レーザーポインター付きプレゼンテーションタイマー in フリスクケースの製作 (2010/12/09/〜2010/12/27)

(Last update:2011/03/22)


まずはブレッドボード上で開発 おおまかに部品
レイアウトを考えてみる
バッテリー部。
もう少し高容量の
電池でも入りそう。
LTC4054 回り
タイマー部基板表面。 タイマー部基板裏面。
チップ抵抗 x 8、チップコンデンサ x 3。
ダイナミック接続済 LED のおかげで
比較的シンプルな配線で収まった。
レーザーモジュール付近。
三端子レギュレーターとリセット IC を
変換基板に載せてレーザーポインター
上部に配置
最終実装の様子。
(圧電ブザーは未実装)
表示モードその1:

残り時間を数字で表示
表示モードその2:

少しづつ円が欠けていく
「タイムショック」表示
スイッチ、USB コネクタ部 赤はレーザーポインタースイッチ。
白は ST スイッチ。
孔はレーザーポインター照射孔
底面を上にして置くとフツーの
フリスクに見える・・・・かも ^^;
充電は USB から。
スイッチは照光式で
充電モニタになる
前作と対比してみた。
面積は小型化できたが・・
厚みは前作に劣る・・・ ^^;
だが、重さは軽くなった
回路図
動作の様子

仕様:

 ハードウエア、ソフトウエアとも前作をほぼ踏襲しつつ、フリスクケースを二段重ねにして実装する。

 前作との違いは以下の通り。

 ・7 セグ LED 変更(後述)
 ・7 セグ LED 点灯方式を変更(後述)
 ・電池容量が390mA/H → 250mA/H に変更
 ・電池充電電流を 100mA に引き下げ
 ・「タイムショック」型の残り時間表示モードを追加
 ・キャリブレーション機能は実装しない


タイムショック表示:

 前作とまったく同じソフトウエアでは面白みが無いので、残り時間を10等分し、少しづつ円が欠けていく表示モードを追加。数字表示よりも直感的に残り時間を把握できる・・・・かも ?


使用部品、設計の考慮点等:

【 7セグ LED まわり】

 ハード面で前作との最大の違いは 7 セグ LED をシャープの GL3P305 に変更したこと。GL3P305 は小型・薄型でダイナミック配線済み、とフリスクケース工作にはピッタリ。管理人はヤフオクで 5個 500円で入手したが、ちと入手難かも。サイズ的には秋葉原の鈴商で同等品(緑や黄色もあり)が入手可能だが、前作同様、逆耐圧には要注意。

 GL3P305 はカソードコモンなのは前作の C-533SR と同じだが、C-533SR よりも輝度がかなり低い上に PIC のポート許容電流 (25mA MAX) の制限もあり、完全ダイナミック点灯では十分な輝度が得られなかった。

 そこで今回は通常のダイナミック点灯(桁内はスタティック点灯で桁間がダイナミック点灯)方式にした。各桁の表示は 8ms とし、3桁合計 24ms で1回表示としたので、表示更新周波数は約 40Hz とだいぶ低めになっている(これによる問題点は後述)。

 また桁内スタティック点灯となったことで消費電流は前作よりやや増加し、最大約 50mA となった。

 なお GL3P305 は横方向は 2.54mm ピッチだが縦方向は微妙に 2.54mm ピッチからズレているので、ユニバーサル基板にはピンを少し広げながら挿し込む必要がある点に注意。

【電池とリセット IC まわり】

 前作のバッテリーは安くて(\500〜\700)高容量なのだがわずかにフリスクケースより大きくて入らないのでもう少し小型のものを物色。今回は秋葉原の千石電商で売っている 3.7V 250mA のものを選択したのだが、\2000 以上と高価 orz

 電池のパッケージには「保護回路内蔵」とあるのだが(写真参照)、過放電保護なのか過充電保護なのかメーカーのサイトにも記載が無い。過放電防止機能内蔵であれば別途リセット IC は必要ないのだが、念のためリセット IC は実装しておく。添付されている説明書には「再充電 2.7V」とあるので、 リセット IC は 2.6V リセットに SBD の Vf でゲタを履かせて 3V 程度に設定してみた。


実装:

 2つのフリスクケースのうち、1つにはリチュウムイオン電池とその充電回路を納め、もう1つにタイマー本体とレーザーポインターを納めた。

 電池側はかなりスペースがあるのだが、タイマー本体側はそこそこ窮屈。タイマー基板裏はチップ部品を多用して実装スペースと高さを抑えた。


キー操作仕様:

 電源投入後、自動的に時間設定モードに入る。以降のキー操作は以下の通り。キャリブレーションモードを実装しない代わりに表示モードが増えた以外は前作とほぼ同じ。

動作モード DP セグメント表示 UP キー DW キー ST キー
時間設定 全DPセグメント点灯 設定時間↑ 設定時間↓ カウントダウン開始
カウントダウン中 3桁目DPセグメント点滅 表示モード
切り替え
表示モード
切り替え
カウント中断
(キースキャン長め、確認音あり)
カウント中断中 1桁目DPセグメント点灯 同時押しで時間設定モードへ
(確認音あり)
カウント再開
(キースキャン長め、確認音あり)


操作確認音について:

 前作と同じく、ビープ音は最低限にしてある。


使用感:

 前作より若干小型化には成功したが、実は管理人の掌の大きさには前作のほうがピッタリだったりする。無理に小型化せず、自分の掌に合ったサイズに実装するのがポイントか。


改良案など:

 LED 表示は静止状態ではチラつかないのだが、振ったりするとバーサライターのようにチラついて見える。これは輝度確保のためにダイナミック点灯の更新周期を長めに設定しているためで、もっと輝度の高い LED を使えば更新周期を短くすることで解決できるはず。

 さて、今回はやや不本意ではあるがフリスクケースを2つ使用しての実装となった。フラットタイプの 16F690 を使って LED 裏に PIC を実装すればコイン電池のスペースが確保できそうなので、フリスクケース 1個に収まるかもしれない。(ただコイン電池だと長時間のプレゼンに耐えうるかは微妙かも ^^; )

 あと、電池側ケースはスペースがかなり余っているので、こちら側にレーザーポインターを入れるとか、LED を入れてライト機能を持たせるのもアリだろう。


今回の失敗:

 ・リセット IC の近くからレーザーポインターの電源を取ったら、レーザーポインター点灯と共にリセットがかかってしまった。そこで一瞬の電圧降下を防ぐため、リセット IC の近くに 10μF のコンデンサを追加して解決。
 ・ハンダ付けに手間取りすぎたのか、またもやレーザーモジュールを1つ壊してしまった。
 ・リセット IC を逆接続してしまい昇天 ^^; データシートはよく確認しましょう ^^;


プログラム:

 改変自由だが商用利用厳禁

プログラム ( asm & HEX ) Ver 1.1 (2011/03/02)
Presentation_Timer2_v1.1.zip

謝辞:

 数値演算にはこちらのライブラリを使用させていただいております。開発者に御礼申し上げます。


 [電子工作のページへ]