば。自分ばっかりキモチよくなって、ずるいんじゃない?」
 背中に手を回してパチッとはずす。何をはずしたのか興味しんしん。すぐに分かって走太はどきり。ブラジャーって、そうやって外すんだ。
 走太の前に立つ陽子さん。照れくさそうに前を開ける。
「はい、おばさんのはだか。……見たくないかな?」
 見たくないって、なんでだろう? 走太はぜんぜん分からない。陽子さんの肌はすべすべでまっしろ。陽子さんのおっぱいはふっくらまるい。陽子さんはおへそも細くてかわいい。足も長くてモデルさんみたい。
 そして、パンツ。陽子さんのパンツ。白くてレースがついて、きゅっと狭い。大人の女の人のエッチなパンツ。走太の視線はもう釘づけ。太もものお肉とパンツの間、小さな隙間にしっかり釘づけ。
「見たいんだ。よかったあ」
 ほっぺを押さえて、ほうっとため息。陽子さんはそれがくせみたい。
「もうすぐ三十だもん。小学生の走太くんに見せたら、逃げられちゃうかと思ったわあ」
「に、逃げないです! 絶対逃げないです! もっともっと、全部見たい!」
「あらあら、ちょっと」
 困った顔の陽子さん、必死の走太をぎゅーっと押し戻す。
「あんまり見ないで、ねっ?」
「そんなあ」
「恥ずかしいもの」
 走太はくやしい。だけどうれしい。照れる陽子さんは女の子みたい。走太のママとは大違い。
「その代わり、もう一回気持ちよくしてあげるから。見ないで、ねっ? ねっ?」
「えーっ……は、はい」
 陽子さんちょっぴり悲しそうだったから、走太はあわててうなずいた。
「こっちを見ててね。下はダメよ」
 陽子さん、ぷるんとおっぱいを揺らす。走太はそっちにも目が釘づけ。ピンクで小さなかわいい乳首。ほんの少しだけ湿った感じ。
「陽子さん……これ、ミルク?」
「やだやだ、言わないでってば!」
 ぱたぱた手を振る陽子さん。それから急に走太を見つめて、ぞくっとするほど色っぽい目つき。
「おばさんね……濡れちゃうんだ、あちこち。エッチな気持ちになると」
「よー……」
「だあめっ!」
 片手で顔を押さえられたけど、走太はしっかり見てしまった。陽子さんが下げた細いパンツに、あそこからとろーっと細い糸が……
 と思ったら大きなおっぱい。走太の前にまたがって、陽子さんのおっぱいが走太にふわり。ほっぺをはさまれてあったかくて、ミルクの匂いで走太はくらくら。おっぱいの間から陽子さんを見上げて、赤ちゃんの気持ちでせつないおねだり。
「陽子さん……おっぱい吸っていい?」
「吸ってくれるの? ミルク出ちゃうわよ?」
「飲みたい。陽子さんの……」
「そうお? それじゃあ、ちゅうちゅうしてね」
 ニコッと笑顔の陽子さん。走太は安心、乳首にちゅっ。ふわふわのおっぱいをこねこねしながら、ほっぺと口で乳首をちゅっ。
「あまい……陽子さん、おいしい……」
「そうお? よかった。喜んでくれて」
 陽子さんの声はちょっとだけやらしい。
「じゃ、おばさんももらうね。走太くんの」
「ん……うわ、わわっ……」
 走太は思わず陽子さんに抱っこ。かちかちのおちんちんにあったかいものがぬるり。そのまま全部きゅうっと埋まる。ぼんやり頭に学校の授業。
「よ。陽子さん……入れちゃったの?」
「ん、そうよ」
「陽子さんのおなかに……ぼくのおちんちが入っちゃったの?」
「そうよお。走太くんの初めて、もらっちゃったのよお」
 ぷはっと走太が見上げると、陽子さんの笑顔は最高にきらきら。とろけるぐらいやさしくおでこにキス。
「ね、おばさんのどきどき分かる?」
「分かる、分かるよ」
「うれしいんだ。走太くんみたいなオトコノコを食べちゃえて」
「そうなの?」
「そうなの。もう一生消せないのよ。走太くんの初めてのオンナは、おばさんなんだからねっ」
「ぼく、ぼくもうれしいよ! 陽子さんにあげられて!」
「あーんもう、かわいいっ!」
 陽子さんぎゅーっと走太を抱っこ。おっぱいに埋まって走太はじたばた。苦しいけれど最高の気分。顔もおちんちんもふわふわのぬるぬる。
 上に乗っても陽子さんはやさしい。体重をかけずに腰をぐいぐい。走太はちっとも重くない。柔らかいのとあったかいのと、いい匂いと甘いミルク。天国みたいな気分で陽子さんに甘える。
 陽子さんも最高の気分。走太の髪をくんくんかぐ。
「うわあ、いいなあオトコノコって、おひさまの匂い……いい匂いぃ」
 上といっしょに下も味わう。走太のおちんちんは小さくて硬い。思い切り押し付けてもちっとも痛くない。くちゅくちゅ味わいながらくんくんかぐ。
「かったぁ……あそこが焼けちゃいそう。刺さっちゃいそう」
「陽子さん、いいっ! 吸われちゃうよ、飛んじゃう!」
「かわいい、かわいいっ! もう、走太くんすてきっ! おばさん、オトコノコほしくなちゃったなあっ」
 陽子さんも最高潮。ピンクどころかほっぺはまっか。いつも笑顔の陽子さんも、もう笑ってなんていられない。見上げた走太はまたぞくり。ぎゅっと目を閉じて口を開けて、はあはああえぐ本気の顔。走太に本気にさせられて、走太とおんなじエッチな考えだけの顔。
「走太くん、ちょうだいっ! 走太くんのミルクちょうだいっ! 走太くんみたいにかわいいオトコノコ産みたいのっ!」
「だ、だめだよ陽子さん! 陽子さんぼくのお嫁さんじゃないよ!」
「イイっ、いいからっ! 走太くんのミルクいっぱい出してっ! おばさん全部、飲んであげるからぁ!」
「だっ、ダメ……あ、も、もうっ、ダメだってば!」
 走太はえらい男の子。出したらダメってちゃんと知ってる。でも、もう限界。大好きな陽子さんにあったかく包まれて、きれいな陽子さんにお願いされて、頭もおちんちんもあつあつのまっしろ。
「ダメ、だけ、ど……ああもう、出したいよぉっ!」
「いいわよっ!」
「陽子さん、ごめんっ! ごめん、ごめんねっ!」
 泣いて叫びながらイッちゃった。陽子さんの中に出しちゃった。出した精子が奥に当たって、あふれて戻ってぬるぬるになって、それが気持ちよくてまた発射。
「ああっ、走太くんっ、ありがとぉっ……」
 ぶるぶる、きゅうっと陽子さんが震える。喜ばれるともっとうれしい。走太の頭はもううれしさだけ。何度も何度も、腰が引きつるぐらい陽子さんのお尻を持ち上げて、全部の精子を発射した。
「走太……くぅん……」
 ことん、と陽子さんが肩に乗った。まっかなほっぺに湯気がたって、食べちゃいたいぐらいかわいい顔だった。

