利害関係なし放言企画
欠点対決 Jornada720,710 VS シグマリオン,シグマリオンII

ぼくライターじゃないもん!

 この宣言が意味するところはコワイものなく何でも云えるって事ですね、特に批判的な事が。でも一応Jonarda720のオーナーですから、全く偏向しないってのは無理です。公正を心がけても、こんなかんじで信憑性を補正してもらうしかないでしょう。

Jornadaのsigmarionの
ほめちぎり欲目入って増えるかもやっかみで減殺するかも
こきおろしかわいさと募る不満でイーブン?うっぷん晴らしとヘンなヒト怖さでイーブン?

 あれ、じゃあどっちにしろ悪口しかあてにならない? というわけで、…(少なくとも片方が持つ)欠点といえる項目についてだけ、両者を比較します。それに…「欠点」のほうが貴重な情報でしょ?(暗黒笑)。で、シグマリオンは会社の先輩(この方もLXerでした)のものを3週間ばかりお借りしてイジらせて頂いたものです。

 sigmarionIIに関する記述は店頭で実機を触ってのものです(2001/10)。

重いぞ!Jornada 質量対決

 比較対象は勿論ライバルPDAですが、比べる相手の選び方に文句いっても質量もあなたの運搬エネルギーも減りません。きっちり量ってみました。

Jornada720sigmarionその差
公称質量(電池含むカタログ値)510g約485g25g
バッテリ・スタイラス装備質量(実測)未計測473.28g
バッテリ・スタイラス
CF(SanDisk64MB)装備質量
523.65g482.78g40.87g
更に85MB FLASHPACKERを挿入560.44g入れようがない結果として77.66g
備考: CompactFlash(SanDisk64MB) 単体質量 9.0845g(in jornada),9.5424g (in sigmarion)
FLASHPACKER85MB 単体質量 36.7895g

 バカですねー、こんな桁まで実測公表したやつって多分世界初ですよ。Jornada, 公称値よりも重たいですが末尾が零なのは「505〜514g」という意味だったんでしょうか(それなら入りますね)。逆に、シグマリオンの実測値は…「重め申告の殊勝な心がけ」としとくには精度悪すぎますね。こっそりいろいろとVAしてんじゃないかしら。またそれにしても、CFカードの重量バラツキにも驚かされます(0.5gと思っちゃダメです、5%以上ですよ)。世代が違うのか?

 ま、とにかく、シグマリオンの方が確かに軽いですそれは持ち比べて実感できる差です。でも…それには実はもう一つ理由があります(sig2は未計測ですが、カタログ値ではJor7系との質量差は製品バラツキ範囲になってしまいました)。

でけえぞ!Sigmarion かさばり対決(sigmarionII対応)

 外形寸法と重量が揃っての携帯性ってもんですよね。

Jornada720sigmarion
公称外寸189W*95D*34H189W*107D*約27H(突起部除く)
公称容積610.470ml546.021ml
嵩密度0.8578g/ml0.8842g/ml

 あれ、ヘンですね。確かに幅と厚みではJornada720のほうがほんの少し大きいですが、こんなに厚みが違ったかな? …と言う訳で、質量のときは数字で示すしかなかったわけですが、今度は視覚に訴えることが出来ます。重ねて見ました。

 蝶番と電池の分だけしっかりシグマリオンが大きいですね。でも厚みはやっぱりそんなに違うように見えません。そのカラクリは …Jornada720の電池はわざと底面にスキマを作ってキーボードを傾けるチルトスタンド的な付き方してて、34mmってその状態での最大高なんですね。機体本来の厚みは、…28mmです。対して、シグマリオンの「突起部除かない」値は…やっぱり28mmでした。うーん、偉すぎるぞHP(重量のことはチャラにしてあげよう)、せこいぞNTT(ほんとに突起だから許すけど)。

と言う訳で、計算やり直し。ま、確かに突起部ということでシグマリオンはそのまま、ジョルナダは謙遜しすぎの電池部の突起を別計算としてみます(それでも電池の角がとれてる分を四角く計算してる大きめ見積りですが、そこはそれ、シグマリオンの蝶番部の段差や丸みも計算していませんし)

