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roujin-10/老人病院の概念 ......

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roujin-10@4.老人病院の概念
a.定義
 老人病院とは、65才以上の老人慢性疾患患者が60%以上(1992.9末までは70%以上)入院している病院を言う。ただし、
 1)医療法標準以上の病院
 2)基準看護病院
  3)49床以下の単科標傍病院で患者1人当たりの入院日数が30日未満の病院
 4)伝染病病院
 5)地域実情に照らし特別の事由があると都道府県知事が認める知事認定病院
などは適用除外である。この、5)については、その後厚生省は、「老人人口が特に著しく高い」地域とし、「2次医療圏における間近の国勢調査による65才以上の者の割合が20%を越えている地域」との通知をおこなったことは先に述べた。
b.取り扱う疾患
 主に取り扱う疾患としては、高血圧、慢性肝炎、糖尿病、骨粗鬆症、貧血、慢性気管支炎、慢性関節リウマチなど。
c.診療報酬など
 老人病院の入院医療管理料は、621点(入院医療管理料等級?。の場合)で、このなかに、老人看護料、検査料、投薬看護料が含まれる(老人病院看護料の表は資料a-9)。老人病院など療養型病床群では、リハは出来高払で残る。94年にも、診療報酬の一部改正が行なわれる予定である。
d.一般病院と老人病院の比較(表a-8pp10参照)
e.収益性についての予測
 老人病院の対象とされる病院の大半は、もともとその他看護料で算定されているので、看護料についてはあまり変化がない。入院時医学管理料は下がる。従って、長期入院患者が増えれば長期的な収入は、トントンか上向く。
f.ポイント
 我が国では、老人病院の地位が低いし、目に見えた治療効果がないので、勤労意欲が低いから、逆に、老人病院の在り方を積極的に追及することにより、患者が積極的に入院したいような病院に変化させることが大切となる。
5.特例許可老人病院について
a.老人病院のなかで、特にADL(日常生活動作)が低下していることの多い慢性疾患患者のケアを行なうため、人員基準を緩和し、介護職員の配置を義務づけ、その基準に達している病院を言う。
b.人員
 基準は、患者100に対し、医師3、看護師17(ベッド数の1/6、余り切り上げ)、介護職員13(ベッド数の1/8で余り切り上げ)。
 特例許可老人病院になると、介護職員を増やして、定額払い制を選択できるようになる。その選択をした病院のことを一般に「介護力強化病院」とよぶ。この「介護力強化病院」とは、特例許可老人病院で入院医療管理料を選択した病院のことで、入院医療管理病院と言うのが正式な名称である。
 「介護員」の業務内容としては、環境整備、保護介助、食事介助、排泄介助、訓練室などへの移送介助、身の回りの世話など、現在「補助看護師」が行なっている業務に相当する。従って看護師の業務、介護員の業務を適正に配分しなければ、混乱や摩擦が生じる。
 定額払いとはいえ、「療養型病床群の特例」の「老人病院の特例」なので、リハなどは、その流れで、出来高払いで算定できる。ただし、給食料は自己負担となる。
c.診療報酬
 老人なので、老人入院医療管理料で算定される。具体的には、管理料は?氈`?。まであるが、それが介護要員の比率で決まるので、介護職員が4:1以上が?氈A5:1以上が? 、6:1以上が?。となる。因みに、看護職員についてはいづれの等級も6:1である。また、職員は基準に達していることが必須とされるが、日勤では看護師が、その他の時間では看護師又は準看護師が、常時1人以上配置されていることが必要である。また、特例許可病棟以外の病棟が一般病棟の時は、一般病棟の看護師は、一般病棟の全ての入院患者の数が4:1以上であることが求められる。これら、員数への厳しい要求は、先の生き残り予想と一致する。なお、看護師などの数の算定においては、総師長、教育専任看護師、外来勤務、手術室勤務、中央資材室勤務の看護師は、算入されない。勤務形態は3交代性が望ましいが、2交代性でもよい。
d.承認について
 病棟単位で、特例許可老人病院は承認されるが、管理料は全体について1等級の設定となるのが原則である。
 特例許可病棟においても、一部の特例許可病棟が、特例許可老人病院入院医療管理料を算定すべき施設であり、かつ残りの特例許可病棟が、老人看護の基準又は老人性痴呆疾患治療病棟入院医療管理料もしくは老人性痴呆疾患療養病棟入院医療管理料を算定すべき施設である場合に限り、区分して承認するとある。いづれにしても超過入院の病院は承認しない。
 その他、特例許可老人病院入院医療管理を行なうに相応しい専用の施設があることなどが必要となる。
 また、許可における留意事項として、看護記録、看護計画等看護記録関係書類の整備が義務づけられている。ここで言う看護記録関係書類とは、看護計画、個人患者記録、病棟管理日誌、看護管理日誌、病棟日誌、勤務割当表、業務分担表、体温表、外出外泊許可簿、指示簿、家族付き添い許可簿などである。
 参考までに、現在特例許可老人病院の内、入院医療管理承認病院の占める割合は、全体約1100のうち、25〜30%ぐらいと言うことである。