 エッチのあとはおなかがすく。陽子さんのパイがひときわおいしい。
 おいしいけれど、走太はどん底。ひっくひっく泣きながらパイをぱくぱく。
 陽子さんはもとの清楚なかっこう。顔ももとの楽しそうな笑顔。ほわほわ笑って走太に聞く。
「どうしたの? そんなに泣いて」
「だって……ぼく、おばさんにむりやりエッチなことして、汚いとこなめさせて、最後は中に……中に……」
 ごめんなさいっ、と頭を下げる。ところが陽子さんは平気な顔。あらあらあら、と隣に座る。
「泣かないでいいから、ね?」
「でも、おばさんがニンシンしちゃったら、ぼく……うわああ」
「しないってば」
「え」
 泣きやんだ走太はぽかんとした顔。陽子さんはころころ楽しそうに笑う。
「考えてみたら、今日は大丈夫な日なのね。おばさん、赤ちゃんできにくい体だから。うちのほのみも、優助さんといっしょうけんめいがんばって、やっと作ったの」
「そ、そうなんですか……」
 作ったのなんて、陽子さんは大胆。走太はまた赤くなって下を向く。
 陽子さんはおっちょこちょい。そんなことに気付かずに走太を見つめる。
「でもね、走太くんみたいなかわいいオトコノコは、ほんとにほしいな」
「……そうなの?」
「うん。だから決めたわ。優助さんに頼んで、もう一人作ってもらっちゃう!」
 あははは、と走太はにが笑い。ユースケさんがちょっぴりうらやましい生意気ざかり。
 だからこんないじわるをした。
「でも陽子さん、自分の子供だったら、え……エッチできないよ」
「あら大変。その通りだわね」
 陽子さんはまじめに考え込む。だけどすぐにぱっとほほえむ。陽子さんはのんき者。難しいことは考えない。
「じゃ、やっぱり走太くんに頼もうかしら」
「え、ぼ、ぼく?」
「そうよ。それとももういやになった?」
「いやじゃないです! でも、陽子さんはおじさんと……」
 走太はびっくり仰天。でも陽子さんは気にしない。ぱたぱた手をふってあっさり言う。
「大丈夫だってば。優助さんはやさしいもの。赤ちゃんさえできなければ許してくれるって」
「ほ……ほんとに?」
「そーよお。だって、おばさんの本命はぜったいぜったい優助さんなんだもの。あの人ちゃんと分かってくれるから」
 きゃーやだのろけちゃったあ、と陽子さんはぱたぱた暴れる。走太の両目はもう点。
 でも納得もしてしまう。ほわほわのこの人の旦那さんだもんなあ、ほわほわの人なんだろうなあ。
 陽子さんはくるっと振り返って明るく笑う。
「ね、だから、また今度来てね?」
「は……はい!」
「ありがとー。じゃ、また今度もエッチしようねっ!」
 陽子さんはいつも笑顔。何が起きてもおかまいなしの笑顔。はっきり言ってヘンなのかもしれない。
 でもそんな陽子さんが走太は好き。

―― おしまい ――





 なんだこりゃ、と私も思う。でも、この話の前にクソ重い「要撃天使彼女」を書いたので、その反動で、うんとのどかで間の抜けた話が書きたくなったのだ。
 陽子さんにはモデルがあったりする。コミメガ〇二年五月号の四コマ「娘々TON走記」に出てくる竜の桃玉さん。常におっとりボーヨーとしていて、目が横棒一本のかわいらしい人妻(つーか竜妻。人間の体は仮のもの。かつ千歳以上)である。五月号ではこの桃玉さんが体を(ツルハシで)いじくり回されて悶えるというシーンがあった。漫画的にもキャラ的にも完全に予想外の方角からの一撃だったので、多いにインパクトを受け、掌編執筆とあいなった。

♯にしても、並みいるエロ漫画には目もくれず、なんで四コマなんぞに萌えてしまったのか、よく分からん。――「エロは非日常性だ!」ということか。ちょっと前にはディディーの乳にも似たような衝撃を受けたが。

 一応、ダンナの優助さんと娘のほのみちゃんについても考えているので、そのうちあと二作書くかも。やっぱりほんわか系で。


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