太陽電池充電式バッテリボックスの製作 (2004/8 〜 2005/8)

(Last update:07/09/15)


Ver1 正面。電圧計、電流計装備 Ver1 内部。
15V のスイッチング電源内蔵で AC 充電も可能
Ver2 外観 Ver2 の内部の様子。
各セルにバイパスダイオードを実装
完成した Ver2 基板。
左半分が電圧表示部、
右半分が充放電制御部
Ver2 基板裏面。
レベルメータ周りが結構面倒
Ver2 電圧確認 LED (0.5V 刻み) 新旧並んで「ベランダ充電」中

太陽電池充電バッテリーボックス ver 1 (2004/8 製作)

 秋月で衝動買いした 12V 125mA のパネルを生かすべく製作したもの。電池容量は 12V 2.6Ah で、一応キャンプ等のアウトドアでの使用も想定し、15V 3A の AC アダプタと秋月の鉛電池充電キットを使って AC 電源からも充電できるようにしてある。電圧計は通常は太陽電池からの電圧を、スイッチを押すと鉛電池の電圧が表示される。

 このパネルは規格上 125mA だが好条件下では 300mA 近く流れる模様。ただしバイパスダイオードが入っていないため、一部でも影がかかるとすぐに出力が 0 になってしまうのが難点。またこの装置は持ち運びが不便である点も要改善事項か。

 基本的に試験的な作品のため、過充電・過放電対策は実装していない。そのため後に過放電によってバッテリの性能が低下してしまい(汗)、次の本格的なバッテリーボックス ver 2 の製作へと発展していくのであった。



太陽電池充電バッテリーボックス ver 2 (2005/8 製作)

 前作の教訓を鑑み、

・過充電防止回路、過放電防止回路を実装
・多少影になるセルがあっても充電ができるように(バイパスダイオードの実装)
・電圧計、電流計、AC 充電機能は装備せず、持ち運びに便利で小型に
・出力コネクタはシガーライターソケット(凹)とする

を念頭に製作。また必要な時は LED で電圧確認が可能にすることとした。

 電池は前回と同じく 12V 2.6Ah 。ディープサイクル・バッテリーでないのがイマイチだが、今回は過放電対策もしてあるので実用上問題はなかろう。

 過充電、過放電回路はパワー社刊・「家庭で楽しむ太陽電池工作」に載っているコンパレータを使ったリレー駆動回路を製作。ただしこの回路自体もわずかに電気を食うので、必要な時のみ機能するようスイッチを付けておいた。一方 LED 電圧モニタ回路はパワー社刊・「太陽電池工作実例集」中の回路図にて製作。比較基準電圧生成にシャントレギュレーターを使っているところが参考になった。

 太陽電池は秋月の 2V 250mA を9セル直列で使用。各セルに並列にショットバリアキー・ダイオードを入れてあるので、2セル程度は影がかかっても充電は可能であろう。

 モノは無印良品で売っていた手提げかばん型ポリケースに収納してあり、取っ手があるため持ち運びには極めて便利 ^^。また LED 電圧モニタはオマケとしてはちと配線が面倒ではあったが、むしろ必需機能であった。

 というわけで、現在も順調に稼動中。こいつが完成して以来、携帯電話の充電に AC アダプタを使わずに済んでいる ^^。


2007/9/15 追記

 その後、充放電コントローラーを PIC を利用した省電力のものに交換。詳細はこちら



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