大正12(1923)年9月に発生した関東大震災によって大きな損害を被った東京築地活版製造所は、いわゆる「前期五号」-「後期五号」と続く明朝体五号活字の系統を改訂し、新しい活字書体を鋳造することとなった。この見本帖は、昭和13年に解散することとなった築地活版が発行した五号活字総数見本の、最後の版と考えられる(参照:内田明「大正・昭和期の築地系本文活字書体」『タイポグラフィ学会誌』08号/http://ci.nii.ac.jp/naid/40020694795)。
画像データは〈はてなフォトライフ〉「http://f.hatena.ne.jp/uakira/S11築地五号」より。