■日光線 砥上駅■

1.沿革

 日光線は、日本鉄道の支線として明治23年6月に今市まで、続いて同年8月に日光まで全通したが、その際設置された駅は、宇都宮方から砥上−鹿沼−文挟−今市−日光であった。砥上駅は現在の鶴田駅より西に位置していたが、その後の栃木街道付近の交通量増加と発展、地元住民の運動により現在の鶴田駅が開業した。
鶴田駅の開業時期については、諸説ありはっきりしないので達磨小僧の調査結果を併記する。

  ■明治35年9月13日開業(同日砥上駅廃止)
  ■明治35年9月18日開業(砥上駅を改称)
  ■明治36年開業(月日不明)

補遺2005.3.20】・・・宇都宮市史(近現代1)より
■砥上駅の設置場所:河内郡姿川村大字西川田1088番地
             宇都宮起点3哩5分
  明治22年着工、明治23年6月1日開業 明治24年開設(?)
  (最初は、信号所的な取り扱いという意味か?)
■明治26年3月25日 河内郡姿川村大字西川田1079番地(現在地)へ
  移設、鶴田駅と改称。宇都宮起点2哩9分
■移設理由:砥上は利用者も少なく、一方、宇都宮中学通学の便を図るため。

 

2.廃線跡の現状

砥上駅推定位置
明治25年陸測図より推定して作図

現状

駅跡日光方  砥上駅跡と思われる位置(宇都宮起点5.9km付近)から日光方を見る。線路の右側(北側)に駅舎があったものと思われる。
 同じ場所から宇都宮方を見る。残念ながら何の痕跡も残っていない。当時の配線を偲ぶこともできない。 駅跡宇都宮方
駅跡の森  北西側から駅跡を覆っている森をみる。森の中を徘徊してみたが、駅舎の基礎やその他の痕跡は、何一つ発見できなかった。
 北側から伸びて来る、旧取り付け道路と思われる道を見る。 取り付け道路北側
駅舎跡と思われる場所 上と同じ位置から駅跡を見る。
正面付近に駅舎があったのであろうか?

4.あとがき

 駅移転後の鶴田駅の隆盛についてはいうまでもないが、砥上駅の周囲は今でも人家が少ない。行きかう日光線列車の響きを聞きながら、駅跡は100年以上静かな眠りについている。
近年、ここから約3km鹿沼方のさつき団地南側に新駅の建設が企画されたが、その後はどうなったのであろうか?



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更新    2005.3.20
作成    2004.9.13
写真撮影 2004.5.15

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