3 次コオナアへゆくまへがきへ戻る       *                                                                 をはり                                                     した送別の宴での作  天平宝字二年 家持が因幡守に任じられた際 友人今城が催                           か             萩の花を仲よく縵に插すこともしないまま 別れてゆくのでせう  野では秋風が葉末に吹き 萩がなびいてゐる そんな季節に                                ともにかざさず相か別れむ 巻二十           秋風の末吹きなびく萩の花                              因幡守大伴宿禰家持に餞する宴の歌        七月五日 治部少輔大原今城真人の宅にして       *                              風波なびきは 神の霊威によつて風と波が平伏すること                           は速く進むことでせう  青海原では風波が押し静まり 往きも還りも つつがなく船                                つつむことなく船は早けむ 巻二十           青海原風波なびき往くさ来さ                              渤海大使小野田守朝臣等に餞する宴の歌