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envd01-01511271205/第一回公判 ......

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第一回公判(平成2年4月23日)

 良く刑事ドラマに出てくる警察の取調べとは違うのでしょうけど、なんともいただけませんね。テレコはダメ!と叱られたので、取ったメモにその様子を書いておきました。  取調べ----質問は誘導的で主観的事由をいくつか切り出し、それに答えさせる。その周辺的返答を調書に並べてつじつまを合わせているので、事実を正しく理論的に組み合われるよりは、心情的に検察側に有利に並べている。話を切り出した主観的事由について、なぜそれらを切り出したかを検察側が述べないし、問答形式でもないので述べていないので、あたかも、被疑者がペラペラ喋っているような感じを調書上与えているが、それは、事実とは程遠い。

 良く考えてみると、被疑者と言うのは、裁判当日まで犯人なのです。なぜなら、警察は犯人扱いしますし、本来は、警察と被疑者の両方の言い分を聞くはずの検察も、弁護士さんと対立する訳でしょう。弁護士さんは、一応味方なのですから、それと対立する検察は被疑者を犯人にしようとする訳です。 それに、「事件を解決するため」という一見もっともな理由をかかげ、被疑者の関係者、証人を 公私のべつなく聞き回ります。これは、あのイタズラ電話同様、相手構わずの迷惑的破壊行為なのです。間違いなく普通の人は、神経をやられてしまうでしょう。検察官とは、人のプライバシイをお構いなしに犯しておいて、「これが仕事です」と胸をはってこたえる、立派な人達なのです。
 しかし、弁護士さんも果たして味方なのでしょうか。(もちろん今の弁護士さんは良い人ですが)  以前さる弁護士会に蛭川事件を相談したとき、電話を手でマスクもせず、弁護士さんが、「コイツ、交通事故じゃないって!」と取り次いでしまった秘書嬢に訴えておいででした、って言ったでしょう。
ようするに、悪いことをしてしまったヤツを助ける職業なのですから、「私はエライ!」と胸をはってこたえる立派な人達なのです。医者もこういうとこがありますね。
 で、普通の人達は、なにかしら「アイツを殺してオレが課長になってやる。」とか、「この子さえいなければ、」とか、仕事に疲れて家路に急いでつい一時停車をせず、バイクを引っ掛けて「バカヤロウ!」とか言われるような、すねに傷を持つような、「コイツ、馬鹿だよ」と検事さんや、弁護士さんにいわれるような、そんな人々なのです。
 そういうわけで、今度のことで、わたしは普通の人になれた気がして、「私は、いたって普通の人なのだ!」と胸をはっていえそうです。これも、蛭川さんのおかげかな。

 ついに、一回目の公判がやってきました。
控訴理由の朗読がはじまりました。
 控訴理由....は、面倒だから省きます。
しかし、熊本でうまれたボクが、ようやく高校を卒業し、苦労して医者になり、やっと開業したが素行が悪く、妻に離婚された挙げ句やきがまわり、当時17才の看護学生に手を出してしまう下りは、涙無しには聞くことが出来ませんでした。なんとかわいそうな生い立ちなのでしょうか。オットォ、なんで裁判になったのかな。(しかし、ものは言いようだねエ。プライバシイなんてどこにあるんでしょうね。)
 しかし、この控訴理由のモトが、例の作文なのですからお笑いです。蛭川さんは、例のごとく、弁護士さんや裁判官にせかされながら、証拠提出をし、その理由を話しました。
 始まる前せっかくキチンと書類を机に並べておいたのに、頭がまざっていますから、いじくっているうちに書類もまざり、どっかへ行ってしまうのです。その都度、机を捜し回るのですが、「しょ、書類は、チ、一寸待ってください...」と言って一生懸命探すのです。そのたびに、神聖な法廷は予期せぬ休廷を迫られるのでした。時計を見る書記さん。
 私はなんとなく、公聴している・警官がかわいそうになりました。そういえば、私が、入廷するとすぐ、・警官を見つけたのですが、私の顔を見るなりサっとばかり、左手で顔を隠す動作がなんとも目を引きました。  結局、10分で終わるはずの一回目の公判も、蛭川さんのおかげで、1時間でおえました。メデタシ。メデタシ。

