MP3 プレーヤーキットの製作 (2008/6/28-7/1)

(Last update:09/01/17)


とりあえず部品を配置して
レイアウトを考てみる。
とりあえず組みあがったが・・
ミニアンプ基板表
カップリングコンデンサは後に
1000μF に交換
ミニアンプ基板裏
完成!
操作はリモコンで行う
裏面。
SDカード用スリットの加工に失敗し、
結局 USB コネクタと同じ太さに(爆)
派手な LED ディスプレイ部 ミニアンプ部・回路図

きっかけ:

 いつも参考にさせていただいているオーディオクラフト工房さんで、こんな記事を発見。

 管理人は MP3 プレーヤーを腐るほど持っているので今更 MP3 プレーヤーを製作したとて実用性はあまり無いのだが(ぉぃ)、派手な LED ディスプレイユニットが用意されていることから光モノ愛好家として即座に製作を決定(爆)


製作方針:

 今回購入したのは、本体、LED ディスプレイ、リモコンが同梱されたフルセット版で、値段は \3500 とお手頃価格。操作キー基板が付属しているが、スペースと見栄えの問題から今回は使用せず、操作は電源以外は全てリモコンで行うことにする。

 最初にケースに部品類を仮配置してみたところ、スペースに余裕があったので今回はスイッチング電源を内蔵することとした。もちろん音質的には宜しくないのだが、そもそも MP3 プレーヤー基板自体がとても音質に配慮しているようには見えないので(電解コンとか思いっきり安そうなの使ってるし)気にしないことにする。

 回路の全体消費電流を測ってみると派手な LED のためか 400mA ぐらい食うので、ちょうど手持ちにあった 5V 1A のスイッチング電源を投入。


アンプの追加:

 ひとまず完成させてカマデンアンプにつないでみた。しかし電源投入直後のデフォルト状態では出力が小さく、毎回ボリュームアップを行わなければならないことが発覚。これでは不便なのでオペアンプを使ったお手軽なアンプを追加することに。

 回路は安価な 4580DD(秋月価格\50)を使ったオーソドックスな非反転増幅回路。ただしケース内の空きスペースの都合上なるべく小型に組む必要があったため若干部品をケチっている。

 音声信号回りは 1/2 VCC を仮想グラウンドとして信号を上下に振っている。利得は実際に音の大きさを確かめながら抵抗値を選定し、最終的に34倍とした。(利得が高すぎるような気もするが、実測上そうなったのだから仕方がない・・汗)

 なお、1/2 Vcc 〜 GND 間の電解コンは必須。それなりの容量のものを付けてやらないと派手にノイズが乗るので要注意 ^^;

 ちなみにこのアンプ基板は、そもそも組み込む予定が無かったためにケースに固定できず、結局サランラップで巻いて絶縁し、ケース内に押し込んで解決(爆)


最後に:

 今回一番苦労したのは実はケース加工。SD カードスロット用の細いスリットがうまく開けられず(薄めの板ヤスリが手持ちに無かった)、結局かなり太目の穴になってしまった。ま、普段は目に入らないからこれは不問にする。ともあれ、LED が派手に光っている姿は光モノ好きには堪りませんなぁ ^^;

 ちなみに、この MP3 プレーヤーの機能はかなりお粗末。下層ディレクトリのファイルは拾ってくれるが、ランダムやシャッフル演奏機能が無い。またボリューム設定も毎回デフォルトに戻されてしまう。それに何より不便なのは演奏順が「ファイルをコピーした順」という点。決してファイル名やトラック番号、ID タグ順ではないのだ。おかげでクラシックのような再生順序を保持する必要があるファイルは何らかの方法でメモリーにコピーする順序を制御しなければならないのだ。(ちなみに管理人はファイル名順にコピーする perl のプログラムを作って対処した)

 おそらく十分な容量のワークメモリが無いためファイルのソートができず、単純にファイルアロケーションテーブル上のファイル順を参照して再生しているのであろう(そう考えると再生順序をメモリに保持する必要のあるシャッフル機能が無いのも頷ける)。

 というわけで、プレーヤーとしては用途はかなり限られるのだが、USB ストレージデバイスが使えることから、USB 接続のハードディスクを繋いで BGM 流しに使うとか、あるいは時計に組み込んで目覚まし代わりに音楽を鳴らす、といった組み込み用途ならば活路があるかもしれない。


2009/01/17 追記:

 その後、Audio Craft さんにこんな記事を発見。折を見て直しておこう。



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