「そばのどんぶりから両端がはみ出す海老天」 などどいう見出しがタウン誌の見出しを飾るようになってしまった。 「手打ちの名店」、「何百年の伝統を持つかつおだし」、 美味しくなったのは多いに結構なのである。 ただ、妙なプレミアが付いてしまった。 美味しかった店はいつしか名店となり、 高級店となってしまった。 「てんぷらそばひとつ!」 「1200円になります」 ちょっと待って欲しい、そばがいつからよそ行きのご馳走になったのだ! こんな店がまだある。 ちいさな店だ。 かけそばが美味しい、 かつおが良くきいて、かつ、若干甘味の強いそばつゆは てんぷらや肉そばとの相性は抜群である。 牛皿や天丼はいうまでもない。 押し付けがましいしょうゆ辛さがなく、関東そばでありながら これなら関西人でも楽しめるだろう。 きすを代表としたてんぷら達はこぶりだが、 天丼には3種類ものる、有難い。 「そばはご馳走なんかじゃない」 先代の残した、そばのあるべき姿がここの 飾らないそばに生きている。 店の名前は「陣太鼓」 住吉の街をスナップする事があったら寄って見て損はない 500円玉一枚でそば+天丼の昼メニューにありつける。 地下鉄住吉駅から交番前経由徒歩3分、 探していただきたい。 そばが庶民の食べ物だったころの財産、 守って行きたいものである。 ただし平日のみ、気をつけられたし |