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をはり |
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振り上げて杭を打ち込む意か |
注 かしは舟を繋ぎ留めるために水中に立てる杭のこと ふるは |
らうか |
舟を繋ぐ杭を打ち込んでゐる間に 夜はすつかり更けてしまふだ |
訳 天の川の青い波に 袖まで濡らしながら漕いでゆく舟 この |
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大伴宿禰家持 独り天漢を仰ぎて作る |
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かしふる程に小夜ふけなむか 二十|四三一三 |
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青波に袖さへぬれて漕ぐ船の |
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はり織女の立場で詠んだ歌でせう |
た風情を詠つてゐます 和草の女性的なイメエジから これはや |
人にいよいよ逢へることを思ふと自然に顔がほころびる といつ |
注 上三句はにこよかを導く序詞 七月七日の当夜となつて 恋 |
ではないけれど にこやかに自ずと顔がほころびることである |
訳 秋風に吹かれて靡く 天の川のほとりの和草 そのにこぐさ |
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にこよかにしも思ほゆるかも 二十|四三〇九 |
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秋風になびく川びのにこ草の |
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注 牽牛の立場で詠んだ歌 |
は緩く結んでおいた 愛しい人と逢ふ時のために |
訳 吹き初めの秋風が涼しい今宵 すぐ解けるやうにと 衣の紐 |
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紐は結びし妹に逢はむため 二十|四三〇六 |
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初秋風すずしき夕へ解かむとぞ |
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七夕の歌八首より |
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