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gair17-0707312230/HWSその2 ......

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○レポートの作成
 医師にとって、診療中にでもrealtimeで作成したいものに、いわゆるレポート(summary)と紹介状があります。まずレポートについて触れます。例えば、麻疹やマイコプラズマ肺炎などは、修飾されたり、熱型が明確でないと結構苦労しますが、小児科として他科の先生に先を越されたくない疾患です。こういう場合、私などは、患者さんが帰ったあと、もう一度カルテを整理し、再考すると以外にすっきり解ったりしますが、これを援助する便利道具が欲しいと思っていました。これを、市販のソフトですぐ出来るか疑問です。第一私は市販のソフトをほとんど使ったことがないのです。ここでは、コード100100の患者さんの紹介状をLANserverに落としてあるdataから作るプログラムを利用して、大体の病歴を作成し、それをこのHyperKarteプログラムにコピー、ペーストしたものです。このように、画像を入れることで、直感的なまとまりが出てきました。


患者100100の4歳。数日前からの微熱。特に夕方。本人は、1歳より喘息様気管支炎があり。今回の咳嗽は、日中に多く、ゆうまずめ、あさまずめにはあまりでないのが特徴。胸と上腹部を痛がっている。5日目でのレントゲンからは右下葉の陰影あり。腹部エコー上では、特に問題なかった。
と言う風に作ると結構立派な考える道具になります。


○紹介状の作成
 常々私が、大変だと思うことに、紹介状の作成があります。これが、 WKSでつくる紹介状です。この例では、忙しい時間で、熱性痙攣を昨夜起こした子どもさんのお母さんが心配で来院され、救急外来でよくなり返されはしたが、検査をキチンとしたいとのことで紹介状をくれと。3月で大変忙しいときに、紹介状を書く時間は負担です。 図を見てください。まず、左画面のように患者コードと月を200703と入力、カルテ記載を検索します。中央の画面のように、下のまどに、3月の記述が表示されます。それをもとに、多少の文章をタイプして、文章をつなぎ、完成させます。ファイル名は、その上に999513S2070328とありますが、これに .htmlをつけたのが、ファイル名になります。ちなみに、S2というのは、紹介状2の意味です。これをWKSのhomepageから、さがして開くと、右のように、出来ていますので、カルテを一枚余分にかく感じす。「ネーまあだー?」と子どもに言わせているお母さんに背中を押されながら、焦って作るのが紹介状と言うものですから、かなりの助けです。
 しかし、なんといっても、私のように記銘障害のあるものが一番助かるのは、ある患者さんのdataが気になったその時点で、簡単にメモでデータを抜き出したり出来る事、今ひっかかっている問題をすぐにチェック出来ることです。 図をみてください
 この例は5ヶ月正常出産のこどもが熱性痙攣を繰り返し、比較的低熱の持続の長いタイプで、お母さんが若い。また、ダイアップのことを公園デビューで聴きつけて、質問されてた想定です。 図ではまず、左上があるレジデントマニュアルを参考にHyperKarteでメモしたもの、これを見ながら、新しいウインドウを開いて、お母さんから聞いたネットをグーグル検索したところ、その記事をみながら、左手下で、HyperKarteに書き出し、出来たモノが右下にあります。リンクも出来てますから、また、その記事をみることも出来ます。我々は、考えるのが仕事ですから、手元に考える道具ほしい。数の計算では、暗算より、筆記が確実なように、dataを何度も「読み返せる」ことが大切だと思います。ブラウザはこういう時にも、新しいウインドウやタブを開くことで、同時に何枚かを表示出来る能力がありますから、表示された画面のdata群から、ひとつの考えをまとめるには、有用な武器になります。さらに、コンピュータと情報を相互にやりとりできればもっと良い。実際に最近、コンピュータのプロの世界でも、ブラウザとmiddle wareとしてのscript例えば、java,javascriptや、Perl、PHPなどのプログラム言語を使った相互方向の通信の研究(主にWebAPIと言われます)が、見直されていますが、その実験もjavascriptとCのcgiで行っています。
○データベース機能
 を御覧下さい。当地は、千歳空港が車で40分のところにあり、東京で麻疹の流行が有った余波をうけ麻疹が散発的にでておりますが、そのレポートをつくる過程を示しています。このプログラムはまだテスト中ですので、完全ではないですが、左上下で患者カルテ以外の麻疹の情報を簡易データーベースに納め、患者カルテをメインデータベースとして、中央の緑の窓で、患者のデータと麻疹のデータベースを両方表示させ、その内容を見ながら、主にカット、ペーストでレポートを作り右黄色のようにhtml形式のレポートにします。これは、診察机に文献やカルテを並べレポートを作る感覚に似ています。私は、普段、医学書院の今日の診療を使用していますから、これを参考文献として表示、別のモニターにレントゲン、超音波、内視鏡写真を表示させれば、ちょっとした作業台と言えます。もちろん、先に述べた HyperKarteで表示させれば、リンクもついて便利ですが、紙のレポートを作る時はリンクは不要ですので、簡便です。ちなみに、このレポートは、麻疹の比較的迅速な診断として麻疹PCRを当地の検査センターと共同研究した結果で、麻疹PCRの有用性を確認するレポートになりました。ここに、麻疹共同研究全文をのせておきます。
○結語 考える道具と臨床医
 以上、雑駁ですが、14回から連続3回、パネル展示をさせていただいた当院独自のWebKarteSystemを今回は、「カルテを書く」という感覚から御紹介しました。完成度は低いし、見た目きれいにとか、何でもできるなどは一切考えてないのですが、キーボードに目がいく時間を最低にすませ、患者さんとのeye-contactを失わず、診療机と患者さんの存在があって、一番よくものを考えられるという臨床医の習性というか特性に一役買うように今後も開発したいと思います。昨今の電子化の流れはあがらいがたいものがありますが、私は、本当は必要とあらば、診察机にカルテや文献をならべて、メモったり、考えたり、下手な字をのたうちまわらせた、良き時代の診療スタイルが、一番患者さんのためだとおもっている一人です。そういう観点から、みなさまの御意見を賜わりたいと思います。終わります。