津守小黒栖 つもりのおぐるす 生没年未詳

下野国の人。天平勝宝七歳(755)二月、防人として筑紫に派遣される。

 

母刀自(あもとじ)も玉にもがもや戴きて角髪(みづら)の中に合へ巻かまくも(万20-4377)

【通釈】母上様が玉であったならなあ。頭に乗せて、角髪(みずら)の中に一緒に巻き付けようものを。

【語釈】◇母刀自 母上様。「刀自」は戸主の意で、ここでは敬称として用いる。◇角髪 あげまきに同じ。両耳の辺りで束ねる髪型。


最終更新日:平成15年01月04日