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をはり
には 故郷の方が懐かしく思はれてならない
訳
海原に霞がたなびき 鶴が悲しげに鳴き交はす こんな夜
悲しき宵は国辺し思ほゆ
二十|四三九九
海原に霞たなびき鶴が音の
防人の情と為りて思を陳べて作る歌
より短歌
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注
葦が散る
は難波にかかる枕詞
たいものだ
訳
海原の広大なさまを見つつ ここ難波の地で一年を過ごし
難波に年は経ぬべく思ほゆ
二十|四三六二
海原のゆたけき見つつ蘆が散る
私の拙き懐を陳ぶる一首
より短歌