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gair17-0707312200/HWSその1 ......

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●口演の目的 前3回で大体の電子カルテが出来ました。今回の目的は「医師にとって」使い易い電子カルテには、何が必要かを振り返ることです。まずは、問診においての開発の力点を御覧下さい。
まずは、 デスクトップの対面性を重視しました。当院では、御覧のように140度にスラントした14インチ画面に書き込んでいます。これなら、邪魔なモニタ画面に対面性が乱されません。
 この箱の中にはPowerPC版Mac miniが入っているのですが、モニタは、ノートパソコン用の14インチ液晶を箱に貼りつけてみました。バックライトは薄い白地のプラスチック板だけですので、かなり照度が落ちます。それが却って、液晶に不思議な透明感と軟らかさを与えて、目が疲れません。これは思わぬ結果でした。新しい非常に明るいモニタを使用したらどうでしょう。多分、素早い、スクリーンと50cm離れた患者さんの顔との切替えは、残像を残し、患者さんの顔が黒ずんで見える原因になるでしょう。
テクニックとしては、タイピング能は必要です。なぜなら医師の頭位が保定されないと、観察が行きわたらないし、患者側は、気が散ります。
ちょっと一言申し上げますと、一般のものでは、これほどハードの性能がよくなった現在でも、この一番大切な問題が十分に考えられた設計にいません。ブラインドタイピングをしながら顔だけを90度患者にむける、というのはいかにも曲芸的で、対面性が悪いと思います。
さて、画面上の各項目にうつります。Howawan WebKarte System(以下HWS)の エントリー画面です。ここから、項目をクリックして、 カルテ作成画面に進み、大まかな症状を記入または、クリックしていきます。選択されるべき単語は不完全で、本当に「言葉の羅列」です。これらを選択し、言葉のないものや接尾語などをタイプしていく訳です。クリックばかりが多いと、意識が集中して、患者さんの話を十分聞けない、第2指のクリックは腱鞘炎のもと、など大問題です。そこで、やはりタイピング能が必要です。タイピングに関してですが、キーボードは、ボールペンの変わりですから、タイプは、患者と話している時でも、会話が途切れてでも良いと思います。むしろ、会話中にタイプすると、患者側がそれに会わせて、会話速度を調節し、不自然になります。現在は、こちらからお母さんに、「どんな症状がありますか?」から始まり、「それは何時からですか」と聞き、と言う風に、こちら主導で聞き取るようにしています。自由に話を聞きながらでも出来ますが、忙しいからといってバチバチクリックしていくと、後で、症状の前後、つまり熱が先か、咳が先かを誤ることにつながるからです。ただ、言い出しっぺがこちらということで、疾病のアウトラインを手前勝手に誘導してはいけません。このあたりが、電子カルテの作成での問診テクニックになると思います。これが、手書きですと、話の前後で適当に文章を挿入できるように紙面を調節できますが、電子カルテでは、このやりかたは、可能ですがクリック回数が増えて非効率的です。さらに重要なことは、クリックやプルダウンによる選択とは、自分の意図と相似しても同じではないことです。タイプを入れることで、患者さんの意図を自分なりに解釈できるようになります。これが実は、大変重要な要素だと思います。次にお示しします校正画面をいれたのはこのためで、基本的に、校正画面だけで、ワープロ打ちが出来ます。小児科にとって、熱発が先か、咳嗽や鼻汁が先かは大変重要なので、このあたりの時間と症状の発現は、やはりタイプしかないと思います。  ここまでの問題点の追加としては、液晶画面は14インチだとブラウザウインドウを3つ広げると手狭だということが解りました。それと、腹部所見はやはり、お絵書きツールなどの方が便利ですが、私自身大学で解剖はラテン語でしたので、それを日本語に置き換えるのがで結構大変です。とはいえ、最近は生命保険関係のカルテの閲覧希望やたまにカルテ開示の希望がありますから、日本語述語で記述出来ることは必要と考えています。
