複数の小さいマシンと付合うための 母艦上のTIPS

基本中の基本:PC Cardスロットを用意すべし

 なんといっても、直接ストレージに書込む、バックアップするのが一番速いからです。その際、現存する異形フラッシュストレージにまんべんなく対応するのはPC Cardtype2のアダプタ越し、ということになります。いちいちUSBの対応アダプタを用意するより経済で確実です。

拡張スロット経由PCカードスロット
 本当はISA経由の由緒正しいPCカードアダプタがストレージ以外のカードも接続できて一番ツブシが効くのですが、今時PC側にISAスロットがないなど普通、ISAのカードアダプタそのものもそろそろ市場でみかけなくなってきました。かわりにPCIの物がちらほら出てきたのですが、折角PCI経由なのになぜだかZDポートやカードバスなど上位の規格をサポートしているものは見かけません。
 このタイプの欠点は、カードスロットそのものに1つ、カード一枚につき1つの割込みを使ってしまうので、IRQ貧乏していると使えないことです。
SCSI経由
 これ以降ご紹介するものはもうストレージカードしか使えません。その中では一番安心できるのがコレです。SCSIのHDDと認識させるので、容量の上限はまず考えられません。何を差しても安心ですし、モノによってはbootも可能かもしれません。
USB経由
 今日最もこなれた接続手段かもしれません。しかしストレージカードしか使えないわりに相性が難しく、動かない機体では動かず、読めないカードは読めず、未対応の大容量ストレージの出現によっていきなり陳腐化する恐れもあります。
 たとえば、私が持っている2年前にT-zoneこと亜土電子が自社ブランドで売っていたFLASHMATE-USBというPC Cardとスマートメディアの2スロットアダプタは、USBコントローラチップとの相性についてパッケージにシールが張ってありましたし、添付のドライバではPC Card-HDDも64MBスマートカードも認識しませんでした(パッケージにスメートメディアを上下あべこべに挿入している罠写真が載ってて騙された、というのとは別の事例です)。亜土電子も既になく、諦めかけていたら、台湾の製造元のサイトに最新ドライバが落ちてて、事なきを得ました。本体にもマニュアルにもパッケージにも型番がないので博打でしたが、なにせ秋葉原に現れたUSB-PC Cardの中でも最初期のもの、一番旧いの、とアタリをつけた型番(UISA)のドライバで無事どちらも認識出来るようになりました。でも、こんな好運がずっと続くとは全く限りません。
パラレル経由
 そのまた2年は前のもの。過去の遺物となりつつあります。やはりT-zoneが取扱っていたFLASHMATE2000の最新ドライバも台湾の製造元のサイトに落ちてました。パラレル対応のドライバは1つしかないので間違え様がありません。これ、亜土電子のなれの果てに置いてあるものより新しいようです。

マルチPDAユーザー向:何でもシンクロすればいいってもんじゃない

 シンクロ事故。それは旧いデータが新しいデータを上書きしたり、フィールドの少ないPIMの側が多いPIMを上書きして項目が欠落したり、同一データを正しく同一と認識されないで同データ重複が起ったりすることです。勿論、各々のPDAは母艦と一対一のやり取りをする際にはその様なことが起らないようによくデバグしてあります。しかし。異種PDAを混用したり(モバギとバイザーとか)母艦を複数利用してたり(自宅と勤務先など)する人で、この手の事故に遭ってない人は、HDDをクラッシュさせたことのない人と同様、単に今まで運がよかっただけです。

ActiveSync(WindowsCE)

 母艦とCEだけなら殆ど何も問題が起こりません。複母艦(ていっても制限で2つまでですが)でも問題無くCE機をデータカプセル扱いすることができます。いってみれば、優等生です。

 但し。CE側でHP BackUpなどを用いて書き戻したデータはBackup以前と同一のものと看做されないようで、次のシンクロ時に気をつけないとデータ重複事故や損失事故が起こり得ます。

HotSync with Pocket Mirror(Palm)

 PalmDesktopとだけやり取りしているぶんには問題無いのでしょう。しかし、Outlookと同期させだすと、一気に厄介なことを起こすのはコイツです。複母艦とシンクロすると、「先の母艦からのシンクロデータを一度Outlookに書き出して、重複判定をして数を減らす」という動作をします(outlookを開いていると、HoySync中にデータが増減するさまが観察できます)。これが起ると大抵は元のデータが消え、palm経由の「フィールドが欠落しまくったデータ」が残るという腹立たしい事この上ない事態になります。これを防ぐには

  1. 複数母艦を諦め、一つの母艦としかシンクロしない
  2. シンクロを諦め、データは常にPalmDeskTopが本体を上書きするか、なにもしない
のどちらです。しかし「PalmDeskTopが本体を上書き」を採用すると、ビームと本体入力が出来なくなります(同期すると消される)。たとえ一方通行でも複母艦とのシンクロは諦めるしかなさそうです。

ザウルスパワーコネクション with Harmony98(Zaurus)

 フィールドに欠落があるのはPalmと同じ(といっても遥かに軽症)なのですが、実は「複数母艦」を試してなくて不具合が出るかどうかが判りません。 初期にしくじらなければ、単母艦運用している限り余り問題は出ません。

 なお、Harmony98は、何らかの事情でoutlookの再インストールを行なうとシンクロ先を見失うことがあります(ActiveSyncやPocket Mirrorでは同じ位置に再インストールされていればOKです)。そうなるとザウルスパワーコネクションの再インストールということになります。

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