Jornada720sigmarion
実寸189W*87D*28H +(電池突起部補正)
+140*20*6 + 140*18*8 
189W*107D*約27H(突起部除く)
実容積497.364ml546.021ml
嵩密度1.0529g/ml0.8842g/ml
 あー、これで体感と一致した納得できる数字になりました。この嵩密度の値がシグマリオンが更に軽く感じる理由のはずなんです。

 で、とにかく、云えることは、これだけの奥行差で、シグマリオンではますますポーチやホルスタの選択肢が狭くなるなあ、ということです。セカンドバッグ級の鞄で「携える」ならたいした問題ではなく「軽量」の分ありがたいでしょうが。

 sigmarionIIはsigmarionと外形同寸ですので、携帯性の点では全く変わりません…僅差で軽量という利点をも失ってしまって嵩張るだけともいえますが、その分?「画面をつつくと倒れる」というsig初号機の弱点は改善されたようです。

ちゃちーぞ! Jornada QC対決

 …といいつつこれは印象評価が出来るだけなんですが…。明らかに各部タテツケの具合とか、液晶の品質などはsigmarionの方が精度イイです。私のJornada720は、ELが瞬いているというそこはかとなく(って程度か?)イヤな表示ですし、なんでも720にはゴム足が4点接地しないガタツキ品まであるというボヤキをあちこちで目にしています。

ストレスたまりまくり sigmarion入力 キーボード対決1(sigmarionII対応)

 多分、商品企画の段階で「先行他社品より軽量かつ広いキーピッチ」というのを譲らなかったヒトがいるんでしょう。それは小さいなりに一丁前のmobioのキーボードを世に出したNECサイドではないような気がしますが、とにかくその自分では絶対使わないだろうオヤジ説得コンセプトの犠牲になったとしか考えられないのがこのキーボードです。それにしてもこのキー配置考えついた人は…出鱈目な制約のなかよくやったというべきでしょう(推定)。店頭でタッチ確認とか一寸した例文入力テスト程度じゃ気付かないですわ。…でも、無理は無理。すぐにもやってられなくなります、こんな配置では。

シグマリオンキーボード

 あるべきところにあるべきキーがないんです。この調子で並んでいるなら右側にもう1列キーがないといけないのに、それはファンクションキー前半の位置に移動してます。結果、ホームポジションが右にずれてて、キーボード全体の大きさから左右x%、上下y%の位置にこれこれのキーが有るはず、という予想を裏切られ、右小指が思わず空を切ります。アルファベット以外のキーでも勝手に移すとソレ以外のキーの使用感にまで悪影響を及ぼすとは、使ってみるまで思わなかったですね(カナ入力のひとはそれどころじゃないでしょうな)。なまじマトモなキーボードだからこそ、余計騙されるんです。 慣れればよい? そのころには確実に「キーボードユーザーとして汎用性に欠ける人(by スタパ斎藤)」になってしまいます。独立delキーがないのも大きく×。ということで、置いて打つならキーピッチを犠牲にしても配列を遵守したHPの圧勝で、どこかでみた

…キーピッチはシグマリオンのほうが広いにもかかわらず、文章に関してはjornada 720の方が快適に入力できるだろう。(ASCII24Review)

などという一瞬訳のわからないjornadaのレビューは、遠廻しにこのことを言ってたんですね(ちなみに、 hp jornada 720sigmarion IIhp Jornada 728sigmarionIIIのレビュー)。

 sigmarionIIのキーボードも、あろうことかsigmarionIIIのキーボードも見る限り全く改良された気配がありません。相変らず変則的です。

…と。ここまで好き勝手書いてきて自分で気づきました。どうして私は6年もLXerやってられたんだろう。あんな一列欠けてテンキーがあるような非標準的キーボードで…というわけで、LXのキーボードをしげしげと見てみました。