さて、画面をクリックして,その 編集画面に進みます。編集画面で、矢印マークの上側が、クリックして、表示される文ですが、これでは、文章になりませんので、加筆、ドラッグ、ペーストなどで、成型します。それが、矢印マークの後の文章です。あまり知りませんが、出来合いのモノでは、このあたりが全て最初の画面で行われるため、非常に繁雑で、クリック回数が多く、そちらに精力を取られますが、これは本来の医師の問診ー>診察の流れとかけ離れたものです。やはりこの点手書きのカルテに優るものはありません。
●ハードとレイアウト
少しハードに触れます。 をごらんください。ハードで一番大切だと思われたことを表にしました。マウスは、いくつかを試してみて、一番手に馴染むものにしないと後で腱鞘炎になります。
今回のテーマと直接関係しないのですが、 無線や業務連絡手段に触れます。無線ですが、これは、securityの面に問題がでますし、 図のような問題もでます。それに電波が様々な干渉を起こしても、人間の五感で察知が難しく、あまり使わないに来したことはないと思われます。
業務連絡ですが、バリアフリーを徹底しているので、患者さんとの間に壁や障子がありません。患者さんに聞かせられない連絡は、これらを利用しています。
あと、開発には、主にNetBSDを使用しWebServer,LanServerはFreebsdを使います。とくに後者は、unixでも完成度はたかく、セキュリティも安心です。余談ですが、コンピュータの世界にかぎって言えば、ただより安いものはありません。クロスプラットフォームやマルチプラットフォームに注意してプログラムを作れば、OS限定もありません。簡単に御紹介しました。
○なぜブラウザを使うのか。
打ち込み画面を後で整理したいときや、兄弟が同室して、同時にカルテを作りたいときなどブラウザの新タブ作成や、 新ウインドウ作成機能は大変約にたちます。それと画面は、学会用ですので、残念ながら表示されませんが、御存じのように、ブラウザの補完機能も進化して、ワープロのユーザー登録ぐらいのことは出来ます。通常業務で使っているものは使い込まれていますので、例えば、タイプするテキストウインドウにそれまで使用された語句の一覧がでますから、それをtabキーか矢印キーで選択するだけで医学用語などが挿入できます。これが実際のところ大変便利です。
○テキストファイルで保存
これで、もう一度見直してから、よければ、LANserverにtext fileで落とします。をごらんください。表にもありますが、LANserver駆動中は、internetは切断し、closed状態でlocalhostを使用するわけです。しかし、ブラウザを使うと言うことは、internetにopenに接続していることが前提条件なわけで、ジレンマはあります。とりあえず、別のglobal IPを使用するPCからinternetを使うことで、必要な検索をしていますが再考の余地が大です。
○処方箋の作成
 さて、次に問題となるのが、処方箋の作成です。これも伝統的に手書きであり、手書きが一番よいのは、自分のなれた処方だと、ほぼ誤りがない。それが、コンピュータに計算させるとなると、クリックや、選択ミスで、桁が違うと言うことも起こり得ます。これは、深刻な問題なので、当院では最後まで手書きでしたが、私は悪筆ですので、スタッフの苦労も考えて、数年前にプログラムしました。結果はやはり、間違いが多くなりました。は、最初に作った処方箋作プログラムです。プログラムは、 高級言語のBASICをオブジェクト型にして、データをカード型保存するような感じのプログラム作成ツール、HyperCardで作成しました。HyperCardは、Mac Os9についてくるアプリケーションでした。OS9は、急なスタック(停止)以外は、スピードも速い優秀なOSです。モトローラ社製のマック(mac-ppc)では幸い9とOSのXが同時に使えるので、9上で動くこの処方箋プログラムと X上のカルテや C言語で作った新しい処方箋プログラムが、同時に別々のプリンターを駆動できます。これが大変便利で、2つの処方箋プログラムで、2台のプリンタを稼働させれば、なんとか冬の人数にも対応できます。忙しい時は、 こんなぐあいの画面になります。