 ここで、再びメモをひもといてみましょう。
 検事側陳述にたいして
(1) 「10度のレ―ダ―幅」とあるが、15度ではないのか。
(2) 「他の車両は存在しなかった。」とあるが、5人もいて矯正視力が、1・2とか1・5のものが、他の車両を見  なかったのか。
(3) 車両の区別「○と・」の意味の違いは。
(4) 「証人には事情聴取をしなかった」とあるが、検事の事情聴取では、警官は証人の存在そのものを認めていないではないか。
 その他、事前に警官に対する検事調書をみて感じたことは、
その一 ・点・警官のメガネ度チェック必要ね。
その二 レ―ダがガ―ドレ―ルに近すぎるんでないかい。
その三 ・点・警官は、ブレ―キ音に飛び上がるほどだったのに、操作と現任を同時に出来たのか。車は120キロメ―トルなんでしょ。40 メ―トル手前は山で待ち構   えるのも無理。だから、後追現認めすることになるが、2台いれば両方は無理。決   め手は、車の感じ。ボクのアウディはいかにも暴走族?シツレイな!
その四 ほんとに、・点左前方40メ―トル以内の車いがいに反応しないと言いきれますか。
その五 ・点とは? そこはいなくてもよかったの。
その六 記録の紙については、「ホントに!」と聞きたかったのに、・警官から・警官にかわったので、「マアいいか」と思ったじゃないですか。ズルイズルイ!
その七 指紋押捺にしても、無理矢理押されたりしない(任意であることを)宣言してくれれば、「おかしい」と思った人は押さないんじゃない。刑事ドラマでやってんじゃん。ハンソク!
その八 一緒の車については、・警官以外は「いなかった」と明言していない。同乗者の有無の確認もない。証人もいない。車もいない。あの当時3ナンバ―の広ナンのス―プラなんて、全部調べるのに一日かかんないよ。 その九 ・警官が、停車させるため「すぐ」歩いたといっているのはおかしい。しばらく出てこなかったもの。-----なぜ、通過車が通り過ぎてから出てくるの。(これは、丸大さんのお言葉)
その十 「アズキ色のス―プラ」という事は私が言っているのに、「女性が言うには、「ス―プラは・・・」」とは、蛭川さんの作文。・・・の手紙から否定できる。この手紙は、64年1月にだしてるもの。このス―プラは、・点以前でドアミラ―で確認している--ということは、約100メ―トル以内にいた訳だ。
その十一 その他、誰が自分の車の車種を間違えたり、気づいていなかったことを「追い越していった」と言ったりするもんか。ウソつきめ!
などと思うのであります。
 自白調書なんて、あれは、ウソでありますぞ。とにかく、だんだんボクも理屈っぽくなりそうな今日このごろです。
 そういえば、うなじの青かった、あのカリアゲ君たちのことを思い出すにつけ、うなぎのぼりの交通事故死、第二次交通戦争は乗り切れるか?ナ―ンテ昨今の新聞記事を思い出しますね。大変です。
ボクは、カ―キチですから、速い車ダイスキ人間です。ヒルカワ君は、そのセ―カクこそが罪だときめているから、ボクが裁判に勝とうが負けようが、ボクは罪人なのです。つまり、カ―キチは、暴走族の仲間達だから、交通事故も増えるわけですねヒルカワさん。
「ソ、そうです。やっとあなたは、じぶんがなにをしたか、ワ、わかったようですね。」といいますかヒルカワさん。で、言わせてもらいますが、これは違うのヒルカワさん。よく聞いて。
 今のガキは、ケンカもしないし、木登りで落ちてケガをしたこともない、つまり、自分がイタイことしたことがないのです。自分がイタイことしたことがないヤツが、イキナり200馬力とか250馬力とかの車に乗るんです。わたしのキャリ―は28馬力だったのよ。で、アブナイっと思った時には手遅れヨ。あの世で、「ワカッタ。今度気を付けます。ハイ。」なんてシャレにもなんない....
カーキチは、モータスポーツを通じて、曲がり切れずに山にささるとか、急にコテてヘルメットを割ってオオーヤベー!とかしてるわけ。車はボロボロで、「エーン」って泣くわけ。それにもってって、ボクなんか、「おじさんがこどものころはよく木に登ったもんだよ。うまかったんだよ。一等賞。ワッハッハッハ。」なーんていいながら、ウルウルと青空をみあげ、子供に「なんだこのオッサン、ボケてんじゃネーヨ」と心とからだで笑われたりする世代でしょう。イタイこともよく知っているわけ。「ころばぬ先のつえ」なんて言うけど、「七転び八起き」ともいうじゃない。軽い体験をしておいて、もっと先の危険をわかるようにする体験を心理学で疑似体験なんていうけど、そんな体験が必要だし、乗るヤツも乗るヤツだけど、そんな車をつくるヤツもつくるヤツダ。人も選ばず売るヤツも売るヤツだ。フツーでいこうよ!なんて、おもう今日このごろですよヒルカワ君。どう、思わず、ウナづいて「シ、しまった」なんて思わない。