3 次コオナアへゆくまへがきへ戻る       *                                                                 をはり                                                     には 故郷の方が懐かしく思はれてならない  海原に霞がたなびき 鶴が悲しげに鳴き交はす こんな夜                                  悲しき宵は国辺し思ほゆ 二十|四三九九           海原に霞たなびき鶴が音の            防人の情と為りて思を陳べて作る歌より短歌       *                              葦が散るは難波にかかる枕詞 たいものだ   海原の広大なさまを見つつ ここ難波の地で一年を過ごし                                 難波に年は経ぬべく思ほゆ 二十|四三六二               海原のゆたけき見つつ蘆が散る             私の拙き懐を陳ぶる一首より短歌