LXキーボード

 …なんと。shift+ですがあるべきトコロにちゃんとキーがあり、幾何配置はほぼ合ってたんですね。絶妙の設計に改めて脱帽です。

たよりないぞ! jornada入力 キーボード対決2

 配列はともかく、キーピッチが狭いというのは事実です。しかし、不満はそんなことではありません。チャチの波(なにそれ)がキーボードにもしっかり及んでます。いかにも精度悪そげにガタつくキートップが今にもはがれそうなんです(実際、購入時カーソルキーが一つちゃんと嵌まってませんでした)。それに、キーボードの降伏圧が低すぎます。親指タイプには撫でたり触ったりしたくらいでは誤作動しないキーの固さが必要で、シグマリオンのキーはそれを備えてますが、jornadaにはありません。キーピッチの広さは逆に親指の守備範囲を超える面積増に繋がっててむしろ不利なんですが、シグマリオンのキークリック感は安心感に直結し、その不利を上回ります。親指打ちではシグマリオンの勝ちです。また、キーボード写真みても判る様に、jornada720はキー成形色と印刷色のコントラストが低すぎます。これも×。

ジョルナダ720キーボード

これ不良じゃないの? シグマリオン スタイラス対決

 ペンのように持つものですから、本物のペンのサイズ…人間工学云々とかいう筆記具が多分良いサイズなんでしょう…に近いほうがいい、ということには間違いなさそうです。これも視覚に訴えてみました。

スタイラス

というわけで、こりゃちょっとでもでかいほうがいい、ということでアメリカンサイズのjornadaに軍配が上がるわけですが…ちょっとまて。シグマリオンのスタイラス、泡はいってるぞ。これは「ボイド(void)」といい、樹脂成形業界では超初歩的なかなりハズカシイ不良モードのはずなんですが…わざと? んなわけないですね。きっと「表面に出てなければOK」とかって品質基準なんでしょう。ひどいな。

 シグマリオンIIではスタイラスの成形色がミルキーホワイトに変更されたため、目立ちにくくはなりましたが、やはりボイドはありました。モバイルギアのもの(同じ金型です)は不透明グレーなので判らないんですが、…おそらく品質的には同じなんでしょうね。

邪魔だぞ! ACアダプタ対決

 これまたいきなり視覚に訴えて勝負です。左からジョルナダ標準添付品、シグマリオン標準添付品、ジョルナダ用サードパーティ品です

ACアダプタ

 こちらはちょっとでも小さい方がいい、ということで…さてこまった。標準勝負なら文句なくシグマリオンが勝つんですが、サードパーティ品の選択肢があってそっちはそのまた半分サイズ、ということや、でっかいjornada標準アダプタは240VもOKという付加価値が付いてることも考えると(シグマリオンの通信装備ではどの道海外使用は…という割り切りかも知れませんが)…。3000円かそこらで小さいアダプタが容易に入手できるならjornadaの勝ちでしょ。(シグマリオンIIのACアダプタは、まだ見たことがありません、変更されているそうですが)。

哀しいぞ! PIE3 OS対決…になってない、これはヒキョーかも(シグマリオン初号機のみ)

 こーゆーえげつないマネは、出版社系サイトとかじゃなかなか出来ないんでしょうね…上がシグマリオン、下がjornada720です。

PocketIE3

IEforH/PC4

 でもね、PIE3まではコンテクストメニューが出たんです。IEforH/PC4なったらサポートされなくなっちゃいました。…でもこれしかないならやっぱり要らなかったかなあ。

PocketIE3 with CMenu

 シグマリオンIIではjor7と同じOSが搭載されていますので、IEの表現力勝負は全く互角です。液晶の差がでるとHPAのシグIIのほうがキレイげ?

総合評点

 これはあえて出さないでおきます。比較するまでもなく拡張性・利用可能範囲に大差があること、イヤホンのプラグなど、スペックシートだけで判る差には言及してないですし、価格が倍以上も軽く違うこと(あのハードをそんな値段で作れるわけがないということは、いかに電話代ボられてるかってことですよ)は、それやこれやを全部ひっくり返すだけの威力があると思いますから。ただ、こうは思いますね、「jornadaのキーボードにシグマリオン並のクリック感があれば良いのに」。

番外:どっち萌え? 非公認マスコット対決

 ジョルナナ vs しぐ・まりおちゃん。うーん、後者のほうは本家の終焉により4コマ(しぐしぐ・まりおちゃん)はなくなってしまいましたが、アイコンと壁紙は身請けしてくれるパトロンが現れて下さってなにより。

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