八王錦 物語


2012年6月27日

   無名の中型姫葉でしょぼい中斑があるとき縞を二本産んだ。そのうち一本は大型の縞となった。その一本が現在の八王錦である。もう一本は縞からすぐに中斑に移行し大型の中斑となった。八王錦元親八王錦の物語である。


   まずはこれが八王錦の親の「八王錦元親」である。
   画像は全て2012年6月27日に撮影したもので、説明は基本的に下側の画像についてである。




   まさにパッとしない姫葉の中斑である。時々ルビー根を出すということである。これは知人が仮にIさんとしておこうか、そのIさんに頂いたものである。最初の数年間は少し興味を持って栽培していたけど、中斑も冴えないしその中斑も出たり出なかったりでありすぐに飽きてしまった。そこで縞の柄抜けなどを集めて栽培しているバスケットの中でフウランとしてその後栽培。そんな境遇が八王錦の親の「八王錦元親」環境である。

   何処を見てもパッとしない。




   ん、おや待てよ!
   左側へ伸びている無地の二枚の葉のうちで右側の葉の縁…縞?




   あら、縞だわ。
   デジカメ撮影していて今日気が付きました。
   またしても縞が現れてきたか。

   「八王錦元親」はネットで無地を20人ぐらいにプレゼントしてあるけれど、縞が出てきた方はいないのかな。そんな連絡をいただけないけど、縞が出たら出たぐらいは教えて欲しいと思うのだが。私の所ではこれで三本目なのに余所では誰も縞が出ていないのか…




   縞は拡大画像なら分かるかな。
   ほんの少しの耳摺り縞だよ。

   この縞がこれからどうなるかはまだ分からない。その意味は、もう少し読み進めてみてもらえばわかるだろう。




   「八王錦元親」生まれた縞がが八王錦だ。

   と言っても、縞からすでに覆輪に移行しつつある。この分だと縞の八王錦は消えて、覆輪の「八王冠(殿)」になってしまう恐れもなくはない。出来れば縞の八王錦も残って欲しいと思うのだが。




   八王錦の左側です。
   なかなかに魅力ある覆輪となっています。




   八王錦の右側です。
   縞として生まれてすぐに覆輪一直線の縞柄になっています。




   八王錦の右側の下葉です。
   葉の縁に少し広めに片柄として縞が出ているだけです。




   八王錦のこれは蕾ですね。
   美しい蕾ですが仔芽だったらどんなになっていたか楽しみでした。幽霊か散り斑かと…




   八王錦に付いている二本の仔です。
   二本とも派手そうですが、これもやがて覆輪に移行するのでしょうか。




   八王錦を裏側から見た様子です。
   本当に源平っぽい柄行きですね。そして大きな木です。貧弱だった元親とは比較になりません。




   八王錦の軸元の様子です。

   斑当たりの良いところから根が出るとけっこうきれいな根が出ますが、富貴殿でももっと濃くてきれいな色の根が出ます。「八王錦元親はルビー根も出す」なんて言われていました。20年ほど前ならそんなにルビー根品種もなかったので、こんな根色でもルビー根と言っていたのかもしれません。




   八王錦の割仔です。(これは枯らしてしまいました)
   相当派手ですが、これも覆輪に移行してしまう可能性が高いです。
   右の天葉は凝ったのか葉の成長が中途半端に終わっています。




   右の天葉は凝ったのか葉の成長が中途半端に終わっていますが、これも覆輪気味になりかけています。




   右の下葉は櫛目柄に近い縞なのに覆輪に移行しやすい性質が八王錦はあるのでしょうか。




   左の下葉も派手目な櫛目柄に近い縞です。




   今の天葉はもう覆輪気配濃厚です。




   軸元の様子です。縞としても優秀なのです。それに小さな仔芽が付いています。




   反対側からの様子です。




   仔芽もすでに覆輪になっています。やはり八王錦は覆輪になりたがる性質のようです。


(この株は何故か枯れてしまいました)

   これは八王錦元親が生んだもう一つの縞の個体です。

   根色は結構きれいです。

   それにしてもこれも大きいです。確か3.8号の鉢だと思います。




   左側の下葉の縞の様子です。




   右側の下葉の様子です。しっかりした太縞が入っています。




   なのにそれぞれの葉の上からは中斑になってしまうのです。ふうむ?




   しっかりと葉先に抜けた縞なのに、次の葉は中斑。ちょっと納得がいかない思いです。




   斑の拡大。若干散り斑があります。だから中斑から縞が出たのでしょう。

   散り斑というと富嶽を疑うかもしれませんが、これまでの富嶽は古い葉は斑が暗みますので、八王錦のように古い葉の方が柄が冴えるということはありません。


   八王錦から中斑になった個体と、八王錦元親の中斑を比べてみました。

   左が八王錦からの中斑で、右が八王錦元親です。




   同じ状態でもシャッターチャンスで被写体の色合いが変わる。




   根の状態も撮影してみました。