6 次コオナアへゆくまへがきへ戻る       *                                                                 をはり                           なはち家持にとつては妹婿にあたります 彼の母を弔ふ挽歌です 継縄は家持の妹留女之女郎をめとり す  以上の長短歌三首は 藤原豊成の次男継縄に向けて贈つた                         きなさるな 君は朝廷に仕へる男子なのだから  この世が無常であることは知つてゐるでせうに 心一途に嘆                            が慈母を喪へる患ひを弔ふ 五月二十七日     右は 大伴宿禰家持 聟の南右大臣家の藤原二郎                            心尽くすな丈夫にして 一九|四二一六               世の中の常なき事は知るらむを                                                     くばかりである 思ひ合ふ仲の私は  遠い噂に 君が悲嘆に暮れてゐると聞いたので 声あげて泣                                 哭のみし泣かゆ相思ふ我は 一九|四二一五         遠音にも君が嘆くと聞きつれば  とほと    反歌二首